三浦俊彦@goo@anthropicworld

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2006/5/8

2000-02-04 00:14:18 | 映示作品データ
THE WORLD AT WAR  ヒストリー・チャンネル 1973年:イギリス
 第21話(全26話中):ヒトラーの最期

 先週の『ヒトラーと4人の女たち』の主人公の一人、トラウデル・ユンゲへのインタビューをまじえた、第二次大戦ヨーロッパ戦域の最終局面。

 このシリーズは、大物政治家や将軍とともに、無名の兵士や市民へのインタビューも同列に収録しているところが特徴である。その手法によって、立体的なレベル差を同一平面上に写し取るかのような、凝縮された戦争絵巻が展開する。

 ドキュメンタリー映像の場合は(映像にかぎらずドキュメンタリー小説も同様だが)、内容は既定の事実からなるため、創造性はもっぱら「表現方法」に注ぎ込まれる。「歴史を知りたい」というモチベーションをもってドキュメンタリーを見ることが多いので、どうしても「内容」に意識を集中しがちだが、むしろ「表現手法」のほうにドキュメンタリーの真価があることを念頭に置いて、ドキュメンタリー作品一般を観賞するようにしたらいかがだろうか。

 次回は同じシリーズの「原爆投下」を観ますが、以降、戦争がテーマではないドキュメンタリー作品、歴史がテーマですらないドキュメンタリー作品(純芸術的ドキュメンタリー)を順に観ていくことにします。
 また、同一アーチストによる、ドキュメンタリー作品と非ドキュメンタリー作品との比較観賞も行ない、ドキュメンタリー特有の「手法優位」の傾向を確認したいと思います。