◎◎ ブラックストーン、武田薬の大衆薬事業2400億円で買収-海外強化
谷口崇子、Lisa Du、黄恂恂
更新日時 17:00分、
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ブラックストーンの営業網活用し台湾や中国、タイなどで事業展開へ
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武田薬は1400億円の株式売却益計上、1兆円規模の資産売却は達成へ
□□⇨ 米投資ファンドのブラックストーン・グループは24日、武田薬品工業の一般用医薬品(大衆薬)を手がける完全子会社の武田コンシューマーヘルスケア(TCHC)を、約2400億円で買収すると発表した。非中核事業として武田薬にとっての優先順位が落ちていたTCHCに潤沢な投資を実施し、新商品や海外展開で一段の成長を目指す。
¤¤¤⇨ ブラックストーンや武田薬の発表などによると、株式譲渡日は来年3月31日付を予定。TCHCの企業価値2420億円に同社の有利子負債などを勘案した上で、実際の譲渡価格を確定する。ブラックストーン側の財務アドバイザーは三菱UFJモルガン・スタンレー証券、武田薬側は野村証券がそれぞれ務めた。
⇨⇨ 武田薬は約1400億円の株式売却益(税引き前)が生じる見通しといい、純利益への影響は約1050億円を見込む。今期(2021年3月期)業績への影響については、事業環境などの変化も考慮の上、適時見直すとした。
- ▼▼ TCHCの主力商品はビタミン剤の「アリナミン」、風邪薬の「ベンザブロック」など。複数の関係者によると、売却額は当初30億ドル(約3200億円)以上が見込まれていたが、コロナ禍でTCHCの財務が影響を受けたことなどから売却価格が下がったという。
武田薬は19年1月に7兆弱でアイルランドの製薬大手シャイアーを買収したため負債がかさみ、非中核事業の売却を進めている。17日には、国内で希望退職の募集を発表していた。武田薬は1兆円規模の資産売却方針を掲げており、TCHCの売却で目標額に達する見通し。
ブラックストーンは18年までに計約1兆円のアジア太平洋ファンドを組成するなど中国や日本への投資を強化。ヘルスケア分野は、19年3月に大衆薬「カロナール」で知られるあゆみ製薬の買収を発表するなど重点分野の一つ。
※※ 切り売りか!?