初めての沢登りが予定されていたその時期、私には心配事がありました。
実は、8月に入り連れ合いが体調を崩していたのです。
少し動くと気分が悪くなり食欲も落ちるといった状況でした。
病院でも診てもらいましたが、血液検査をしても悪いところは無く夏バテか熱中症とのこと。
連れ合いは台所にも立てない程でしたので、8月の上旬から3週間余りの間は私が料理を作ることになりました。
以前のブログにも載せていますが、昨年あたりから自分でも料理を作ることを始めていました。
金曜日は『カレーの日』と決め、怪しいアーケード内にある精肉店で美味しい肉を手に入れ、毎週1回の夕飯だけは作ってきていたのです。
某家電メーカー製「ヘ▽シオ△ットクック」の力を借り、カレーをはじめ角煮、ミートソースなど男子特有の肉料理をレシピを見ながらですが… 。
それが毎日3食となると肉料理ばかりではやって行けません。
それで、“天下の宝刀” だけに頼らず、フライパンや鍋を使った料理にも果敢に挑戦することになりました。
朝は味噌汁と卵焼きか目玉焼きかスクランブルエッグ、昼は残り物か手軽な冷凍うどんなど簡単にできる冷凍物で済ませ、夜は食材を宅配してくれる『⬜︎シケイ』さんのレシピと睨めっこしながら3週間程食事作りを担当しました。
連れ合いはなかなか体調が回復せず辛かったと思いますが、私にとっては味噌汁をはじめ煮物、炒め物、揚げ物、サラダetc… 格段に料理の腕を上げるキッカケになったのでした。
連れ合いの体調は少しずつ戻って来てはいましたが、私の初沢登りの日も日一日と近づいていました。
体調が万全ではない連れ合いを家に残し、私一人だけ沢登りを楽しむことはさすがにできません。
連れ合いの体調が回復することを願いながら一方では沢登り当日の天気も気になっていました。
いっそのこと雨天になれば沢登りはできないのでキッパリと諦めがつくのですが…
沢登りを予定していた日の数日前から台風接近のため天候が怪しくなってきました。
そんな時に会長さんから「天候不順により沢登りは中止する」旨の連絡が入り、再度、日程を調整して計画を立て直すことになりました。
私の中では少しホッとしたと言うのが本音でした。
また、決して無茶な活動はしない山岳会の姿勢は私にとって安心材料になったのです。
<つづく>