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去年の今頃、ブログで30年くらい前に父が植えた椿の木に久しぶりに蕾が着き、数輪の花を咲かせたことを書きました。
その椿の木は松の木の下にあり、植えた当初は鮮やかな花を咲かせていました。
ところが、松が椿の上まで枝を伸ばすようになった頃から ”松が優先” になり、上に伸びようとする椿の枝はその都度剪定バサミで切られていました。
正確に言えば、そうするのが当たり前のように私が切ってしまっていたのでした。
毎年、庭の木を剪定する時には決まり事のように、椿は松の枝の下の高さでバッサリ切られてしまうのですから、椿はさぞ辛かったことでしょう。
2〜3年前から、春になると連れ合いと一緒に “植木市" に足を運ぶようになり、そこで椿の盆栽を目にしました。
小さな植木鉢の中で、鮮やかな花を咲かせた椿の古木が太い幹をくねらせていました。
目が飛び出る程の値段が付けられていて、とても私が手を出せるような代物ではありませんでしたが、椿の “生きる力” を感じさせられたのでした。
コブシの苗木を買って家に戻り、我が家の庭の椿の所に行きました。
松の枝の下の椿は、あちこちに枝を落とされた剪定跡を遺しながらも懸命に生きようとしていました。
植木市で見た鉢植えの椿の古木と比べ、庭の椿は不恰好で、まるで “落武者” みたいに傷だらけでしたが “生きようとする力” は同じくらいに思えたのです。
私の身勝手で申し訳なかったですが、今度は松の方に譲ってもらう事に…
椿の上に伸びた枝の一部を剪定し、椿の根元にも肥料を施したのでした。
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昨年、久しぶりに数輪の花を咲かせた庭の椿は今年沢山の蕾を着け、数日前から花を咲かせています。
松も椿もどちらも大事な思いでの木ですので、どう調和をはかるかが思案のしどころですね。
また、当たり前のことですが、庭の中でも激しい生存競争が繰り広げられているのですね。光を求めて懸命に枝を伸ばそうとする椿の生命力に感動を覚えました。
一本一本の草木に愛情を注ぎ、丁寧に手入れをされているのお庭を、お父様も微笑んで眺めておられることでしょう。
tenzanbokkaさんも、実家の庭木の剪定から小屋の整理・片付け等々頑張っておられますね。
ある程度の心の整理が出来ないと手が付かなかったことと拝察いたします。
私もやっと庭の垣根や植木を切ったり抜いたりできるようになり、家の周りも次第に様変わりしています。
そんな中で、木に花や実が着いたりすると、ふと父を思い出しています。