日々の事から

日々のあれこれ   by Kirari

読書記録📖

2022-01-28 17:22:24 | 
『木曜組曲 新装版』 恩田陸 編 2022.1.28 読了

偶然が重なって起きた殺人事件。
しかし必然であったとも言える状況。
証拠のない告白と、それぞれの女性の観察力。

親類であるが、年代の違う女性たち6人。
亡くなった女性の心理は誰が知るのか... いけない。ネタバレしては面白くないね。
冒頭からストーリーが始まるまでの部分と思わぬ展開が繰り返され、面白い一冊となっていた。読みごたえがある。
ソフト推理小説くらいの緊迫感なので、怖がりさんも読めるんじゃないかな?

ぜひどうぞ。



それは愚の骨頂...

2022-01-26 21:32:07 | 日記
愛知県長久手市のごみ袋を値上げすることに反対している市民の記事が新聞に載っていた。
一体幾らにするっていうのか?と、興味を覚え読み進むと...500円! とある。
ビックリしたー!

信じられない値段だった。
こんな値段設定をした人間は馬鹿じゃなかろうか...
詳細や経緯は載っていなかったようだが、ごみ収集や処分が自治体の財布を圧迫しているということか? 長久手は愛・地球博やったのに、そんなに財政難なのか?
だったら、もっと資金を費やすバランスを考え直すべきではないの?
値段をあげたらごみが減る? そんなわけなかろう。

私の住む自治体も、以前は大きいサイズのごみ袋しかなく、結婚したてで家族2人の家庭ではごみは殆ど出なかったため、なるべく溜まってから出すように努力したんだが、狭いアパートで、狭いベランダしかごみ置き場はなく、あまり我慢すると夏ともなれば生ゴミは臭って近所にも迷惑がかかるので仕方なくある程度以上にならないごみ袋をごみ出しするのだが、大きい袋はスカスカで、ごみ捨ての度に お金をどぶに捨てる気分になったものだ。
そこでダメ元で自治体の環境課に電話したのだ。『小さい袋を作ってもらえませんか?』と。

名古屋市ではスーパーのレジ袋が10リットルくらいのごみ袋となっていて、うちんとこの自治体のように有料ではなかったりするのだ。名古屋市はあれをごみ袋と認めてないって言ってた気もするが、市民感情はやっぱり手軽に扱えるもの、っていう感覚だったと思うよ。

有料でも良いからせめて小さい袋を作って...というささやかな願いである。
電話した時の環境課の担当が言うには『世の中の風潮は大きい袋に統一する方向ですよ』とのこと。そんな話、聞いたことないので、名古屋市は小さいものもあるのに?と、ツッコミを入れたら、こっちに向かって『周辺でどういう種類のものを使っているか統計があれば考えられるんですがねえ』だと。
こっちに調査くらいしろというのだ。
馬鹿馬鹿しい。付き合いきれないので、『ああ、そうですか。そういう考え方をするんですね。』と言って電話を切った。人任せにも程があるだろう。
自治体の職員が周囲や上司に相談せずに決まってることのように返事をする件は、用心が必要だ。ただの個人的意見の場合があるようだ。
上司に相談して返事をするとか、職場の見解をまとめて返事するとか、時間を取って調べて返事をしないとさあ。日常会話じゃないんだから。そういう人物でないと相手にならない。時間の無駄。議員さんに問い合わせられたら泡喰って返事するくせに。

そんな返事をしておいて、数年経ったら、ここも小さいごみ袋ができたのだ。信じられない展開だった。
あの職員はなんだったのだろう。下手すれば、私の意見を我が物顔で妙案にしたのかもしれない。
ただし、ごみ袋は、大きさが大の半分なのに売価は同じ。これも馬鹿馬鹿しい。
同じように経費がかかっているそうだ。
印刷の大きさは半分なのに?
袋だって、手間を考えたって3分の2くらいでいいでしょ?
素材だけ仕様を明確にして、もっと競争させりゃあ良いんだよ。全く理解できないことばかり。
長久手のごみ袋値上げは私も関係ないけど反対だ (`へ´*)ノ
小綺麗な街になってきたけど、そんな財政だったら魅力もなんにもないね。
ごみ処分が大変なら、もっとどうしようか...と市民に相談すべきじゃない?
近隣市町にも波及しそうだよね~


反対派の市民の皆さん、がんばれ o(`・д・´)o

読書記録📖

2022-01-25 23:17:20 | 
猫小説アンソロジー 集英社オレンジ文庫
『猫だまりの日々』『猫まみれの日々』 の2冊 2022.1.25 読了

いっときから猫が好きじゃなくなったので、猫にこだわったこの2冊は読むのに気が進まなかった。猫にこじつけた話集なんてわざとらしいに決まってる。
でも、借り物だし、試しに読んでみたら引き込まれる展開もあったので、一応感想。
そうだなあ...『猫だまりの日々』の方がすっきり読めたかな。
『猫まみれの日々』の方は最初2話が回りくどい気がした。必要な説明なら読み進められるけど、何が言いたいのか解らなくなる展開は読者には要らないと思う。

以下に収録内容も書いておこう。

『猫だまりの日々』
・ハケン飯友 椹野 道流
・白い花のホテル 谷 瑞恵
・猫町クロニクル 真堂 樹
・縁切りにゃんこの縁結び 梨沙
・神さまはそない優しない 一穂 ミチ


『猫まみれの日々』
・猫町洋裁店 かたやま和華
・猫又の小料理屋さん 水島 忍
・七匹もいる! 毛利 志生子
・Cafeトラ猫のマスターは猫を愛しすぎている 秋杜 フユ
・ありがとう 前田 珠子


興味あれば、どうぞ。






越えた時間か。

2022-01-25 09:50:40 | 日記
読むものが無くなってきたので、通販で古本を調達した。
居ながらにして本を手に取れるという便利な世の中である。
通販なので、知らない作家を冒険して買えないけど、何度か買って程度が良いものが多いので、この会社の通販を使っている。
もちろん実際の店舗に行くし、もっと安いものがあるのは知っているが、時間の制約や店舗までの距離、重いものの持ち運びを考えると通販の方が効率が良い時も多い。

今日は文庫4冊、ハードカバー1冊。
これでも数人の作家を検索し、古本でも外れがない人のものを厳選した。
手元に来たら、まず除菌ティッシュで拭き、本の程度を確認することにしている。

買ったもののうち、上下巻の文庫は、残念ながら上巻が後に出たカバーのものになっていた。
本屋の事情は知らないが、発行はどちらも初版だけどなあ。別に読むのには構わないけど。
1冊の文庫は表紙に何となく折れがある。
本のサイドの日焼けを削ったようだけど、気持ち下手くそで綺麗な仕上がりじゃないのは新人がやったか、話しかけられたか...

お。ハードカバーに何か挟まっている。
2019年のクリスマスディナーのチラシだ。4ツ折りにして表紙裏に入っていた。
ふうん。
感じがいいチラシなので、どこの店かな?と両面を見たら東京千駄ヶ谷のイタリアンだ。イタリアンは私も好きだけど、東京では行けないなあーなんて想いを馳せる。
東京に行くまでにも美味しいイタリアンはたくさんあるし。

以前は、買おうとした古本に住所、個人名、携帯番号まで書いて送り忘れたまま古本に挟まった読者カードを発見したことがあった。時間が経っていたようけど、ハガキの送料の期限内だったからポストに入れてやった。
ほんのいたずら心である。
個人情報が一式、手元に残っても、うちからごみに出しても気分は良くないし(笑)
この本を最初に読んだのは男性だな、とか。
勝手に思うことは自由である(笑)
そんな色々が古本を通して起こる。


読書記録📖

2022-01-22 00:13:20 | 
短篇ベストコレクション『現代の小説2019』 日本文藝家協会編 徳間書店
2022.1.21 読了

文庫だが、作品だけで690ページもある。時間に余裕がある時しか読めないページ数だ。
いつも思うけど、短編集を五十音順に収録するのはなぜだろう?
作品の組み合わせでも印象は変わると思うけど。編者の先入観で左右させないためだろうか? 考えて収録したら3話めと4話めのおばあさんが重なることはなかっただろうに。 くっ付けてしまったお陰で、83才のおばあさんを比べる感情が起きてしまう気がするけど...
短篇と言いながら、それぞれは適度な読みごたえがあるので簡単に感想を書いていく。


『時計にまつわるいくつかの嘘』青崎有吾 著
若い私立探偵2人が謎を解く小説。解き方が『なんでそーなる?』というタイプなら二度とごめんだが、2人がいい個性を融合させて謎を解く感じが楽しい。続編や他の展開も読みたいと思った。

『どうしても生きてる 七分二十四秒めへ』 朝井リョウ 著
日常とYouTuberに夢中になる時間を折り込ませた、面白い展開だった。食べ物は大事に扱おう、面白いだけのことに留めて肯定する風潮は拡めないようにして欲しいな、と思った一話だった。
京アニ事件の模倣犯が後を絶たない。安易な真似をする人間が世の中にいることを忘れずに発信して欲しい。

『たんす、おべんと、クリスマス』 朝倉かすみ 著
83才のおもちさんっていうおばあさんの日常っぽい小説。
結構おばあさんだから、こんな思考して平気だよねー(^^; っていう共感を持つ一話だった。御歳83でも、毎日を元気に過ごして欲しいね。

『代打、あたし』 朝倉宏景 著
あら、この人も83才だ。
シヅっていうおばあさんと本命の高校受験に失敗した隣家の息子丈留が、後に揃って入学した夜間高校野球部での出来事。
シヅが思いの外しっかりしている点と、それなりに克服したいことがある点が記憶に残る。面白かった。

『魔術師』 小川 哲 著
とある天才マジシャンとその娘の挑戦。
昔流行ったヒキタテンコウを思い出す。漢字は思い出せないけど。
流行ったなーあの頃は。マジシャンは究極のマジックはやらない方がいい。それ以上のことを観客は期待するから。

『素敵な圧迫』 呉 勝浩 著
こういう変な欲求ある人っているんだろうね...
自分は一般的だなあってつくづく思うし、身近にこういうのが出現しないことを祈る。数年前、結構変なやつが多かったけど、気持ちが乱されろくなものじゃない。いい迷惑。

『喪中の客』 小池真理子 著
これは他の短編とかで読んだかもしれない。忘れていたがゾクッとする話だ。妹の不倫相手の妻が、なぜ急に姪のことで立ち寄ったか。それが不思議だ。
起こった現実を 信じたくないかもしれないが、供養は早めに折々やった方がよい。
浮かばれないっていうより、悪さをさせないためかも知れないしね。

『ヨイコのリズム』 小島 環 著
親がケンカばかりしている少女の気持ちの支えになりたい少年。子供にある真摯な感情のやり取りをうまく描いた作品。
大人になれば、そんなに大仰に捉えなくとも良いことも子供にとっては大事件である。心の機微がよく顕れている。
解らなくても人格形成には大いに影響してしまうので、大人たちも大人の都合を優先させず丁寧に対処したいものだ。

『スマイルヘッズ』 佐藤 究 著
シリアルキラーのアートのコレクターか。初めて聞いたけど、あるだろうね。人間の禁忌はどうしてそう言うか、理解できない人間は居るだろう。
マッシュという漫画を描いた作者が、作品の中に臓物を絵に描写したシーンがある。あれも描いていて吐き気を感じることができるかどうか。人間の感情の度合いっていうのは計り知れない。
そんな賛否を唱えるようなモノを扱うのに、『売りたい』という女性を安易に信じてしまったのは痛恨のミスだった。彼女の『作品』は、いつ明るみに出るのだろう?

『一等賞』 嶋津 輝 著
読み終わって、『どこだろう?』と思った。一等賞って。
アル中の荒尾さんが発作で、いつもあるものを探し、近所の馴染みの商店街の皆さんが協力して荒尾さんの自宅アパートに戻らせるように一致団結するとこかな?
そうしたら、名前や家族との関係まで話に出る主人公のユキの立場は?
面白味があるが、そこが気になる一話だった。

『エリアD』 清水杜氏彦 著
『D』っていうのはなんの略だろう? 光に当たると身体が石化してしまう地帯のことだそうだが。車で駆け抜けようとしても、整備の悪い道だから、途中でアクシデントに見舞われて石化して二度と戻れないことになった先人が山ほどいるようだ。
日光は元より、懐中電灯やヘッドライトさえ当たってはいけない。
ミステリーというより、探検旅行のSFを読む気分だ。
これは映画化するといい。なんだっけ、トレーラーで追い回されるやつ。ああいう、ヒタヒタとした常識の通じない恐怖を感じさせられる。

『pとqには気をつけて』 高橋文樹著
こういう作風は苦手。パス。

『傷跡の行方』 長岡弘樹 著
震災前後に起こった連続児童誘拐事件の犯人と敏腕興信所の調査員が遭遇したというストーリー。犯人の目的はなんなのだろう...

『胎を堕ろす』 帚木蓬生 著
終戦直後、植民地から引き揚げてきた日本人は、38度線を越えるとき、ソ連兵から空砲で脅されて散りじりになったそうだ。男と女子供を別々にし、乱暴を働いたりしたようだ。そういう惨事が書かれたサイトも存在する。
この短篇は重い話だ。なんの罪もない民間人が思い出したくもない境遇に曝されるのだ。今の世の中でそんな恐怖体験を身近に感じられる人がどれだけ居るだろう...
考えさせられる話である。

『円周率と狂帽子』 平山夢明 著
意味なく読書したいときに読むストーリーかな。
沢野ひとしさんかと思った...

『銀輪の秋』 藤田宜永 著
親同士が離婚して、会えなくなった母を想う少年と、ちょっとしたきっかけで生まれ育った町に行くことになった老人の話。
人生、何があるか分かんないね。

『牧神の午後あるいは陥穽と振り子』 皆川博子 著
常用漢字までしか読めないと、難解な小説だと思われるね。時代背景も戦前のようだし。ルビが振ってあるけど、情景が浮かぶかどうか。
小学生の少女が友達の家にあった少し難しい本に夢中になる場面と戦後の様子。
本を貸してくれたお家の方々の不慮の死。そんなことが淡々と描かれている。
面白味は...少女時代のの興味とその移り変わり、だろうか。この少女が持つような、初めて触れる成長後の情報への興味とそれの嫌い外れ。誰しも経験があるだろう。

『守株』 米澤穂信 著
注意喚起を怠った男性の独白である。思い込みが甚だしいだろう...
だから小説になるのかな?
数年経って独白する男性の記憶に、警官はどう分析していくのか、そっちが気になった。