夜中にショッキングなニュースが入って来た。
『 30日午前5時半ごろ、青森県弘前市米ケ袋の白神酒造(西澤誠社長)から出火。鎮火には約6時間半かかり、木造トタン張り一部2階建ての事務所や酒蔵約2000平方メートルを全焼した。けが人はいなかった。日本酒の銘柄「白神」の蔵元で知られる同社は、5代目の西澤社長(50)によると明治中期に「澤泉酒造」の名で創業。新酒約10万リットルが被害にあったという。弘前署などによると、午前8時の同社始業前だったため、出火当時は無人だった。火の気に気付いた通行人が119番した。
火元から2軒西隣に住む農業、西沢武直さん(49)は「午前5時すぎ、戸外で騒ぐ声で目が覚め、窓のカーテンを開けたら、酒蔵から真っ赤な炎が立ち上り、夜空に黒煙があぶり出されていた」と話した。
西澤社長によると、同社は1988年に現在の「白神酒造」へ社名を変更。鎮火を見届けた後に取材に応じ、「昨年12月半ばから新酒の蔵出しを始め、醸造タンクには30本中20本ほど、約10万リットルの酒があった。引取先が決まっていただけに言葉にならない」と落ち込んだ。また「夜間は無人で、事務所は火の気がなかった。酒蔵ではタンクの保温のため電球を使っていた」と語った。
現場周辺の目屋地区では、稲作農家が地域起こしのため「目屋酒」づくりに挑戦中だった。昨年、水田50アールに目屋の酒米「華吹雪(はなふぶき)」を試験的に植え、白神酒造のタンク1基に仕込んでいだ。メンバーの農業、須藤勇一さん(63)は「来週、初めて原酒を試飲する予定だった。どんな味わいか、松山彦蔵撮影 楽しみにしていたのに」とがっかりしていた。【松山彦蔵、宮城裕也】 』
(所感)
丁度5年ほど前 旭菊酒造(福岡)が全焼したことを新聞の片隅に見つけ、ショックだったあの日のことを思い出してしまった。 「火事は怖いな。でもなぜ火事?」「蔵を全焼し今後酒造りはできるのだろうか?」「もう旭菊は飲めないのでは?」 新聞を手に色々な思いが一瞬のうちに交錯した。
行き先が決まっていたタンクに眠る酒たちの焼失が、何とも可哀そうでならない。 是非、白神酒造にも旭菊酒造のような復活を期待したいが、まだ気持ちの整理がつかないはずの今、その言葉をかけることは酷だろう。 遠い地からしばらくは見守っていきたいと思っている。
神様はいったい何にお怒りだったのだろうか?
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(寅)