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秋の実:紫式部とその仲間

2021年10月27日 | 花さんぽ・花めぐり

定番ですが、今見頃のシソ科(APG体系)ムラサキシキブ属の実(一部花も)。稀少種も含め11種です。

コムラサキ(小紫)」(Callicarpa dichotoma) 

本州以南・琉球列島、台湾、中国の暖帯~亜熱帯に分布

別名:コムラサキシキブ(小紫式部)、コシキブ(小式部) 落葉低木 樹高:1~1.5m

花期:6~8月。全体に小型だが果実の数が多くて美しい。

園芸市場などで「ムラサキシキブ」の名前で流通するが、ムラサキシキブとは別種。

実はすべて葉の上側につき、葉に隠れない。葉鋸歯は上半分のみ。

シロミノコムラサキ(白実の小紫)」(Callicarpa japonica f. albibacca)日本、朝鮮半島、中国、台湾に分布

別名:コシロシキブ(小白式部)、シラタマコシキブ(白玉小式部)、シロシキブ(白式部)

コムラサキの白実品種。落葉低木 樹高:3mほど。実は夏〜秋につく。

花期:6~7月  花色:白 花序は葉腋から1〜4mm上の方から出る。

ムラサキシキブ(紫式部)」(Callicarpa japonica) 日本、朝鮮、中国、台湾に分布

落葉低木。樹高:3mほど。花期:6~7月。淡紅色の小さな花をつける。

果実は11月に、直径 3mmほどの球形で光沢のある赤紫色に熟す。葉全体に鋸歯がある。

ムラサキシキブ(紫式部)’ナカヨシコヨシ(中吉小吉)’

落葉低木 花期:6~8月 従来のムラサキシキブに比べてとても実も房も大きく、色付きもよい品種で、葉も大きく、細かい毛が表面に生えている。

オオムラサキシキブ(大紫式部)」(Callicarpa japonica  var. luxurians)ムラサキシキブの変種。

本州・四国・琉球の海岸に分布し、葉が大きく厚く、長さ10~20cm。花序も大きい。花期:6~7月

樹高:2~3m。果実は直径約4mmの球形で紫色に熟す。

オオバシマムラサキ(大葉島紫)」(Callicarpa subpubescens.

小笠原諸島だけに分布する日本固有種 林縁の陽当たりに生育。果実は濃い紫色で、秋に熟します。

野生下で数が減っている国内希少動植物種でもあるオガサワラシジミの餌

シマムラサキ(島紫)」(Callicarpa glabra.

常緑低木 樹高:1~2mほど。小笠原諸島父島、兄島にのみ自生する。  絶滅危惧ⅠA類(CR)

やや湿った山地の低木林内に生育する。

ウラジロコムラサキ(裏白小紫)」(Callicarpa parvifolia.

小笠原諸島兄島と父島に生育する固有種。絶滅危惧ⅠB類(EN)

高さ1~2mの常緑小低木。葉は対生し、裏面は絨毛に覆われ銀白色

なお、小笠原諸島にはムラサキシキブ属の固有種「大葉島紫」、「島紫」、「裏白小紫」の前述の3種が自生します。

イリオモテムラサキ(西表紫)」(Callicarpa oshimensis var. iriomotensis) 

常緑低木 樹高:1.5~2.0m 花期:5~6月 日本固有種(石垣島、西表島、与那国島)

葉はムラサキシキブよりも小さくて、鋸歯が大きい。

ムラサキシキブの近縁の「カリカルパ・アクミナータ」(Callicarpa acuminata

落葉低木 花期:6~8月 果実:黒紫色

カリカルパ・ボディニエリ」(Callicarpa bodinieri. ) 落葉低木 樹高:2~3m 中国原産

花期:6~7月頃。紫色がかった花をつけ、秋には藤紫色の果実が実る。

アメリカムラサキシキブ(アメリカ紫式部)」(Callicarpa bodinieri 'Profusion')落葉低木 樹高:2~3m 北アメリカ原産

別名: カリカルパ・プロフュージョン 花期:6月

「カリカルパ・ボディニエリ」 から作出された園芸品種

長くなりました。最後までご覧いただきありがとうございます。

 



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