昨日、ドイツ語aufheben(アオフ・ヘーベン)について、「人間の欲望、渇望などを芸術に高める="昇華する"」との語義について説明をしました。
そして、シベリア抑留者である香月泰男氏の「シベリア・シリーズ」について言及しました。今日は、その絵の一枚をご紹介いたします。
なお、この絵は、《北へ西へ》のタイトルで、1959年 油彩/カンヴァス 山口県立美術館蔵で、シベリア鉄道で輸送されている時のものと思われます。
これを見て、自分は直ぐにスペインのゴヤを連想しました。彼もまた苦悩の重みに耐えて、絵画を描き続けた稀有な人物であるからです。