8月13日の夜に九州を出て、14日から北アルプス最奥部の黒部川源流域の山域を5泊して周回する計画は、台風7号の接近で中止となりました。
気持ち的には、北アルプスの折立から太郎平〜薬師沢小屋に向けて歩いているような気分でした。
台風襲来は自然現象なので文句を言ってもどうしようもありません。
かと言って、今まで灼熱の中毎日10kmの道のりをザックを背負って歩きながら昂めてきた緊張感は、なかなか直ぐには沈静化しないものです。
北アルプス遠征に向けて準備してきた3人の年配者は、やり場のない気持ちの昂まりを地元九州の屋根「くじゅう連山」に向けることで晴らそうと考えました。
出発日は14日、1泊2日の行程です。
お盆真っ只中の14日早朝に家を出て、その日は長者原から指山を経て三俣山北峰に上がり込み、その後南峰・本峰を巡り諏蛾守越経由で長者原へと降りてきました。
私は初めて歩くのですが諸先輩方は過去に歩かれた経験があり、道なき道を野生の感覚でコースを見つけ北峰に至る急登に取り付きました。
気持ち的には、北アルプスの折立から太郎平〜薬師沢小屋に向けて歩いているような気分でした。
やっと諏蛾守越まできた時に北アルプスへの蟠りを吹っ切れた気がしている自分がいました。
長者原まで降りてきた私たちは、近くの温泉宿で汗を流した後に男池駐車場まで移動し、そこで祝杯をあげたのでした。
翌日は黒岳に登る計画があったのですが、余りの心地良さについ飲みすぎた私は、次の日、途中の「ソババッケ」まで行くのが精一杯で、そこで諸先輩方の背中を見送り反省しながら駐車場まで引き返したのでした…