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ノボタン(野牡丹)?

2020年10月11日 | 花さんぽ・花めぐり

シコンノボタン」が「ノボタン」という名で流通するなど、園芸上の通称(俗称)で販売されることが多いので混乱します。

どれがどれやらさっぱりわかりません。私なりに本やNETの情報から整理してみました。

ノボタン科」の植物は約180属4400種で、ほとんどが熱帯・亜熱帯にのみに分布しています。

日本では「ノボタン(野牡丹)」などの4属7種が南西諸島や小笠原諸島に(ヒメノボタンは紀伊半島まで)分布。

日本に自生又は流通する4属の主な「ノボタン」に似る植物を対象としました。

 

(1) ティボウキナ(シコンノボタン)属:Tibouchina(メキシコ、熱帯南アメリカなどに分布)

・「シコンノボタン※」→ノボタンで流通

シコンノボタンの園芸品種:「’コートダジュール’※」、「’リトルエンジェル’※」、「’ホザキノボタン※’」など

 ※10月8日にUPした「夏~冬の花:紫紺野牡丹」をご覧ください。 

(2) オスベッキア(ヒメノボタン)属:Osbeckia(中国、台湾、沖縄原産)

・➀「ヒメノボタン」、②「ブータンノボタン」→ノボタン・ヒマラヤンオパールで流通

(3) ヘテロケントロン(メキシコノボタン)属:Heterocentron(メキシコ、中央、南アメリカに分布)

・③「メキシコノボタン」→ヒメノボタンで流通

(4) メラストマ(ノボタン)属:Melastoma(インド、東南アジア、太平洋諸島に分布)

・④「ノボタン」、⑤「ムニンノボタン」、⑥「イオウノボタン」、⑦「ハハジマノボタン

 

➀「ヒメノボタン(姫野牡丹)」絶滅危惧ⅠB類。※出典:朝日新聞(撮影地:高知県三原村)

紀伊半島以西の四国、九州などに分布。花期:8~10月。

 

’081005 清水公園「花ファンタジア」 

②「ブータンノボタン(別名:ヒマラヤンオパール)」:ネパール原産 花期:7~11月。

「ノボタン・ヒマラヤンオパール」の名で販売されている。

 

’050605 茨城県フラワーパーク ③「メキシコノボタン」※園芸上の通称:ヒメノボタン。

つる性宿根草。花径約3cmの鮮やかな紫赤色の4弁花。花期は6〜9月。

 

④「ノボタン(野牡丹)」東南アジア原産 ※出典:京都府立植物園

薄紅紫色の五弁花。花期:5~8月。

 

以下は、小笠原諸島固有のノボタン科ノボタン属3種

(※南硫黄島には広域分布種のノボタンも自生)

’100724 小石川植物園 

ムニンノボタン(※無人野牡丹)」絶滅危惧IA類(CR)。小笠原諸島・父島の固有種。

4弁~5弁の白い花が咲き、丸い蒴果がつく。花期:7~8月。

※「ムニン」とは「小笠原」のことを指し、無人島を「ムニンジマ」と呼んだことに由来。

’090516 小石川植物園 葉は長楕円形で3脈が明瞭。

 

⑥「イオウノボタン(硫黄野牡丹)」絶滅危惧Ⅱ類(VU) 。 ※出典:小笠原陸域専門ガイド「マルベリー」

ノボタンの変種。薄紫色の5弁花、まれには4弁花も。花期:7~8月

’200915 筑波実験植物園  

小笠原諸島のある無人島の北硫黄島の固有種(標高500M以上の雲霧帯に自生)

基本種のノボタンとは雄しべの形態が異なる。母島野牡丹(左)の葉より大きい。

 

⑦「ハハジマノボタン(母島野牡丹)」絶滅危惧IB類(EN)。※出典:小笠原陸域専門ガイド「マルベリー」

薄桃色の5弁花。花期:6~7月。 

’200915 筑波実験植物園

以上、長くなりましたが、間違っていたらご容赦下さい。

違いは説明できませんでした。今後も加筆修正します。

 



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