国営昭和記念公園の開花情報(9/10)によると「キバナコスモス(黄花コスモス)」が見頃とのこと。
黄色の’レモンブライト’という品種で、暑さに強い品種なため、一般的なコスモスより開花が早いそうです。
TVニュースで花畑のフォトスポット「黄色いドア」の装飾や、「お立ち台」をご覧になった方もいらっしゃると思います。
「コスモスまつり2020」が9/12~10/25まで開催されます。
「黄花コスモス」(和名)は、コスモスと付ていますが、(一般的な)「コスモス」(別名:秋桜、大春車菊)とは同属別種にあたり、互いを交配する事は出来ないそうです。(※両種の区別の詳細は下記のQ&Aをご覧ください)
花期は6~11月と比較的長く、草丈は低く、花径3〜5cmほどの黄色、または橙色の花を咲かせます。
改良種として濃い赤色の品種もあり、一重咲きと八重咲きがあり、市場ではほとんどが八重咲きです。
「黄花コスモス」の葉。「コスモス」に比べ、まばらに羽裂して、裂片は幅広。
「コスモス」の葉は羽状に細かく切れこみ線形。
草丈が高くなり、花径6~8cmの8弁花を咲かせます。花色は白、桃、紅が主体。
Q. 「コスモス」と「キバナコスモス」の区別が分かりません。花の色の違いだけではないのでしょうか?
A.私たちが通常「コスモス」と呼んでいるのは、キク科、コスモス属(Cosmos、以下、C.)の一種で学名を「C.ビピンナツス」といい、和名が「アキザクラ」又は「オオハルシャギク」と名づけられたものです。一方、「キバナコスモス」は、学名「C.スルフレウス」で前者とは同科・同属ではあるものの、種が異なります。ただ両種とも1年草で、原産地も同じメキシコです。
「C.ビピンナツス」の日本への渡来は1896(明治29)年で、草丈が2〜3mになって分枝し、葉の形は羽状に細かく切れこみ線形になります。花の色は、以前には白色・淡紅色・深紅色などでしたが、黄花の品種である'イエローガーデン'が日本で育種されて1987(昭和62)年に登録され、販売されました。その後改良されて、より黄色の部分が多い'イエローキャンパス'も市販されています。
コスモス’イエローキャンパス’
「C.スルフレウス」は大正初期に渡来し、草丈は1〜2mでよく分枝し、やや横に広がります。葉は前者に比べ、まばらに羽裂して、裂片は幅広です。花の色は黄色や橙色でしたが、朱紅色の品種'サンセット'が日本で育種され、1966(昭和41)年に国際園芸コンクールで、金賞を受賞しました。その後も'ディアボロ'や'サニーレッド'など、より濃色の赤色系品種が発表され、市販されています。
上記のように、渡来して間もなく「キバナコスモス」と名づけられた「C.スルフレウス」には当時、朱紅色の花はなく、一般的に「コスモス」と呼んでいる「C.ビピンナツス」にも黄花は存在しませんでした。その後の改良、育種の結果、花色が豊富になったため、名前が混乱するようになったのです。
「京都市都市緑化協会」の【みどりの相談所だよりQ&A】から全文引用
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