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英霊よ、安らかに 台湾人戦没者も祀る靖国神社

2022-08-15 05:50:14 | 終戦特別企画

英霊よ、安らかに

台湾人戦没者も祀る靖国神社

▲英霊が眠る靖国神社

 

台湾から靖国参拝団が、そして各国軍人も

 台湾からの訪日団が10年前の12月、大挙して靖国神社に参拝したことを、日本のマスメディアは黙殺しました。台湾の民間団体が組織した訪日団は約120名。私も日本側の受け入れメンバーの一人でした。靖国神社に到着したとき、台湾人の高齢男性が私に近づき、思いつめたような表情でこう言ったのです。
「私の兄が靖国で眠っている筈です。けど、私、兄がいつどこで戦死したのか知らない。靖国神社で調べてもらいたいのですが…」
 靖国神社には約2万8000人の台湾人(当時は日本人)戦没者が祀られているので、そう簡単には分からないだろう。正直、そう思いながら、社務所の職員にその人の兄の名前を伝えて問い合わせました。
「はい、少しお待ちください」
 職員が奥の部屋に消えました。それから10分も経たないうちに、その職員が私たちの前に。
「分かりました。〇〇〇さんですね」
 なんと戦死した場所と年月日まで教えてくれたのです。驚きました。靖国神社ではコンピューターで戦没者の管理をしていたのでしょう。その正確さと速さには、ほんと驚嘆しました。
 兄が確かに靖国神社に祀られ、しかも戦死した場所と日時まで知った台湾人が感激したのは言うまでもありません。私は改めて靖国神社の偉大さを痛感しました。
「靖国で会おう!」
 そう誓い合って、戦場で散った英霊たちを、靖国神社はしっかりと守っていたのです。ところが残念なことに、いわゆるA級戦犯が合祀されてから日本の歴代首相は靖国参拝を取りやめてきました。
 しかし、台湾から思わぬ一行が。2005年4月4日、台湾の政党の一つである台湾団結連盟(台連)の蘇進強主席ら10人が靖国神社を参拝したのです。一行を南部利昭宮司が出迎え、本殿への昇殿参拝も行いました。台連の靖国参拝は台湾でも大きく報じられ、賛否両論を呼び起こすことに。
 蘇主席は帰国後、「我が党は上述の人道的な立場に基づき靖国神社を参拝し、英霊を慰霊した」と正式に発表。「遺憾ながら日本の政治家と親中マスコミが北京政府の観点からこれを是とせず、ただ極めて激しく言論の暴力を振るい、靖国神社が何であるかを見失っている」と中国の圧力が日本の言論を左右していると批判しました。
 さらに蘇主席は、蔣介石政権時代の1950年に招聘したA級戦犯岡村寧次が中華民国国軍創設に協力し、同じくA級戦犯に名を連ねた岸信介元首相が日台の友好関係を築き上げた事実を指摘。そして、次のような疑問を投げかけました。
「世界平和の指導者ダライ・ラマ14世は二度、その他外国要人の参拝は数え切れない。それらは日本の軍国主義に参拝したのであろうか。台連及び私が譴責を受けるのであれば、上述の人々はいかにすべきなのであろう」

 李登輝元総統は台連の精神的指導者でした。「戦死した台湾人日本兵を参拝すること自体が台湾人が台湾人に行う行為であり問題がない」との見解を示しました。

 あまり知られていませんが、世界各国の軍人が英霊に敬意を表して参拝しています。

 ドイツ空軍総監、フランス護衛艦とヘリ空母ジャンヌ・ダルクの乗組員と士官候補生、アメリカ空軍士官学校候補生、イタリア国防相と陸海空軍士官候補生、タイ練習艦隊司令官、アルゼンチン海軍練習艦艦長と海軍士官候補生、在日アメリカ海軍司令官、ブラジル練習艦隊艦長と士官候補生たち、スペイン海軍練習艦隊、ペルー海軍練習艦隊、チリ海軍練習艦隊乗組員と駐日大使、イタリア陸海空軍士官候補生らです。

 米海兵隊や海軍の佐官クラスも東京に来るたびに靖国を訪れていますが、そのことを知っている日本人は何人いるでしょうか。

 

李登輝総統の靖国参拝

▲安倍晋三元首相と懇意だった李登輝元総統

 蘇一行が靖國参拝をした2年後の6月7日、クリスチャンの李登輝氏が靖国神社を参拝しました。大東亜戦争中にマニラで戦死した実兄が祀られているからです。李氏の靖国参拝を読売新聞は次のように報じました。

《来日中の李登輝・前台湾総統(84)が7日午前10時過ぎ、東京・九段の靖国神社を参拝した。
 同神社には第二次大戦中、日本軍人としてフィリピンで戦死した実兄、李登欽(日本名・岩里武則)氏がまつられており、参拝を終えた李氏は記者団に感想を聞かれ、「62年ぶりに兄に会えて、涙が出ます」と話した。中国政府は李氏を「台湾独立派の代表」とみなしており、反発を強めるものとみられる。
 参拝には、曽文恵夫人と作家の三浦朱門、曽野綾子夫妻らが同行した。
 参拝前に都内のホテルで記者会見した李氏は、「(兄と私は)二人兄弟で仲が良かったが、62年前、(台湾南部の)高雄で別れたままとなった。うちには遺髪も遺骨も位牌(いはい)すらない。いまは靖国に(魂が)残されているだけとなっている」などと説明、政治的な意図がないことを強調していた。
 李氏は来日した5月30日、「靖国神社に行かないのは、人情としても弟としても忍びない」と述べ、今月9日までの滞日期間中に参拝する意向を示し、関係者と調整していた。
 李氏の来日について、中国外務省は5月31日、「目的は台湾独立をあおり、中日関係を破壊することだ。日本政府が訪日を認めたことに強烈な不満を表明する」と日本側を非難。中国政府は、靖国神社について「日本の侵略戦争を美化するもの」と強く批判している。》

 同紙はまた、参拝後の李氏が都内のホテルで「二〇〇七年とその後の世界情勢」と題して講演、終了後の質疑応答で、兄の慰霊のため靖国神社を参拝した感懐を改めて語ったことも伝えています。

《李氏は参拝について、「残り少ない一生だけど、ようやく兄の冥福を祈ることができ、やるべきことをやったという気持ち」と感慨を語った。
 また「私の父は12年前、98歳で亡くなったが、死ぬまで兄の戦死を信じなかった。そのため、兄の位牌もなければ、墓もなかった」と、これまで兄の慰霊ができなかった事情を説明。靖国神社に対しては、「自分ができなかった慰霊を、靖国はやってきてくれた」と謝意を表明した。》

「A級戦犯」とは戦勝国が一方的に決めたものです。東京裁判が戦勝国による茶番劇、悪質なリンチだったことは、歴史家でなくても知っている事実でしょう。にもかかわらず、いつまでも自虐史観から抜け出せず、民族の誇りを忘れてしまったのが、今の日本人です。

 今年も8月15日がやってきました。
 祖国日本、そしてアジアのために勇猛果敢に戦った英霊たちを、九段の靖国神社が祀っているのです。「靖国で会おう!」と戦友たちは誓い合いました。李登輝元総統も靖国で亡き兄と再会し、涙を流したのです。そんな靖国神社の意味を、今の日本人は忘れてしまったのでしょうか。(本ブログ編集人・山本徳造)


 次の動画もご覧ください。

■平成23年8/15戦歿者追悼中央集会(小野田寛郎氏)
https://www.youtube.com/watch?v=TEAez31LoQQ

■金美齢【字幕付き】伝説の靖国スピーチ
https://www.youtube.com/watch?v=99UeLIAxJu4
平成25年(2013年)8月15日、金美齢

 

 


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