ふぶきの部屋

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朝ドラを振り返る  1

2017-10-14 07:00:00 | ドラマ・ワイドショー

アメリカがユネスコを脱退するなら日本もすればいいのに。

反日で偏りが著しいユネスコにお金を出す必要ないのでは?

面白い本を読んだのでそれに沿って書きます。

タイトルは「朝ドラ一人勝ちの法則」(指南役著・光文社新書)

最近、高視聴率を連発している朝ドラを中心になぜ一時的に視聴率がとれなかったのか、何がキーポイントなのかという事を朝ドラの歴史を振り返りつつ論じています。

私が小さい頃、朝ドラは夏休みや冬休みに見るもので、最終回まで見るという事はありませんでした。

それでも、一定の作品は覚えているしビデオデッキを買ってからは面白そうなのは録画してみてますし、録画しなくても朝から夜まで何度もやるし週末はまとめて放送するし、いい時代になったものだと思います。

この本のタイトルは「一人勝ち」ですが、要するに連ドラをヒットさせる法則とは何かという事を描いているんですね。

それによると「朝ドラヒット7つの大罪」というのがあって

・能天気なオープニング

・無駄に前向き

・ぽっと出のヒロイン

・ノスタルジー狂

・夫殺し

・故郷を捨てる

・大阪に丸投げ

だそうです。

「夫殺し」というのは、夫なり父なりヒロインの大事な人の死が物語を盛り上げるという事ですね。また「戦争」「災害」などの大きな出来事が転換期になると。

「故郷を捨てる」というのは、ヒロインがいつまでも故郷にいるのではなく上京して新しいストーリーを作るという事。

「大阪に丸投げ」というのはNHKは朝ドラを東京と大阪で作っているのですが、東京ではなく大阪の局が制作した方がヒットが生まれやすいという事らしいです。

みなさんが知ってる朝ドラにどのくらいこの大罪が当てはまるでしょうか。

朝ドラはラジオ小説の延長で「テレビ小説」と言われていたそうです。

第一作は1961年スタートの「娘と私」

 この作品、視た方いますか?私はないです(生まれてません)

小説が原作で、当時は早々たる作家がテレビ小説を書いているようです。

2作目・・・1962年 あしたの風(壷井栄作)渡辺冨子主演

3作目・・・1963年 あかつき(武者小路実篤作)佐分利信主演

4作目・・・1964年 うず潮(林芙美子作)林美智子主演

 実質的に「うず潮」が朝ドラ最初のヒット作になったそうです。

脚本は田中澄江。元祖放浪記のようなお話だそうです。

これは7つの大罪のうち

・ノスタルジー狂

・ぽっと出のヒロイン

・故郷を捨てる

・大阪に丸投げ

を網羅しています。この年は東京オリンピックがあったので東京のNHKは朝ドラ制作をやってる暇がなくて大阪に丸投げしちゃったらしいんですね。

そこで大阪としては知名度のある俳優じゃなくて新人女優を起用。視聴者は女優の成長を楽しみながら見る事が出来たという事のようです。

5作目・・・1965年 たまゆら(川端康成作)笠智衆主演

5作目にしてまたも逆戻り・・・と思ったら

6作目・・・1966年 おはなはん(林謙一作)樫山文枝主演

 

これは超有名ですから名前を知らない人はいないでしょう。

中身は別として。いつも見るのは木の上から婚約者を見るヒロイン。

でもこれって「はいからさんが通る」でも似たようなシーンがあり、もしかして「おはなはん」へのオマージュなのかなと思います。

これはヒロインには森光子が決まっていたらしいのですが病気で入院した為に新人の樫山文枝に決まったとか。

7つの大罪をもろ全部網羅してます。

フィルムが全部残っていたらいいのにねーーー

その後、また朝ドラはちょこっと低迷を続け、次なるヒット作は

11作目・・・1971年 繭子ひとり(三浦哲朗原作)山口果林主演

 

綺麗なカラー写真ですよね。

これは「母を訪ねて三千里」をベースにした作品だったそうで、かなりヒットしたようです。

ヒロインが故郷を捨てる・・・という大罪の一つが功を奏したわけですね。

12作目・・・1972年 藍より青く(山田太一オリジナル)真木洋子主演

13作目・・・1973年 北の家族(楠田芳子オリジナル)高橋洋子主演

14作目・・・1974年 鳩子の海(林秀彦・中井多津夫)藤田美保子主演

ここらへん、タイトルは知っているんですけどどんな話かまではよくわかりません。

でも「鳩子の海」は斉藤こず惠が大ブレイクしたのでこの二人はよく覚えています。

・戦後30周年記念作品

・1年物はこれが最後になった事

・以後、東京と大阪が交互に作る体制になった

という意味で意義深いんだそうです。

斉藤こず惠演じるヒロインは原爆で記憶を失っており、もと日本兵の夏八木勲と出会っていく話で、二人が歌う「日本よ日本」は話題になりました。

今や「スカッとジャパン」にご出演の斉藤さんがこんなに可愛い子役だった事、知ってる世代は私達以前の人達?

で、なんでこの作品を境に一年から半年になったかというと、脚本家の林秀彦が途中で降板し大騒ぎになった事でリスク回避の為だったそうです。

15作目・・・1975年 水色の時(石森史郎)大竹しのぶ主演

16作目・・・1975年 おはようさん (田辺聖子)秋野暢子主演

17作目・・・1976年 雲のじゅうたん(田向正健)浅茅陽子主演

18作目・・・1976年 火の国に(石堂淑朗)鈴鹿景子主演

19作目・・・1977年 いちばん星(結城亮一・宮内婦貴子)高瀬春奈・五代路子主演

20作目・・・1977年 風見鶏(杉山義法)新井晴美主演

 

「雲のじゅうたん」は7つの大罪を全て網羅して大ヒット。

でも正直、あまり覚えてません。浅茅陽子さんの底抜けの笑顔だけ覚えています。

火の国に」はコケた作品として記憶にあります。

いちばん星」はかなり熱心に見てました。

それというのも舞台が山形で東北人にはかなり馴染みの深い物語であった事。

天童ってどこだ?みたいなね。

それとこれは佐藤千夜子さんの一代記なわけですが、サブにいた中山晋平と野口雨情コンビが素晴らしくて彼らの曲を何とか聞きたいと思ったんですね。

母がピアノでよく「雨降りお月さん」を弾いてくれていて、母と娘の世代を超えた話がやっと出来るようになった記念すべき作品。

伴淳三郎さんも出てたし「ゴンドラの唄」が印象深くて。

勿論「波浮の港」も大好きで。この年の「思い出のメロディ」では中山晋平特集をやってくれたのでラジカセで番組を録音して必死に聞いていた記憶があります。

この作品にヒロインが二人いるのは、最初のヒロインである高瀬春奈が病気で途中降板して五代路子になったからです。

「風見鶏」は杉山義法脚本だったんですね。わりと彼のファンだったので見ればよかったなあと思います。

21作目・・・1978年 おていちゃん(沢村貞子原作寺内小春脚本)友里千賀子主演

22作目・・・1978年 わたしは海(岩間芳樹)相原友子主演

23作目・・・1979年 マー姉ちゃん(長谷川町子原作小山内美江子脚本)熊谷真実主演

24作目・・・1979年 鮎のうた(花登筺)山咲千里主演

 

 まず「おていちゃん」はかの有名な沢村貞子さんの物語だったのでほんと、視たかったなあ。「隣の芝生」の鬼姑役で大ブレイクした沢村さん、この頃は本当にお忙しかったと思います。

私と母は当時、橋田脚本が好きだったんですよねーー

「マー姉ちゃん」も完璧に見たわけじゃないけどかろうじて田中裕子の面白さを覚えています。

「鮎のうた」は本屋さんへ行って脚本を買いました。

山咲千里の美しさが好きで。

っていうかこの本にも書いてありますが、70年代って脚本家の時代だったんですよね。

山田太一・市川森一・橋田寿賀子・倉本聰・・・山田太一は好きで結構NHKドラマの脚本を買いました。「男たちの旅路」「あめりか物語」とか。

作品が売れる理由、それはまさに脚本家にあり!だったんです。

ただ「鮎のうた」は結構視聴者からのブーイングが多くて視聴率が振るわなかった記憶があるんですけどね。

コメント (8)
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