楽しいブログ生活

日々感じた心の軌跡と手作りの品々のコレクション

たまには画像なしで・・・

2011-06-29 23:48:22 | 日記
もう1年も半分まで来て、梅雨が明ければ本格的な夏がやってくる。
別にそうした素養があるわけではないのだが、気まぐれに季語の検索などをして季節のあいさつの助けにすることがある。
7月あたりの季語にはユリとか月見草とかもちろん向日葵とか花の季語もあるのだが、三橋鷹女の
「月見草はらりと地球うらがへる」という句をご存知だろうか。
私は意味は分からぬまま、2つの語句の取り合わせの面白さと、一瞬、異世界へ放り込まれたかのような空間転移の感覚を覚えて気に入ってた俳句なのだが、ある人の解説によると「敗戦という未曾有の事態に遭遇して、明治生まれの作者はそれこそ地球が裏返るようなショックであったのだ」とあり、私は(あ)とそれこそ小さなショックを受けた。
絵画など特にそうだが、背景を知っているのとただ絵面だけを漫然と眺めているのとでは、鑑賞の楽しみに大きな差が出てくる。
浅くやり過ごすか、深く掘り下げるか、実は日々選択を迫られているのかもしれないが、しかしそうした意思決定にしてもどこまでほんとに自分の意思なのかという疑問は常についてまわる。
知らなくて真実に近く、知ってて真実より遠いということも充分現実にあることだし、考えて見れば前述の句にしても作者から離れた作品として鑑賞者側が勝手に物語を構築したって構わないじゃないかという考え方もあるわけです。
世の中には知らないで済ます方が幸せだというものがたくさんある事ですしね。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする