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異なる鉄道のゲージ(諸刃の剣)・・・その三

2023-01-08 | おでかけ情報
世界各国では、さまざまなゲージがあります。

世界で初めて実用化されたイギリスの鉄道では、軌間が1,435mmで、これが国際的に標準軌(標準軌間=standard gauge)とされ、これより広いものを広軌(broad gauge)、狭いものを狭軌(narrow gauge)。

ヨーロッパでも、

・標準軌;イギリス、西欧諸国

・広軌;スペイン(1,672mm)、ロシア・旧ソ連邦諸国・フィンランド(1520mmまたは1524mm)など

この差を埋めるのが利便性を高める一方、侵略戦争の際は道具となり、攻め入られる国にとっては脅威となります。

収束の見通しが立たないウクライナでの戦争ですが、戦争前の一昨年末のこんな記事をネットで見かけました。

“その差は鉄道の線路幅にあり? ウクライナとポーランド ロシアの脅威度が段違いなワケ”

  乗りものニュース ›2021.12.18 月刊PANZER編集部
     https://trafficnews.jp/post/113676/2

ウクライナとポーランドではロシア軍の侵攻リスクがかなり違います。

ロシア鉄道のゲージ(線路幅)はいわゆる標準軌(1435mm)よりも幅の広い広軌(1520mmまたは1524mm)で、ヨーロッパでは旧ソビエト連邦内とフィンランドでしか使われていません。

バルト三国、ウクライナを含む旧ソビエト連邦内なら広軌で統一。

一方ポーランドには、ロシアからウクライナのキエフを経由して南部のスワフクフまで、1本だけ広軌の鉄道が通っていますが、ほかは国境のごく一部を除き標準軌。




この差が、乗換えや積替えの要否によって、兵站輸送で重要な違いが出るというのです。
この戦争が始まって以来、初期のキーウ攻撃やその後の東部・南部戦線で、ロシアが鉄道を兵站輸送に使ったかは、詳らかではありませんが、この開戦までの2014年以降のロシア占領地では、鉄道が使われていたことは想像に難くありません。

早く、平和な鉄道に戻ってほしいものです。