日々の事から

日々のあれこれ   by Kirari

読書記録📖

2022-08-14 20:36:49 | 

『5分で読める!ひと駅ストーリー   - 冬の記憶 -   西口編』 

『5分で驚く!どんでん返しの物語』

どちらも、     『このミステリーがすごい!』編集部 編

2022.8.12 読了

この手の本は却って読みづらい。なんだかノルマを課せられたように読み進むせいか...

しかも この2冊、重なっている話が数話ずつあって、余計に興醒めした。内容は読みごたえあると言えばある。けど、記憶に残らない。小説家にとっていいことか?どうなんだろう。

確かに『ああー、そうなるの。』という感想を持ったものもあったし、重たい印象で終わったものもあった。心に残らないってどうなんだろう。

借りた本だからなんだが、時間を潰すにはいいかも。いい時間を過ごすには、ちょっと違うかも。

 

 

 


読書記録📖

2022-07-02 19:51:40 | 

『あなたのご希望の条件は』 瀧羽 麻子 著 2022.7. 2読了

読み終えるのに ちょっと時間かかったな。書き方は読みやすいと思うんだけど、なんでかな? 書き込んだ感じだからか?

自分として一気に読めてしまうものと そうでないものがあるのは承知しているが、本当に先に進めないってものでないと頑張って読んでしまう。

表紙では登録制お見合い結婚かと予想したが、ストーリーは転職エージェントの話だった。その世界を垣間見ることができ、良かったと思う。

私のようになん十年も同じ仕事を続ける人はどのくらいいるんだろう? 転職したい時期もあったが、あてずっぽうに転職しても続かないのが怖くてできなかった。

もし、この本のように適正を見極めて紹介してくれるならありがたい話だな、と思う。もちろん、紹介料は高いんだろうけど。

今の日本のように、外国人への安い給料でしか立っていられない会社ばかりではこういう仲介業者が役に立つと思う。就活しても採用にこぎ着けられないのだ。

この本は小説なので、転職エージェントの仕事上のやり取りに混ぜ、担当本人の私生活もストーリーになっているところが読みごたえになっているのだろう。

じっくり読める1冊だった。

 


読書記録📖

2022-06-18 19:57:44 | 

『ありえないほどうるさい オルゴール店』 瀧羽 麻子 著 2022.6. 25読了

短編の集まった一冊。 もくじを見やれば、タイトルも優しいひらがなとカタカナのみで書かれている。 初めて読む小説家は短編が読めるといい。更に長い文章を読めるかが分かるから。

 

『よりみち』

小説を読むときは、漠然と場面を思い描きながら読み進むが、冒頭では仲のいい恋人がとある店に入るところから始まったと思った。 ところが少しだけ読み進んだだけで、再度最初に戻って場面を描き直す必要が出た。私はどうも、思い描く場面を途中で描き直すことができないらしい。 不安になりながら読み進んだら、手を繋いでいたのは小さい息子だったのだ。ふと入った店でのできごと。不思議なお店で、この母子のお話も、一般人とファンタジーがわかる人とのギャップがあって良かったが、展開が素敵で続きが読みたくなった。

 

『はなうた』

結婚を意識せずに暮らした男女のストーリーだった。 互いに思うことなど一緒ではない。勝手に自分と同調していると思って安心して過ごしているなど大きな勘違いである。この2人はやり直せるのだろうか。短編では無情にも含みを持ってそこで終わってしまう。

 

そのあと、『おそろい』『ふるさと』『バイエル』『おむかい』『おさきに』と、短編のように続いていく。最初に短編と書いたが、読み進むうちに短編じゃないとわかった😅

『ありえないほどうるさい』という状況が書かれなかったが、そこは読む側に委ねられたのかもしれない。

オルゴール店主に関わる色々な人間模様が書かれ、進んでいく。店主は耳がいいそうだ。客の心の内の曲を聞き取り、オルゴールができていく。

店内で話もしない曲ができあがったオルゴールに入っていて客は大層驚かされる。

私の心に流れる曲はなんだろう。

他人に翻弄され、前にも増して人を信用できなくなり、病気に負けようかと考えて毎日色のない日々を過ごす凪いだ心に流れる曲。

この小説には希望がある。登場人物それぞれの物語が書かれるが、絶望的なことはない。店主の幸せもそこはかとなく書かれている。続編がありそうなので読んでみたい。

 


読書記録📖

2022-04-29 22:18:56 | 

『犬はいつも 足元にいて』 大森兄弟 著 2022.4.23 読了

中学生の男子の日常って感じのストーリー。親がしっかりしているせいか、大人びた言動なので、バカっぽくなくていい。

現実を悲観しないのはいいけど、父親があまり家にいない家庭だったからといって、両親が離婚したことに気づかなかったというところは不幸中の幸いかな?

親も親で、少し放任過ぎやしないか?といったところか。

父親が連れ帰った犬は、両親が離婚したあとはこの男の子が世話をしていたが、この犬がやたら忠義心が強く、飼い主の心の動きを読んで従う。羨ましいペットだ。以前、どこかの飼い犬のドーベルマンが近くの人を襲った事件があった気がするが、その犬もこんな感じだったのかな?と感じた。忠義は嬉しいが、何でも伝わるのは怖い。

ねちっこくつきまとう友人とのやり取りが続く。この友人がまた非常にバカっぽく、うんざりする。でも、いるんだよね、こういう性格の人間...

不思議な場面も出てくる。犬が掘りたがる林の奥の地面。出てくる肉の塊。そこで出会う老人...何を示唆するのか、そこが書かれていないのが思わせ振りで不完全燃焼。

初めて読んだ作家さんだが、次回は読むか思案中。

 

 


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2022-03-27 23:41:32 | 
『やさしい猫』 中島 京子 著 2022.3.27読了

読んでいて、否応なく名古屋入管で亡くなって新聞沙汰になっているウィシュマさんのことを思い出した。
私も入国している外国人の手続きなんて知らない。日本から仕送りをして故郷に送金すれば、故郷では御殿が建つらしいとか、不当なビザで入国し、存在のない外国人がいるとかいう噂を聞くくらいだ。
あらゆるビザで入国している外国人が、手続きを知っていてビザを持っているとも思えない。
国が外国人が日本で多く就労できる機会を作っておきながら、リアルに正しい世話ができる人間を設けているとも思えない。
そんな中で被害に合っている外国人もいそうだな、と感じた。

久々の中島さんの小説。
表紙は何てことない日本の町並みなので、『やさしい猫』って?と思った。猫の物語かと思ったんだが違った。

冒頭から、『きみ』に向けて書かれており、誰に何を言い聞かせているかと、背景を思い巡らせた。
読み進むうち目が離せなくなる。

日本人が普通に生活して『まあ、このくらい』と思っていることが、本当に窮地に立たされれば言い訳もできないこととなるということ。
日本人は甘いな、と思う。でも、それで生活できているんだから幸せだよね。

日本で働く外国人で、この登場人物のような人はたくさんいそうだ。
でも逆に、入管で疑って審査しなければ本当に不当な人を赦してしまうことにもなりかねない。そこが、誰が判断できるかが難しいところだと思う。
『この人はいい人だ』と、誰が思うか。
自分の前でいい人だって思っても裏の顔がないって誰が言えるのか。
そういうことをトータルで見て、ちゃんとやれていない人を『不法』と考える入管があってこそ温床にならずに済んでいるとも言えるし...
でも、暴力的なことはやめてほしい。
外国人を納得させられるものを持っておくべきだと思う。

入管の食事がまずい...これはどうしようもないかも。だって資金が税金なんだったらね。
国民がそこにお金を使って良いって言ってる訳じゃないしなあ...。
そういうとこ考えずにみんな幸せにはならないと思うよね。同情だけではどうにもならない。

今、勃発しているウクライナの戦争でも、ロシアが原因なんだからロシアがお金を払わないといけない。
逃れた人を日本で受け入れることは、人道支援なら仕方ないけど、誰が費用を賄うの?と思ったら、国のお金か個人の寄付か?
安易にOKと言えない状態なのに。
逆にウクライナの人々を受け入れている国の皆さんは本当に立派だと思う。世界でしえnしてあげないといけないと思わない?
ロシアが仕掛けておいて、ウクライナで食料を支援していて、『ロシアが親切』と思わせたいらしいが、元々ロシアが始めなきゃこんなことにはなってないという冷静なコメントをしていたウクライナの人がいた。ホントそう。
ロシアが原因だ。それに世界が巻き込まれている。
シリアで兵士が借り出されているそうだが、本当に対価が払われると思う?そこも皮算用。
いけないね。

確実なこと、に気をつけた方がいい。
そんな部分も読める小説だった。
ストーリーはハッピーエンドだったが、解決できない他の部分が気になった。