大澤朝子の社労士事務所便り

山登りと江戸芸能を愛する女性社労士が、
労使トラブル、人事・労務問題の現場を本音で語ります。

◆自分の給料は安い?高い?

2013年11月05日 17時10分42秒 | 労働契約
最近、「こんな安い給料の会社でなんか働けません。」と言って、
とある会社を退職された方がいらっしゃいました。

そこで、丁度、厚生労働省保険局の「標準報酬月額」などの調査結果が発表に
なっていましたので、
本当に、この方の給料が安いのか、高いのか調べてみることにしました。

すると、残念ながらその方の給料はいたって「平均的」であることが分かりました。

ただ、今さら、「あなたの給料は安くありません。世間並です。」(中小企業の場合)
などと言っても、その方は聞く耳を持たないでしょう。
次の転職先では今よりも高給取りになれますよう祈るばかりです。

後日のため、これが現実の数字というのを記しておきます。

<厚生労働省保険局 調査 平成24年> 公表:平成25年10月25日

全国健康保険協会の一般被保険者の標準報酬月額(年齢層別)
但し、比較対象として組合健保の被保険者の場合を( )内に記します。
調査は、その年の算定基礎届(定時決定)が終わった10月に行われています。

・15~19歳  169,024円(183,266円)
・20~24歳  197,364円(225,530円)
・25~29歳  228,832円(277,350円)
・30~34歳  258,800円(320,862円)
・35~39歳  285,709円(364,820円)
・40~44歳  303,307円(407,533円)
・45~49歳  311,390円(449,604円)
・50~54歳  314,581円(463,008円)
・55~59歳  311,726円(457,960円)

「標準報酬月額」とは、残業代を含めた給料総額を指します。
全国健康保険協会の加入企業は中小企業が多く、
組合健保の加入企業は大企業が多いです。
統計情報は厚生労働省のホームページから入れます。

中小企業と大企業の給料水準の格差は、こうしてみると歴然です。
冒頭の方は「中小企業」に勤めていた方でしたが、水準通りでした。
大企業と比べると確かに低いです。

さて、さて、中小企業の場合は、こういう数字も参考にしていただき、
自社の給与水準を検証みていただきたいと思います。


にほんブログ村 経営ブログ 中小企業社長へにほんブログ村