( 愛知・山忠本家「義侠」 奈良・王寺「KIBUN」にて )
■2011/9/30(金)
早いもので、今年も1年の4分の3が終わりに近づいた。
残り1/4となってしまった2011年か・・・と振り返ると
残り1/4となったピザのようにも思えてくる。
三月の東北大震災から半年が過ぎたが、
その復興の傷跡は、深く哀しい
金子みすずが生きていたら
どんな詩を書いた
ことだろう・・・
毎月末に発表している
「私の酒 五傑」
一日も早い震災復興を願いながら、今月も続けたいと思う。
それにしても今月は、良く飲んだ。 家にたまった空の四合瓶だけでも14本
外飲みもしたし、イベントでまた飲みたい酒も見つかった。収穫多い月になった。
▼今年九回目の酒五傑(2011年9月度)の発表である。
※ 前にも書いたが、大吟醸・純米大吟醸 又小盃1杯程度はここには入れない。
だから 先般 SAKESONICで、たくさんの美味しいきき酒をしたが、対象外
一蔵一銘柄
日頃常飲する酒として長く付き合えるもの
春夏秋冬 日本の食事と共に楽しめる日本酒の良さを一人でも多くの人にわかって欲しいと思っている。
評価の基準は、印象度。 ( いかにまた飲みたいと思ったかの思いが強い順。)
言葉を変えてみれば、また会いたい人の順 のようなもの
自分としては、シンプルな尺度だと思っている。
「写楽」特別純米・「浅間山」吟醸・「雨後の月」生など新しい酒も沢山飲んだのだが、
意外にも結果の中に目新しい銘柄は少なかった。
新しいのは、旭菊「綾花」ぐらい・・・
ちなみに先月8月度は
http://blog.goo.ne.jp/yumeichimonji/e/a8dc2438ef13031a405f135ab546de39
▼ 『2011-9月度』
◎(宮城) 「伯楽星」特別純米 ◎(愛知)「義侠」特別栽培米70
〇(奈良)「篠峯」雄山錦・秋純 〇(福岡)「綾花」純米 〇(奈良)「風の森」秋津穂・夏の夜空
(書評)
◎「伯楽星」 究極の食中酒をうたう酒だが、食事の前半でも乗りがいい酒。 この酒を飲んで、蔵の復興を願う。 この秋から新天地で作り始める伯楽星の味は、果たしてどんなものか? 楽しみである。
◎「義侠」 特別栽培米の60だったら 「伯楽星」と逆転してこれが1番になっていたと思う。 山田錦のうまみを存分に日本酒を飲んだ気にさせる酒。
〇「篠峯」の雄山錦は、秀逸だ。 この蔵・篠峯の愛山を評価する人も多いが、私の好みは断然この「雄山錦」だ。 甘みの印象と発泡感が旨味をひきたてている。
〇「綾花」 旭菊らしい ほのかな陽だまりの暖かさを感じさせるやさしい酒。 この優しい感じは、出せそうで出せない。本当に優しくなければ。 燗で味わうと最高にいい感じが出せそうな酒。
〇「風の森」秋津穂 言わずと知れたパフォーマンス優れた酒。 この飲みやすさは、幅広い層から支持を受けること間違いなし、秋津穂は食米だがこれだけの味が出せれば満足だ。
(追記) 「OSAKA SAKESONIC2011」できき酒した 「八兵衛」伊勢錦、 「大信州」を もしワングラス飲んでいたら 間違いなくこの五傑に割り込んできたに違いない。 明日から10月、燗酒が美味しくなる季節。 金子みすずのような優しくも芯のあるお酒と出会えるかもしれない・・・