『森へ行きましょう』川上 弘美 著 2020.1.13読了
ストーリーは『ルツ』という名の女性の人生をいくつかのパターンによって書き上げられたものである。最初は二人分だが、年齢を追うごとに名前の漢字が増え人生も語られるということは、岐路が増えていくということを示すのだろうか。
最初は『ルツ』と『留津』。
例えば字を書き換えなくっても『もう一人のルツ』として書いてもいいわけだが、読み手も登場人物も混乱するだろうと字を変えたのかどうか。それは作者にしか分からないかな。どう読んでもいいと思う。
どちらの人生もあり得る話であった。
自分だって岐路はいくつもあったのでそんなことを思い浮かべながら読むことになってしまう。
一番『え?』と思ったのは、ルツが不倫してた相手の男が、ルツが『私、なんかあなたの子供が欲しいと思えてきた。』と感じたことを伝えてみただけなのに、『僕は妻と離婚はしない。でも君は僕にとって大事な人だ。特別な存在なんだ。』って言ったところかな。
実際の文章と異なるが、読み手として感じた概要はこんな感じ。
ルツは結婚してと迫ってるわけではないと弁明するが、唐突に感じたことが膨らんで、その後に発展しかねない思考であることを嗅ぎ取った不倫男の方が上手だと思うね。
それにしても男性って『君は特別な存在なんだ』とか言うの、決まり文句なのかー。ははは。軽い言葉なんだ、これ。
使う方は言葉の意味をよく考えた方がいいね、って思った。
『君は僕にとって家庭で出せない自分を出せる相手なんだ。それによって自分勝手に僕は均衡を保っているんだ。君は僕にとって存在して欲しい、特別な機能やシステムなんだよ。』ってことじゃん(笑)
浅はかなやつ。
自分勝手だよねー、全く。
女はそういうために存在してんじゃないんだよ(笑) 場面によって使い分けね。カテゴリごとに取り出す、みたいな?
男って自分の均衡も自分で調整できんのかなあ。都合よく女を点在させて各機能を利用する? バカみたい。
人さまを道具みたいに使うんじゃないよ。
そしてうまく立ちゆかなくなったら最後には親とおんなじセリフを吐くのかな。いい逃げだね。30年後が楽しみだ。
川上さんは面白い小説の書き方をする。
今回は自分も生きた時代背景もあって身近に感じられた場面が多かった。
よくありそうでそうでもない場面もうまいと思う。
次作を読むのが楽しみである。
ストーリーは『ルツ』という名の女性の人生をいくつかのパターンによって書き上げられたものである。最初は二人分だが、年齢を追うごとに名前の漢字が増え人生も語られるということは、岐路が増えていくということを示すのだろうか。
最初は『ルツ』と『留津』。
例えば字を書き換えなくっても『もう一人のルツ』として書いてもいいわけだが、読み手も登場人物も混乱するだろうと字を変えたのかどうか。それは作者にしか分からないかな。どう読んでもいいと思う。
どちらの人生もあり得る話であった。
自分だって岐路はいくつもあったのでそんなことを思い浮かべながら読むことになってしまう。
一番『え?』と思ったのは、ルツが不倫してた相手の男が、ルツが『私、なんかあなたの子供が欲しいと思えてきた。』と感じたことを伝えてみただけなのに、『僕は妻と離婚はしない。でも君は僕にとって大事な人だ。特別な存在なんだ。』って言ったところかな。
実際の文章と異なるが、読み手として感じた概要はこんな感じ。
ルツは結婚してと迫ってるわけではないと弁明するが、唐突に感じたことが膨らんで、その後に発展しかねない思考であることを嗅ぎ取った不倫男の方が上手だと思うね。
それにしても男性って『君は特別な存在なんだ』とか言うの、決まり文句なのかー。ははは。軽い言葉なんだ、これ。
使う方は言葉の意味をよく考えた方がいいね、って思った。
『君は僕にとって家庭で出せない自分を出せる相手なんだ。それによって自分勝手に僕は均衡を保っているんだ。君は僕にとって存在して欲しい、特別な機能やシステムなんだよ。』ってことじゃん(笑)
浅はかなやつ。
自分勝手だよねー、全く。
女はそういうために存在してんじゃないんだよ(笑) 場面によって使い分けね。カテゴリごとに取り出す、みたいな?
男って自分の均衡も自分で調整できんのかなあ。都合よく女を点在させて各機能を利用する? バカみたい。
人さまを道具みたいに使うんじゃないよ。
そしてうまく立ちゆかなくなったら最後には親とおんなじセリフを吐くのかな。いい逃げだね。30年後が楽しみだ。
川上さんは面白い小説の書き方をする。
今回は自分も生きた時代背景もあって身近に感じられた場面が多かった。
よくありそうでそうでもない場面もうまいと思う。
次作を読むのが楽しみである。