http://the-liberty.com/article.php?item_id=12911 より転載
スカスカのPAC3配備
「二段構え」のミサイル防衛はうそ!?
「自衛隊がいるから大丈夫」と言いたいところですが、日本の「楯」は心もとない状況です。
ミサイル防衛は、まず、海上自衛隊のイージス艦に搭載するミサイルで迎撃し、次に、打ち漏らしたミサイルを航空自衛隊のパトリオットミサイルで仕留めるという二段構え。現在はイージス艦6隻に加え、パトリオットが16基地に34基配備されていると見られます。
ですが、守りの要であるパトリオットの配備を見ると、日本全国をカバーしていません(下図)。驚きなのは、886万人がいる大阪を守っていない点です。
日本は火の海になる!?
パトリオットでは日本を守れない
また、配備されている東京についても、射程範囲は山手線内より狭く、元自衛隊幹部は、同時に複数のミサイルを撃たれた場合、「果たして、皇居まで守れるのか」と実情を語るなど、首都の防衛すらままなりません。
日本は、神奈川県の横須賀基地などに駐屯するアメリカ海軍に、ミサイルの迎撃要請を行う選択肢もありますが、独自で防衛する力はありません。日本のミサイル防衛は穴だらけ。日本には「ここは完全に守れる」という場所はありません。
そもそも、国民の命を守るためには、北朝鮮に攻撃させない体制をつくることが大事です。
まずは、敵基地を遠距離から破壊する「巡航ミサイル」をすぐにでも導入することです。
戦争平和社会学者の北村淳氏は、アメリカから約1000億円で800発を調達すれば、北朝鮮・中国への抑止力になると主張。それを敵に探知されづらい潜水艦から発射できるようにすれば、さらに北朝鮮をけん制できます。
またアメリカが自国への核攻撃を恐れて、日本を守らない可能性も考えられます。その時、敵に攻撃を思いとどまらせるのは、「目には目を歯には歯を」ということわざのように、核兵器の保有なのです。
アメリカと核兵器を共有することも一つの手段です。これによって、核兵器を持つのと同等の抑止力が得られます。
ただ、他国に生殺与奪の権を握られている状況に変わりはないので、将来的には、日本も独自の核兵器を持つべきです。
再び日本を戦場にさせないためにも、政府は単独で北朝鮮に対応できる力を持つべき時に来ています。