変温動物のほんとうはあったかはーと

冷たくないよ、ちょっと心が暖かくなる話を書きます。

タイ・バンコク

2009-03-27 08:17:31 | Weblog
「わぁぁ!すごい!生命力!こんな感じ忘れとった」

もの凄いまでの交通渋滞と排気ガス、その中を車と車の間を縫うように人が次々と横断していく。

トラックの荷台、バスは、人、人がまるで荷物のように乗っている。

こういう感じ、、今の日本人は、忘れてしまった感覚だ。

空港から市内に入り、そう感じた。

ホテルの15階の部屋に入る。窓から見える景色は、大都会だ。

高いビルがそびえたたち、これから建設されるビルもある。

目の前は、電車も走っている。

空は、薄ぼんやりとしている。排気ガスのせいだろう。

夜の街を散策すべく、移動の疲れもそこそこに、出かける。

日本からのガイドを頼りに動こうとしたが、さっぱり分からない。

制服を着た女性に声をかけ、道を尋ねる。

タイ語で話されて、さっぱり要を得ないで、困っていると、「何かお困りですか?」と日本語が聞こえてきた。

「えっ!」と振り返ると、ワンピース姿の若い女性が近づいてきた。

「あら、日本の方ですか?」
「はい、お困りでしたら、道案内しますよ」
「えっ、いいのですか!」
「どちらへ行かれますか」

カオサン通りに行きたいので、その道順を教えてもらって、電車の乗り方まで、教えてもらった。

バンコクに来て、2年目の彼女は、日本人学校で英語を教えているという。

その横顔は、外国で生きていくしっかりとした信念を持っているように感じた。

なんとか電車を乗り継ぎ、歩いて目的地に着く。それまでの道のりで、様々な人を見た。
地雷で足をなくした人、細い足を折り曲げて手を合わしている人、排気ガスだらけ、誇りだらけの道に寝そべっている人、皆んな物乞いの人達だった。

先ほどまで、生命力の強さを感じたが、そうした人達を見て、非常に複雑な気持ちになってきた。

私達は、少々お金を持っているから、居心地のいいホテルに寝泊りできるが、そのホテル下では、こうした物乞いをしている人達がたくさんいるのだ。

これがバンコクの本当の姿だと思えてきた。