( 臥牛山からの函館夜景 )
函館のホテルに入るなりまずは汗を流し、さっぱりして夜の街に
秋のような涼しい風 駅前はすっかり暗くなっていた。
ロータリーになっている駅前に時折バスが停車
気づけば「函館山山頂行き」となっていて
20:00丁度発のバスに乗車した。
車中乗客は私一人だった。
運転手にベテランガイドさんそして客は私一人
「お客さん 今日は山頂までこのバス貸し切りですよ
存分に函館の夜を堪能していってくださいね」と言われた。
わずか400円で、バス1台 運転手、ガイドを貸し切ったと考えれば贅沢この上ない。
夜間照明に照らされた明治時代の名残を残すレンガ街の横を通り
十字街でバスは垂直方向に向きを変え、坂道を登り始めた。
別名を臥牛山 その理由は、いずれお話しするとして
貸し切りバスは、ところどころのポイントで
スピードを緩め 車内照明も落とし
動く展望車になっていた。
「今夜は、霧もなく本州の灯りが見えます。
そう多くないんですよ。運がいいですよ お客さん」
と言われ まんざら悪い気もしなかった。
坂を上り始めて20分ほど
駅から全行程で30分ほどだろうか
頂上に着けば、ご来光を待つ人のように
山上は、ロープウェーからの乗降客含め溢れていた。
そして夜景を前に たくさんの人 この夜景ミシュラン三ツ星評価らしい
左 津軽海峡 右 函館湾
函館はまるでピンヒールの似合いそうな足首のようにも見える
「まるで宝石を纏った女性の足首のよう」
こんな表現を残して、滞在時間わずか8分足らず
帰りのバスに乗り込めば 乗ってきたバスの折り返し
「えっ! はや~い もう良かったの?」とガイドさんに言われ
まさか 夜景よりお酒 とも言えず「えぇ 一目見れば十分です」と答えた。
帰りのバスは、たくさんの人 再びカーブの度に夜景を楽しみながら
坂道を下り、振出地点である函館駅に向かった。
(つづく)
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(寅)
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