今月の茶菓子は福屋さんの“あじさい”です。
携帯で撮ったので分かりにくいですが、白餡のまわりに、錦玉羹を細かく切ったものを付け、淡雪羹を流しかけてあります。
この季節ならではのお菓子ですね。
小さい方はゼリーですが、隣の「イクリ」と一緒に会員さんが差し入れてくれました。
「イクリ」って「すもも」だと思うんですが・・・。
さて、今月の「源氏物語」賢木はちょっとした発見があっておもしろかったですね。
というのも物語は源氏の父君である桐壺院が亡くなるところに差し掛かっているのだが、今上帝である朱雀帝の印象が薄いなと思っていたら、どうやら政治の実権は親である桐壺院が握っていたようで(つまり、源氏と朱雀帝は腹違いの兄弟デス)帝がまだ若いということがあって、院が亡くなることで、勢力図は大きく転換していくわけです。
そうした中、これから実権を振るうであろう朱雀帝の母君の父君である右大臣、帝のおじいちゃんなんですが、「性急で性格が悪い」と殿上人などをして言わしめ、いやがうえにも波乱を予感させる伏線を引いてるんですね。
物語を読み聞く女房たちの期待を煽るストーリーテラーとしての紫式部を垣間見た気がしました。
また、講師先生からの指摘で感心したのは、院が亡くなってその悲しみを詠んだ源氏と藤壺(院の奥方)の兄、兵部卿宮の歌にあえて式部がそうたいして優れたものではないと注釈をつけているのは、返って彼らの悲しみの深さを暗示しているのではないかという解釈。
深読みの妙味を味わった気がします。
さて、明日は例の招待旅行、奈良行き。朝6時集合と早いので、今日は早めに休みます。