田舎へ行ってご/見てご!

二地域居住(田舎暮らし)、花・写真、古民家めぐり、カード収集、旅、日々のあれこれなど。

春の花:空木

2020年05月16日 | 花さんぽ・花めぐり

これからが見頃の「ウツギ」。「ウツギ(空木・卯木)」と名の付く花木は数多く、代表種で6科10属に亘ります。なかなか覚えられません。

ウツギは本来はアジサイ科(旧ユキノシタ科)【ウツギ属】(約50種)で、落葉低木(ほぼ全て)を指します。高木はありません。葉は対生し、切れ込みのない単葉です。

同じアジサイ科でも属の異なる【バイカウツギ属】、【アジサイ属】があり、これら3属のウツギを集めてみました。

幹や茎が中空になっている木(空木)は、【ウツギ属】と【ツクバネウツギ属】だけのようです。

他の名にウツギが付く木は、花の様子や樹形などが似ていることから付けられたようです。

単に❶「ウツギ(空木)別名:ウノハナ(卯の花)と言えば、【ウツギ属】のこの木のことです。

身近な山野に自生しています。境界木にも利用されます。 ※枝に空洞あり。

花期は5下旬~7月。花色は白で花に香りはありません。園芸品種も以下のように多様です。

❶-1 八重咲きで外側が淡桃色のウツギの変種「サラサウツギ(更紗空木)

❶-2 白花八重咲きの園芸品種「シロバナヤエウツギ(白花八重空木)

❶-3 花がピンク色の品種「エレガンティッシマ‘ロザリンド‘

❶-4 花弁の先端部がピンクで、中心部が白い「ヒブリダ‘マジシャン(マギシェン)‘

❶-5 「ウツギ’プリンセス’」。特に色の濃いタイプで花の縁には白いラインが入ります。

❶-5 八重の淡桃色花を咲かせる「ヒブリダ‘ピンクポンポン’

ウツギに比べて葉に丸みがある❷「マルバウツギ(丸葉空木)」(別名:ツクシウツギ)。花期は5月。 ※枝に空洞あり。

❸成長しても樹高1.5m以下の「ヒメウツギ(姫空木)」。花期は5~6月。 ※枝に空洞あり。

この他、梅の形に似た白花を下向きに咲かせる「ウメウツギ(梅空木)」や「ウラジロウツギ」、ウツギ属では珍しい常緑の品種「トキワウツギ(常盤空木)’雪姫’」があります。

ここまでが本来の「ウツギ」です。

バイカウツギ属】の❹「バイカウツギ(梅花空木)」(別名:サツマウツギ)。

ウツギは5弁花ですが、こちらは4弁花で白色。微かな芳香があります。花期は6~7月。

❹-1 「西洋バイカウツギ‘ベルエトワール’」。

白い花の中心部が紅色。花の芳香が強い品種です。

八重咲きで白花を沢山咲かせる「’マントーデルミヌ’」もあります。

アジサイ属】の❺「ノリウツギ(糊空木)」。 ※髄があり、空洞でない。

開花期は6~7月。名は樹液で和紙を漉く際の糊に利用したことに由来。

❺-1 白い花を沢山固まって付ける園芸品種の「‘ミナヅキ(水無月)‘

❻「ガクウツギ(額空木)」。 ※髄があり、空洞でない。

開花期は5~6月。ガクアジサイに似た小さな花を付けます。

❼「コガクウツギ(小額空木)」 ※髄があり、空洞でない。

❼ガクウツギよりも花が小さいことに由来。開花期は6~7月。

明日は「スイカズラ(吸葛)科」のウツギをとりあげます。


春の花:白雲木

2020年05月15日 | 花さんぽ・花めぐり

エゴノキ科の「ハクウンボク」。白い花が連なって咲く様子を「白雲」に見立て「白雲木」と書きます。

「大きい葉のチシャ(エゴノキ)」という意味で、別名「オオバヂシャ」と呼ばれています。  

北海道から九州までの山地に生え、高さ6~15mになる落葉高木です。

葉は互生し、長さ10~20cmの円形で、縁の上部にわずかに鋸歯があります。

5~6月、枝先に長さ10~20cmの総状花序を出して、清楚な白い花を多数下垂します。

花冠は長さ約2cmで5深裂します。

満開の時は壮観です。

果実は直径1.4~1.7cmの球形でブドウのように房状に連なり9月に熟します。

実が熟して割れると、茶色の楕円形の種子が1個出てきます。

 

<私が普段参考にしている主な文献は以下の11冊です>

 「山渓カラー名鑑 日本の樹木、園芸植物、観葉植物」(山と渓谷社) 

 「樹木 見分けのポイント図鑑」(講談社) 

 「山渓フィールドブックス 樹木(春夏編、秋冬編)(山と渓谷社)

 「山渓ハンディ園芸 野に咲く花、山に咲く花」(山と渓谷社)

 「FIELD GUIDE 7、8、22 日本の樹木 上、下、葉で見わける樹木」(小学館)

 

 

 

 

 


春の花:釣鐘葛

2020年05月14日 | 花さんぽ・花めぐり

昨日も今日も夏日。暑いと草刈り作業などが大変です。蚊も出始めた?ようです。

花は春爛漫ですが、気温はもう夏。春はどこへ行ったのでしょう?

今日、緊急事態宣言が一部地域で解除される方針とのこと。例えが良くありませんが、ゴキブリは1匹いたら100匹いると思えと言われます。

検査体制が不十分な状態で本当に解除して大丈夫でしょうか?。「気の緩み」、「感染第2波」があるのではと心配になります。

今日の花は、「ツリガネカズラ(釣鐘葛)」(ノウゼンカズラ科)。別名:ピグノニア、カレーカズラ。

北米原産。開花期は4~5月。蔓は巻きヒゲが他物に巻きついたりして吸着しながら15~20m伸びます。

花冠の外側は赤褐色、内側は黄褐色。花がカレーの色や香りに近いので、一名「カレーバイン」とも呼ばれることもあります。

花形は筒形らっぱ状で、花つきが非常によく、ご覧のとおり壮観です。

葉は3出複葉で対生し、長楕円状披針形で無毛です。

 


春の花:蛇結茨

2020年05月13日 | 花さんぽ・花めぐり

今日は国鉄「川俣線」が廃止(1972年)された日。NHKGの朝ドラ「エール」では川俣が舞台になっています。

収録がコロナ禍で一時休止。重要な役どころの志村けんさんが逝去(収録済みシーンは放送)

収録の自粛が長期化し、今後の放送予定はどうなるのでしょう?いつまでストックがあるのでしょう?

まさに「美しい(綺麗な)花には棘がある」と言いますが、バラ(薔薇)からきた諺。こちらはバラではありません。鋭い棘がありますが、鮮やかな黄色の花が咲きます。(撮影:つくば植物園など)

マメ科のつる性落葉低木の「ジャケツイバラ(蛇結茨)別名:カワラフジ」です。

花期5~6月。若枝の先に長さ30cmにもなる総状花序を出し、黄色の5弁花で多数咲かせます。雄しべが赤いことから遠目にも目立ちます。

葉は偶数2回羽状複葉で互生し、全縁で全体の長さが20~40cmにもなります。

果実は秋に熟し、長さ10 cm程で有毒です。 

名は枝がもつれ合うさまから蛇が絡み合っているように見えることから付けられたとのこと。

 


春の花:オルレア・ホワイトレース

2020年05月12日 | 花さんぽ・花めぐり

5月8日から一人10万円の「特別定額給付金」のオンライン申請が始まりました。

市からの申請書の郵送は28日頃の予定とのこと。

4月20日に閣議決定されて、実際に振り込まれるのは一体何時になるのでしょうか?

先々、年金が減らされるのではと恐れています。振り込まれたら直ぐに消費したいと思います。

近所の花壇に繊細で美しい花姿の「オルレア・ホワイトレース」(セリ科オルレア属)がたくさん咲いています。

ヨーロッパ南部原産の「オルレア(オルラヤ、オルレイア)・グランディフローラ」(Orlaya grandiflora)の園芸品種です。

常緑多年草ですが夏に弱いため一年草扱い。草丈は10~60cm。

開花期の4~7月には、レース細工のように美しい白い清楚な花を咲かせます。花径は8cmほどです。

 

暖地では秋まき1年草扱いですが、こぼれダネでよく殖え、春から真夏近くまで長く咲き、毎年楽しめます。

多花性でたくさんの花を咲かせるので、庭に寄せ植えするとひと際目立ち、切り花にも適しています。

花姿の似た同じセリ科ドクゼリモドキ属の「ホワイトレースフラワー」(Ammi majus:アンミ・マユス)別名:ドクゼリモドキ

開花期は5~6月。花序は径10~15㎝程度の散形花序で、小さな白い小花をまとまって咲かせます。

  

更にこちらも属が違い、夏から秋に花が咲く、淡い青色の「ブルーレースフラワー」(Trachymene caerulea)と言うオーストラリア原産の一年草もあります。(セリ科トラキメネ属)

名前はブルーですが淡いピンク、白色の花もあります。開花期は5~6月。

この花、見たことありますか?

こちらもセリ科ニンジン属の「ニンジン(人参)」(Daucus carota subsp. sativus)の花。

開花期は6~7月。花はあまり似ていませんが、切れ込みの多い繊細な葉は似ています。