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原発事故・自主避難者への住宅無償提供「打ち切り」に反対声明-東京の3弁護士会

2015-05-30 04:09:37 | 福島、原発

http://www.bengo4.com/topics/3170/

弁護士ドットコム 

2015年05月28日 12時58分

原発事故・自主避難者への住宅無償提供「打ち切り」に反対――東京の3弁護士会が声明

原発事故・自主避難者への住宅無償提供「打ち切り」に反対――東京の3弁護士会が声明東京・霞が関にある弁護士会館

2011年3月の東京電力・福島第一原発事故の後、福島県東部などから「自主的に避難した人」に対して、災害救助法に基づいて無償で行われている「住宅提供」を、福島県が2016年度で終了する方針だと報じられている。

 

こうした報道をうけ、東京弁護士会、第一東京弁護士会、第二東京弁護士会という東京にある3つの弁護士会は5月27日、福島県に対して、自主避難者への住宅無償提供を打ち切るという方針を「直ちに撤回するべき」と求める会長声明を連名で発表した。

 

声明は、東京都内にいる7424人の避難者(2015年4月16日時点・復興庁調べ)の中に、政府がした避難指示区域「以外」の地域から自主的に避難してきた人が数多く含まれていると指摘。「自主」避難者と呼ばれているといっても、「実際自ら望んでわざわざ避難生活を選んだ者はいない」「避難生活を選択せざるを得なかったという点では、避難指示区域からの避難者と本来変わるものではない」と述べている。

 

●「東電からの賠償は不十分」

 

こうした自主避難者の暮らしぶりについて、声明は「自主避難者の中には、仕事を失った者、子どもを転校させた者、家族が別れて生活している者などが多数存在する。その精神的・経済的負担は測りしれない」と説明。その一方で東電からの賠償が不十分なため、無償提供の住宅は「避難生活の重要な支えになっている」とした。

 

また、「無償提供を続ける限り、帰還が進まない」という意見があることについては、「帰還するか否かは被害者が自由に選択するべき」と反論。「被害当事者の意向を無視し、苦境に立たせることは復興政策ではなく、『避難する権利』などの人権侵害に他ならない」と述べている。

 

会長声明の全文はこちら

 

●原発事故による避難者に対する住宅無償提供終了に反対する会長声明

2015年05月27日

東京弁護士会   会長 伊藤 茂昭

第一東京弁護士会 会長 岡  正晶

第二東京弁護士会 会長 三宅  弘

 

東日本大震災以来、被災者に対する無償住宅提供は、災害救助法に基づき1年ごとに期限が延長されてきたところ、本年5月17日、朝日新聞において、福島第一原発事故により政府からの避難指示を受けずに避難した自主避難者について、福島県が避難先の住宅の無償提供を2016年度(平成28年度)で終える方針を固めたとの報道がなされた。

仮に当該報道が事実だとすれば、原発事故による区域外避難者への住宅提供は2017年(平成29年)4月以降もはや延長されず、打ち切られるということになる。

自主避難者は、政府による避難指示区域外から避難したということで「自主」と呼ばれるが、実際自ら望んでわざわざ避難生活を選んだ者はいない。放射能による健康被害に不安を持ち、避難生活を選択せざるを得なかったという点では、避難指示区域からの避難者と本来変わるものではない。

そして、自主避難者の多くは、災害救助法に基づく無償住宅の提供を各自治体から受けて生活している。その正確な数は公式には発表されていないが、福島市、郡山市、いわき市などから約2万1000人が、また既に避難指示が解除されている旧避難指示区域・旧緊急時避難準備区域からの約2万人が、現在も避難を続けているとされている(2015年1月28日内閣府原子力被災者生活支援チーム公表資料)。東京都内にも2015年4月16日現在7424人の避難者がいるとされているが(復興庁調べ)、この中にも数多く自主避難者がおり、災害救助法に基づく無償住宅の提供を受けている。

自主避難者の中には、仕事を失った者、子どもを転校させた者、家族が別れて生活している者などが多数存在する。その精神的・経済的負担は測りしれない。しかしながら、東京電力から受けている賠償額は不十分であり、生活費増加分や交通費すら十分に支払われていないのが現状である。そのような中で、自治体から無償で提供されている住宅は避難生活を続けるための重要な支えとなっている。

仮に無償住宅の提供の打ち切りがなされ、福島県への帰還をすることになれば、避難先での仕事、学校生活、その他ようやく築きあげた人間関係を捨て去ることになるが、それは容易なことではない。一方で、避難生活の継続を選択すれば、家賃負担がのしかかり、たちまち経済的困窮に立たされる可能性が高い。このような事態を招くことは絶対にあってはならない。

自主避難者に対しても幸福追求権(憲法13条)、生存権(憲法25条)に鑑みて、将来的な生活支援のための計画が立てられなければならない。

被災市町村の一部には「無償提供を続ける限り、帰還が進まない」との考えを持っている関係者もいるとのことであるが、帰還するか否かは被害者が自由に選択するべきものである。被害当事者の意向を無視し、苦境に立たせることは復興政策ではなく、「避難する権利」などの人権侵害に他ならない。

よって、福島県は区域外避難者への住宅無償提供を打ち切るという方針を直ちに撤回するべきである。また、政府は被害者の意向や生活実態に応じた立法措置を早急に講じるべきである。

以上

(弁護士ドットコムニュース)


【安保国会】民主党の考え方 ~安倍政権が進める集団的自衛権行使は反対 

2015-05-30 03:54:40 | 政治 選挙 

http://www.dpj.or.jp/article/106715/%E5%AE%89%E5%85%A8%E4%BF%9D%E9%9A%9C%E6%B3%95%E5%88%B6%E3%81%AB%E9%96%A2%E3%81%99%E3%82%8B%E6%B0%91%E4%B8%BB%E5%85%9A%E3%81%AE%E8%80%83%E3%81%88%E6%96%B9

安全保障法制に関する民主党の考え方

2015年05月18日

安倍政権が進める集団的自衛権行使は反対

専守防衛に徹し、近くは現実的に、
遠くは抑制的に、人道支援は積極的に

×

政府の集団的自衛権行使を認める「新3要件」は基準があいまいで、自衛隊の海外での活動の歯止めにはなりません。

×

「新3要件」は立憲主義に反した便宜的・意図的な解釈変更であり、専守防衛の原則から明らかに逸脱しています。

×

政府が集団的自衛権を行使して対応すべきとする事例は蓋然性や切迫性が認められません。邦人輸送中の米艦防護の事例は集団的自衛権の行使とは解されませんし、ホルムズ海峡の海上封鎖については日本が武力行使で解決すべき「日本の存立を驚かす事態」とは考えられません。

◎

民主党は、「専守防衛」に徹する観点から、安倍政権が進める集団的自衛権の行使は容認しません。

クエスチョン

安倍政権は、国際貢献や集団的自衛権の名のもとに、自衛隊が地球の裏側まで行って武力行使や米軍の後方支援をできるような国にしたいようで、とても不安で仕方ないわ。


アンサー

自衛隊の活動に歯止め

政府は米軍への後方支援を定めた「周辺事態法」から「周辺事態」という概念をなくし、自衛隊の活動を地球規模に広げようとしていますが、民主党は、「周辺」の概念を堅持し、歯止めを残すべきだと考えます。



クエスチョン

今の制度のままでは、日本の領海や離島などへの不法な侵入などには十分対応できるのかしら。


アンサー

領域警備法案等を提案

外国軍による武力攻撃などの有事であれば自衛隊が反撃して日本を防衛しますが、有事とまで言えないような 「グレーゾーン事態」については、海上保安庁や警察、自衛隊の連携を強化して迅速に対応できるようにする新たな「領域警備法案」等を民主党は提案しています。

戦後の安全保障の大転換を一国会のわずかな審議で強行するのは国民軽視であり、冷静な議論が必要です。

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まるで法廷劇を見ているような志位共産党委員長による質疑 (五十嵐仁)

2015-05-30 03:24:09 | 経済 金融

http://igajin.blog.so-net.ne.jp/2015-05-28

五十嵐仁の転成仁語

igajin-sonetさんの画像

まるで法廷劇を見ているような志位共産党委員長による質疑 

 
 昨日に続いて、共産党の志位和夫委員長が安保法制特別委員会での質疑に登場しました。ABC対決の第2幕というわけですが、まさに良質の法廷劇を見ているような知的興奮を覚えたものです。

 途中で、あることに気が付きました。他の質疑では付きものだった野次が聞こえてこないのです。皆さんシーンとして、具体的な事例を元に繰り出される志位委員長の質問に耳を傾けているという風情でした。
 すさまじい調査能力です。ときには当事者でさえ忘れているような事実の数々を発掘し、それを根拠に質問するわけですから、いい加減な答えをすればかえって自らに不利になってしまうでしょう。
 他の質問者のときには、抽象的で空疎な説明を繰り返して煙に巻いたり野次ったりしていた安倍首相も、志位さんの前では妙におとなしいように見えました。質疑が終えた時、「フー」という安倍さんのため息が聞こえたように感じたのは、私だけだったでしょうか。

 今日の質疑で、志位さんは国連平和維持活動(PKO)と集団的自衛権の行使容認という二つの問題を取り上げました。前者はPKO協力法と自衛隊法の改定、後者は武力攻撃事態法と自衛隊法の改定にかかわる問題です。
 PKO協力法の改定によって、新たに国連が統括しない治安維持活動への参加、安全確保業務や駆けつけ警護、任務遂行のための武器使用の解禁などが可能になります。これについて志位さんは、アフガニスタンでの国際治安支援部隊(ISAF)のような活動に参加可能なのかと質問しました。
 これに対して、安倍首相はPKO参加5原則に基づいて当事者同士の間で停戦合意が履行されていることが重要で、アフガンのような治安状況を前提としていないと答えました。しかし、参加できないとは最後まで明言しませんでした。

 人道復興支援や治安維持活動への参加が可能で任務遂行のための武器使用が解禁されればどのような問題が生ずるのか。志位さんはISAFに加わったドイツ軍の例を示して、その危険性を明らかにしました。
 戦後初めてNATO域外に軍を派遣したドイツは、アフガニスタンでの治安維持や輸送業務に従事しましたが、パトロール中にタリバンの狙撃を受けて戦闘行動に巻き込まれています。これは正当防衛による反撃でしたが、このような戦闘によって35人が命を失い、これを含めた死者は55人に上りました。
 このドイツの例は、いま日本がやろうとしていることがどのような問題を生むかということを示しているのではないかというのが、志位さんの指摘です。このPKO活動の拡大もまた、自衛隊が殺し殺される危険性を教えていると言って良いでしょう。

 第2の集団的自衛権の行使容認の問題では、アメリカが行う誤った先制攻撃にも日本が協力することになる可能性があぶりだされました。集団的自衛権行使容認の条件とされている新3要件は無限定で、政府の裁量によってどのようにでも解釈される危険性があるからです。
 安倍首相も岸田外相も、国際法上認められないような違法な戦争には協力しないと答えていました。これに対して志位さんは、「先制行動」を宣言し、「一方的に軍事力を行使する」と言っているアメリカの場合はどうなのか、その先制攻撃には協力しないのかと、具体的な例を挙げて質問しました。
 アメリカによるグレナダ侵略、リビア爆撃、パナマ侵略については国連が非難決議を挙げているのに日本は「理解する」という立場で、戦後のアメリカの軍事介入について反対したことは一度もなく、全部、賛成・支持・理解ではないかと。このよう対米追随の外交からすれば、アメリカから言われるままに集団的自衛権を行使して、たとえ先制攻撃であっても米国の戦争に協力させられるのは明らかではないかと……。

 さらに、志位さんが具体的な例として挙げたのがベトナム戦争とイラク戦争でした。ベトナム戦争では北爆など戦争拡大の口実とされたトンキン湾事件がねつ造であったことが明らかになり、イラク戦争では大量破壊兵器が見つかりませんでした。
 どちらも戦争の原因とされた事実は存在せずねつ造であったわけです。この誤った戦争を日本は支持し、ベトナム戦争では出撃基地として、イラク戦争では復興支援活動ということで自衛隊を派遣しています。
 この二つの戦争に対して、その理由が間違っていたことがはっきりした後もアメリカに対して説明を求めず、検証もせず、反省もしていないことが明らかになりました。アメリカのやることは何でも無批判に受け入れ、正しいと信じて追随し、間違ったと分かった後でさえ説明を求めたり検証したりせず、反省もしないというような外交姿勢で良いのかと、志位さんは安倍首相に詰め寄りましたが、安倍首相は答えられませんでした。

 集団的自衛権が行使容認となれば、ベトナム戦争やイラク戦争のような間違った戦争に、日本は深くかかわることになるでしょう。出撃基地や復興支援などのレベルにはとどまらない戦争協力によって、日本の若者が命を失う危険性は格段に高まることになります。
 2日間の志位委員長の質問によって、「戦争法制」の危険性が具体的な姿をもって明瞭に浮かび上がったように思います。このようなとんでもない法案は廃案にしなければならないという決意を、改めて固めさせられたABC対決の2日間でした。
 
 
 

日本人牧師や信徒ら、元従軍「慰安婦」のハルモニに謝罪 ソウルなど訪問

2015-05-30 02:41:34 | 戦時中性奴隷 慰安婦

Christian Today, Japan

http://www.christiantoday.co.jp/articles/16177/20150529/japanese-christians-apologized-korean-comfort-women.htm

日本人牧師や信徒ら、元従軍「慰安婦」のハルモニに謝罪 ソウルなど訪問

2015年5月29日18時02分 執筆者 : 久田雄治
日本人牧師や信徒ら、元従軍「慰安婦」のハルモニに謝罪 ソウルなど訪問
 
 
 
 首相の戦後70周年談話が注目されるなか、両国の平和を願う日韓教会協議会は、25日から28日まで韓国のソウルとソウル近郊を訪問する「謝罪と和解と交流の旅」を企画した。オランダから合流した元ライデン大学教授の村岡崇光(たかみつ)氏と桂子夫人、日本で20年以上宣教している韓国人の河成海(ハ・ソンヘ)牧師をはじめ、牧師や信徒ら15人が参加した。

特に水曜日の27日は、真夏を思わせる炎天の下、正午から午後1時まで、ソウルの日本大使館前で元従軍「慰安婦」のハルモニ(おばあさん)たちによる水曜集会に参加した。日本からの参加者は、韓国語で書かれた「過去に私たちが犯した罪を赦してください」の横断幕を掲げ、高齢のため椅子に座っていた2人のハルモニの前に立ち、村岡氏が謝罪文を読み上げ、最後に全員で深々と頭を垂れて謝罪した。さらに2人のハルモニと抱き合って和解の時を持った。

日本人牧師や信徒ら、元従軍「慰安婦」のハルモニに謝罪 ソウルなど訪問

日本大使館前にある「慰安婦」の少女像=27日、韓国・ソウルで

 その後、レストランに場所を替えて、2人のハルモニと水曜集会を主催する韓国挺身隊問題対策協議会(挺対協)のスタッフらと昼食を共にし、交流の時を持った。ハルモニは2人とも数え年で88歳。13歳の時に中国・ハルビンから連行された吉元玉(キル・ウォンオク)さんは、クリスチャンであり、神の赦(ゆる)しと抗議集会の狭間に立って思い悩み、寡黙を通していたのが印象に残った。17歳の時に台湾・新竹から連行された李容洙(イ・ヨンス)さんは、土日には30人もの相手をさせられたという。問題が解決されるまで「死ぬに死にきれない」と悲痛な声を荒げたのが、重たく心の底に響き渡った。

挺対協が主催するこの集会は、毎週水曜日、大雪の時も炎暑の時も続けられ、1992年1月に始められて以来今回で1180回を数える。日本政府に対して、①戦争犯罪の認定、②真相究明、③公式謝罪、④法的補償、⑤責任者の処罰、⑥歴史教科書への記録、⑦追悼碑と史料館の建設、の7つの要求を出し、解決を求めている。しかし最近は、ハルモニの高齢化が深刻で、集会に参加できる人も限られてきているという。

その後、2013年に開館した「戦争と女性の人権博物館」を訪ねた。この博物館は、「従軍慰安婦博物館」の通称で知られ、「慰安婦」問題を解決する活動拠点といえる。日本軍の文書や関連資料などを展示する歴史館、連行時期や被害の記録をそろえた生涯館、亡くなられた「慰安婦」を紹介する追悼館など、多くのコーナーがある。特に追悼の石碑には、「日本の植民地からは解放されましたが、私たちはいまだに解放されていません」と書かれており、深く心に刻まれる思いだった。

日本人牧師や信徒ら、元従軍「慰安婦」のハルモニに謝罪 ソウルなど訪問
水曜集会後、昼食に取りながら交流した。左奥が元従軍「慰安婦」の吉元玉(キル・ウォンオク)さんで、その右隣が李容洙(イ・ヨンス)さん=27日、韓国・ソウルで

 

それから、ソウル郊外にあるセエデン教会(教会員:3万5000人)に向かった。午後8時から「過去の歴史への謝罪や韓・日宣教協力の礼拝」が持たれ、村岡氏が、旧約聖書のエレミヤ書31章31~34節から説教した。村岡氏は初めに、日本軍の戦争犯罪、残虐行為として知られ、「死の鉄道」の別名を持つ、かつてタイ・ビルマ(ミャンマー)間をつないだ「泰麺(たいめん)鉄道」建設の悲劇から紹介した。そして、34節の「わたしは彼らの咎(とが)を赦し、彼ら罪を二度と思い出さないからだ」(新改訳聖書)の聖書箇所を説明した。ヘブライ語学者として原語の意味を深く掘り下げ、神は決して罪を何もなしに水に流すことはしない、われわれが悔い改めて謝罪し立ち返るなら、神は全ての罪を知っていながら、イエスの十字架の血潮で赦しの恵みを約束されると語った。

さらに謝罪は言葉だけであってはならないと言い、ライデン大学定年退職後、毎年、1年の約10分の1である40日間を神にささげ、韓国を皮切りに戦前に日本の被害に遭った国々の神学校などに赴き、ヘブライ語の授業をボランティアで続けてきたと紹介。暗に参加者に対し、それぞれの賜物を生かして謝罪と和解の働きをしていくよう勧めた。

その後、壇上に日本人クリスチャン全員が登り、謝罪の横断幕を掲げて、植民地時代までさかのぼり、過去に日本が犯した罪を赦してくださいと願い、日本語と韓国語で「いつくしみ深き」(讃美歌312番)を賛美してから、全員が土下座して謝罪した。そして、セエデン教会の方々に助け起こされ、互いに抱き合って和解の時が持たれた。

日本人牧師や信徒ら、元従軍「慰安婦」のハルモニに謝罪 ソウルなど訪問
ソウル郊外にあるセエデン教会で、日本語と韓国語で「いつくしみ深き」(讃美歌312番)を賛美する日本からの参加者=27日、同教会で

なお、初日の25日にはソウル日本人教会で、同教会の吉田耕三牧師から「福音による和解の使命」(マタイ5:23~24)と題した講演があった。吉田牧師は、もともと名古屋を開拓伝道するつもりだったが、日韓親善宣教協力会の「謝罪と和解」の働きのため、34年前に家族を連れて韓国に渡った。

吉田牧師は講演で、ある時、元従軍「慰安婦」の通訳をしていると、突然ハルモニが肌着をめくり、腹を見せたエピソードを話した。そこには、拒絶するたびに日本兵が日本刀で傷つけた4、5センチの傷跡があり、ハルモニは当時の首相と天皇を告発したという。聞いていた日本の女子高生たちと引率の教師、また通訳していた吉田氏自身も大泣きしてしまったそうだ。その後の昼食会で、そのハルモニは「(突然傷跡を見せて)ごめんなさい。やったことをしなかったと、ウソをつく人になっほしくなかった」と言い、和解の時が持たれたという。

日本人牧師や信徒ら、元従軍「慰安婦」のハルモニに謝罪 ソウルなど訪問
「福音による和解の使命」(マタイ5:23~24)と題して講演するソウル日本人教会の吉田耕三牧師=25日、韓国・ソウルの同教会で

 

また、26日には、在学神学生が1700人いるという総神大学神学大学院を訪れ、1500人ほどの神学生と教職員らが集まった礼拝堂で、村岡氏がエレミヤ書から説教した。同神学大学院でただ一人だという日本人留学生(修士課程3年)は、「エレミヤの言葉の深い意味が分かりました。また、私は学内で謝罪と和解の働きをしています」と述べた。また、教授の一人は、「心が癒やされました。本当の謝罪と和解を受け取りました」と感謝を込めて語った。

この「謝罪と和解と交流の旅」を通じて、敗戦後、元従軍記者として戦争責任を取って朝日新聞社を退社した、今年で100歳になるむのたけじ氏の言葉を思い出した。彼は元従軍「慰安婦」について、「やはり、慰安婦は軍部が一つの作戦としてやったことで、まったく軍の責任だった」(『戦争絶滅へ、人間復活へ』岩波新書)とインタビューに答えている。これは従軍記者として戦争現場を取材した目撃者の重みのある証言である。

 

 


「イスラム国」事件の政府報告 後藤さん母怒りさめやらず

2015-05-30 01:20:27 | IS  中東

http://dot.asahi.com/wa/2015052700093.html

「イスラム国」事件の政府報告 後藤さん母怒りさめやらず

(更新 2015/5/28 11:30)

 過激派組織「イスラム国」(IS)による邦人人質事件で、政府の検証委員会は5月21日、「人質の救出の可能性を損ねるような誤りがあったとは言えない」と結論づける報告書を発表。波紋が広がっている。

「報告書を読んで怒りを抑えようがありません」と、コメントしたのは、事件で犠牲になったフリージャーナリストの後藤健二さんの母、石堂順子さん(78)。

「(報告書では)『夫人への往訪・電話連絡を含め、様々な懸念事項に係るご家族との相談、必要な情報の提供等を行った』としていますが、『ご家族』の対象をなぜ『夫人』だけに限定するのでしょうか。母親である私のもとには日本政府から電話の一本すらかかってきませんでした。いまだに私には何の連絡もありません」(石堂さん)

 報告書には「関係国や部族長などあらゆるルート・チャンネルで最大限の努力をした」とあるが、アラブ情勢に詳しい一水会の木村三浩代表はこう疑問を呈する。

「2人がまだ生存していたころ、私は自民党の幹部に、アラブの公共放送などで、『人質を殺すな』とか『誘拐は犯罪だけど、話し合う用意はある』という声明を日本政府はバンバン出すべきだと言ったんですよ。自民党幹部は進言したが、政府は何もしなかった」

 その後、木村氏は石堂さんの了解を得て、遺骨返還に尽力してきたという。

「ヨルダンのアンマンで、ISとの交渉の人脈を持ち、後藤さんとの人質交換の対象ともいわれた死刑囚らの弁護もしたムーサ・アブドラ弁護士に遺骨返還の交渉を依頼し、連絡を取ってきました。ムーサ弁護士が、4月に遺族に会うために来日しようとしたら、外務省から入国ビザの発給を拒否されました。来日を妨害したとしか思えません」

 上智大学国際教養学部の中野晃一教授はあきれたふうにこう話す。

「検証という名に値しないですね。報告書は官房副長官が委員長を務めて、インサイダーでやっただけ。国民の目から見て、国民の安全を守ることにどうして失敗したのかという、真摯な視点がないですよ。自分から危険なところへ行ったのだから、国は保護する必要がないと言わんばかりの対応で国家の役割を踏み外しています」

 結局、政府の責任逃れの報告書のようだ。

週刊朝日 2015年6月5日号

 

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