マネジャーの休日余暇(ブログ版)

奈良の伝統行事や民俗、風習を採訪し紹介してます。
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楢原駒形大重神社夏祭り献燈提灯

2011年08月19日 06時46分21秒 | 御所市へ
スイートで有名なパテイスリー クリアンで打合せを終えて葛城山麓線で戻っていく道中だった。

葛城辺りで見られる十二振り提灯のようなものを持って帰る人たちに遭遇した。

千載一遇の出あいを見逃すわけにはいかない。

車をUターンさせて急遽聞き取り取材を敢行した。

そこは御所市の楢原の地だった。

提灯といえば駒形大重(こまがたおおじゅう)神社の夏祭りで献燈されたものだ。

十二振り提灯のような形であったが数は異なる。

10個もあれば6個というものである。

その提灯を持って帰る垣内の元自治会長の話によれば楢原には14垣内があり、それぞれが提灯をもって楢原駒形大重神社へ参拝してお神楽をしてもらうのだという。

「昔は肩で担いでいたけど今は水平にして運びよるんや」と話す会長。

伊勢音頭など道中での囃子はないという。

大急ぎで同神社に参った。

暗闇が迫る時間帯だった。

祭りを終えて一つ、二つと垣内が帰っていく。

いずれも水平にして戻っている。



提灯にはまだ赤々と灯りが点いている。

子供たちも付いて戻っていく垣内の人たち。

すべてが戻っていっても各垣内の神社役員(総代、2人の副総代、会計の他10人)は忙しい。

垣内の人たちが拝殿に供えられた御供。

それは一枚一枚折敷に置かれたジャガイモ、ニンジン、麩。

三種の御供は板に串挿ししている。

数えてみればおよそ200枚もあって実に壮観である。



御供のモノは異なるが、このような並べ方で思い起こすのがチンポンカンポン祭で名高い柿本神社だった。

仏事的な要素があるのではないかと思えたが神宮寺の存在の有無を調べてからでないと断定はできない。

お神楽を済ませた女児二人と櫛羅から来られた宮司は夏祭りを終えて戻っていった。

楢原駒形大重神社では秋祭りにも夏祭りと同様に垣内ごとに提灯を奉納される。

(H23. 7.17 EOS40D撮影)