飼い葉かどうか(^-^;)

キャベツの千切りをしていると、30年近く前の出来事をいつも思い出す。

祖父が癌闘病の為に入院していた。
母が付き添いをし、夜にならないと帰らないため、中学生の私が夕御飯の支度をしなきゃならなかった。

母は台所をきちんと使わない人間を嫌ったため、ご飯はよく炊いたが食事一切はした事はなかった。

ご飯を炊くのは文化釜である。なかなか巧く炊いたものだ。今なら大抵電子ジャーだから、今更ながらすごいと思う。


おかずのレパートリーなど家庭科で習ったメニューしかないが、ある日頑張って豚カツを作ったのだ。
それに添えるキャベツを刻んでいたら、父が帰って来た。
『今日は豚カツだよ』と言ったら、ふと手元を覗き込み『なんだぁかいばだなぁ』と言った。
山形の人なので、イントネーションは柔らかい。
それより、かいばが解らない
聞き返したら『馬の餌だ』と言う。

『失礼ね～馬の餌より美味しそうでしょ』と返したら、千切りが太いと言いたかったそうだ。


母は『折角やる気でやってくれてるのに、そんな言い方せんでも』と焦っていたが、正直、私は大変参考になったのだ。

おかげで食材の下準備のひと手間の有り様を気にするようになった。

有難い言葉である(-人-)