新田次郎の小説に「野付牛の老尼」がある。北見市川北の信善光寺を開いた信静尼(作中名)の一代記である。
この尼さんが野付牛村の檀家の協力により屯田兵の人形を寺に置いたのである。顔は本人に似せ76センチの大きさで作った。名古屋の人形師に15円で作らせたが、米3俵分の価格の為希望者は3名しかなかった。
しかし出来上がるとよくできていた。胴体手足はサワラの木、顔は土でできていた。写真をもとに作ったので本人を彷彿とさせる。この人形に信静尼は毎日お経をあげると、続々と申し込みが続いたそうです。
75体の屯田兵人形が完成したのです。
本堂にあった写真です。ご先祖様を抱いての記念写真でしょう。この地に屯田兵として入植し、厳しい自然に立ち向かい、兵としての訓練にも励み、この地を拓いたご先祖様を抱けばいかほどの想いが湧く事でしょう。よく似た顔ではありませんか。
残念ながら現在は無住の寺となり他の寺に管理されています。観光協会を通じ本堂を開けていただきました。
屯田兵の子孫たちは先祖の苦労と徳を偲び拝して居るのでしょう。
すっかり夏の一日、北見市までのバイク304キロ(往復)はいい思い出になりました。
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この尼さんが野付牛村の檀家の協力により屯田兵の人形を寺に置いたのである。顔は本人に似せ76センチの大きさで作った。名古屋の人形師に15円で作らせたが、米3俵分の価格の為希望者は3名しかなかった。
しかし出来上がるとよくできていた。胴体手足はサワラの木、顔は土でできていた。写真をもとに作ったので本人を彷彿とさせる。この人形に信静尼は毎日お経をあげると、続々と申し込みが続いたそうです。
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