きまぐれ雑記

日常の出来事と私の好きなものを思いつくままにゆっくり記していきます

狂言ござる乃座 in NAGOYA 27th

2024-12-17 20:23:24 | 観劇・伝芸

名古屋能楽堂で野村萬斎さんの狂言会を観てきました。

今年で27回目の主催公演。

今回の演目は万作さんと裕基さんの「隠狸」と萬斎さんの「釣狐」です。

この冬、一番の寒波襲来で、気持ちがひるんでいるのに、不発弾処理に伴う地下鉄の部分運休も重なって、もう、出てくるなと言われている感じなのですが、何とか無事能楽堂の見所に座ることが出来ました。

 

「隠狸」も「釣狐」も久しぶりの演目で、同じ動物を罠にかけるお話ですが、全く違うタイプの曲。

そして、狐の方は「白狐之習」という特殊演出での上演でした。

 

狸を観ていて一番感じたのは裕基さんが容姿だけではなく、声質やその響きが萬斎さんにそっくりになってきた事。

萬斎さんと万作さんの「隠狸」を何度か拝見しているので、不思議な感じというか、クローンみたいと思ってしまったのですが、その後に狐を演じる萬斎さんが登場された時、何故か全く違うと感じたのでした。

やはり伝統の部分は引き継がれるけど、役者さんの個性が出てくるものなのかもしれないですね。

 

萬斎さんは少し前に映像のお仕事を精力的にされていて、その成果を観る機会が多かったので、多忙な中、今年、まさか狐をされるとは思っていませんでした。

登場された白蔵主の萬斎さんの面は白で、衣が緑。

これまでに拝見したことのないお姿での狐に驚きながらも、どんどん釣狐の世界に引き込まれてゆきました。

この狐の公演のために、激しいお稽古をされていて、その研ぎ澄まされた狐の姿は以前より、獣感が高かったように感じました。

今年最後の観劇でしたが、本当に良い舞台が観れたと思っています。

萬斎さんが三老曲を上演される時まで、元気でいられる自信はありませんが、頑張れるだけ、観続けられたらと思います。


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