新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、4月16日に緊急事態宣言の対象地域がすべての都道府県に拡大され、がんで闘病中のかたは特に緊張感をもって生活しておられると思います。
今後の見通しですが、「WEDGE Infinity」というWebマガジンの「
」(野嶋剛:著)という記事によると、台湾大学化学部の徐丞志准教授が、日本の感染者数のピークは最悪で4月26日前後になると試算しているそうです。
この先生は、中国・湖北省や韓国などの感染予測をほぼ的中させているそうで、この予測を信じるなら、来週以降は「感染が収束しつつある」という楽観的な報道が増えていくのかもしれません。
しかし、実はこの先何年も気を緩めるわけにはいかない理由が二つ存在します。
一つ目は病原菌の種類です。
まず、2月8日発行の日本医事新報社・Web医事新報には、2月3日に書かれた「新型コロナウイルス感染症はSARSに類似、厳重な警戒が必要」(菅谷憲夫:著)という記事が掲載されています。
また、2月13日には、日経メディカルに「
」(三和護:著)という記事が掲載されました。これによると、国際ウイルス分類委員会(International Committee on Taxonomy of Viruses:ICTV)が2月7日までに、新型コロナウイルスを「SARS-CoV-2」と名付けたそうです。
なお、SARS(サーズ)とは「Severe Acute Respiratory Syndrome」(重症急性呼吸器症候群)の略で、国立感染症研究所のホームページによると、この病気は中国南部の広東省を起源とした重症肺炎で、北半球のインド以東のアジアとカナダを中心に流行し、2002年11月から2003年8月までに8,096人の症例が報告され、うち774人が死亡しているそうです。
したがって、今回の新型コロナウイルスは、SARSウイルスに類似した非常に危険なものであるということです。
二つ目は流行期間です。
『人口政策の栞』(厚生省人口問題研究所:1941年刊)という本によると、100年前に世界的に大流行した流行性感冒による日本での死亡者数は以下のようになっています。
1917年 2,390人
1918年 69,824人
1919年 41,986人
1920年 108,428人
1921年 10,304人
1922年 12,688人
1923年 6,520人
1916年以前は省略していますが、1917年までの死亡者数は毎年ほぼ2千人前後でした。それが、1918年に約7万人となり、翌年は少し減少したものの、1920年には10万人以上となっています。
つまり、世界的に大流行した病気は、一度収まりかけても再度流行する危険があり、今後数年間は注意が必要だということです。
現在がんで闘病中のかたは、この二点に注意して、緊張感をもった生活を今後も続けていただきたいと思います。
なお、本ブログは、免疫力を高めてがんに克つ方法を多数ご紹介しています。これらは新型コロナウイルスにも有効だと思われますので、参考にしていただければ幸いです。
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