ほぼ一週一ネタgoo

2016年の投稿を最後に滞っていたブログを提供元の閉鎖を機に引っ越し。今後の更新は不明瞭。

よしだ屋に行ってみた

2025-02-26 10:22:47 | 

 散歩で本町のあたりまで足を伸ばすことがある。4号線を渡り、下小路中学校あたりまで行くと、ときどき勢いがつくのだ。ジョイスの駐車場を通って、右に曲がると、内丸病院があって、そこの向かいは昔の赤い風のアトリエ。そこを通り過ぎると右に豆腐のひらやすの工場、反対側には岩井沢工務所。右に大泉寺を見ながら通り過ぎてしばらく行くと、岩泉街道との十字路に出る。向かいの角に小さな酒屋「よしだ屋」がある。
 店の前は何度も通っているものの、入ったことはない。昔は内丸にあったという。そういやあったなぁと思い出す。ワインとチーズの店である。
 前を通りかかったとき小さな張り紙があった。それには大体こんなことが書いてあった。月末土日、一人2000円で7種類のワインが飲める企画、予約なしでOK。
 これは興味深い! 7種類2000円て破格じゃないか? と思ったので、カミさんに「行ってみる?」と聞いたところ「行く」と力強く答えるではないか。
 そんなわけで初のよしだ屋訪問となった。
 恐る恐る店に入ると、先客がすでに4~5人いて、早い人は5種類目に達するくらいだった。この日はイタリアワインの日だそうで、それぞれ味わいの異なるものを、大体軽い感じのものから重い感じのものへという順番で並べてある。
 イタリアワインの世界は「沼」だそうで、とにかく地域によって種類が多く、味わいも多種多様なのだそうだ。どれも美味しく、味のベクトルが違うので全然飽きない。つまみにバゲットと、塗るタイプのチーズが2種類あって、これまたワインにピッタリ。
 お初のオレたちなので緊張感もあったのだが、上手い具合に店主の吉田さんが話を回してくれて、他のお客さんたちともすんなりとお話ができる。先のお客さんは4人組でスペイン語の先生と生徒。と言っても、学生ではなく、岩大の先生だったり、環境教育をアルゼンチンでやったりする、なんとも味わい深いメンバーである。ひょんな話からカミさんの職場と関係があることがわかったり、なんだか面白い偶然だった。岩大の先生は実は演劇好きだそうで、これは公演のご案内をせねばと思った。
 この日は大盛況だったようで、最終的に12人になっていた。
 また行こう。


黒髭

2025-02-19 15:51:47 | 縄文

 バレンタインデーにカミさんが温泉に泊まりに行こうというので、行ってみた。お目当ては「黒髭プラン」だと言う。それは、つなぎ温泉の愛真館でやってる宿泊プランで、つなぎの焼肉冷麺の名店「髭」がプロデュースしている「黒髭」で焼き肉が食えるというもの。
 愛真館の中に、「黒髭」という名の焼肉屋があって、夕食はそこで食べられるというのである。焼肉を食べに行っても、ビールと組み合わせるのは実はめったにない。なぜなら、大体車で行ってしまうからで、そうなるとビールは飲めない。ということで、このプランでは存分にビールも味わえるのである。温泉と焼肉、なかなか見られない組み合わせだが、実に魅力的である。バレンタインデーということで、チェックインの時にモロゾフのチョコレートをくれた。こういうちょっとした気遣いが嬉しい。
 早めの入室でくつろぎ、まずは温泉に入る。透明で少しとろみがある湯で、サウナもある。まずは湯船に浸かり、十分に温まったのち、1度目の水風呂に入る、のだが、水風呂だと思って入ったサウナの正面にあった浴槽は温泉であった。あれ? 水風呂ない?
 そのようである。
 サウナを出たところにリング状の吐水口があるシャワーがあって、身体を冷やすのはそれだけのようだ。とりあえず軽く水シャワーを浴びて、1回目の休憩。うーむ、サウナはあるけど、そうかぁ、水風呂ないかぁ、とか思いながらも1回だけはサウナに入る。 ちょっと物足りないと思っていたので、それからこの宿の売りである「縄文露天風呂」に入ってみた。すごく風が強かったがほてった身体を冷やすにはちょうど良い。竪穴式住居を模したであろう雰囲気の風呂は、胸くらいまで深く、丸太が浮いてて、それにつかまって浮いたりも出来る。
 近所には縄文時代の萪内遺跡というのがあり、土器も出ている。縄文風呂に向かう廊下には、レプリカの縄文土器があったり、説明の展示があったりする。これもまた楽しい。
 そういえば、昔測量の現場に行ったとき縄文土器を見つけて、持って帰ってきて袋に入れたまま玄関に置いといたら、カミさんに捨てられたっけ……。そんなことを思い出した。
 で、焼肉は正しく美味しかったのだが、特筆すべきは「黒髭ハイボール」。ハイボールに黒胡椒を挽いただけの飲み物なのだが、これが美味かった! あんまり美味しかったので店員さんに「これ美味しいですね」と言ったところ、待ってましたとばかりに説明してくれた。どうやら、その人が考えたようで、胡椒をいろいろ試したところ、ウチの近所で売ってたヤツがピッタリだった、というのだ。「もう閉店しちゃうんですけどね」というので「アネックスカワトクですか?」と聞くと、「緑が丘なんで」などとローカルな話になってしまった。
 しばらくすると、店の奥から、その胡椒の袋を持ってきた。「これなんです」といって差し出したのは高級感溢れる黒い袋。
 とにかく、その胡椒の風味が抜群で、ハイボールは常にこれだな、と思うほどだった。「その胡椒さえあれば家でも」などと言うので、帰りにアネックスカワトクに寄ることにした。
 ついでにペッパーミルまで買うことになってしまった。しかしそれはアネックスには売ってなかったのでDCMで買ったとさ。


三回忌

2025-02-12 21:16:06 | 家庭

 母の三回忌で実家に帰った。この「三回忌」という言葉は、すでに何度も芝居に登場させている。1年目が一周忌で、2年目が三回忌、ということにどうしても引っかかってしまうのだ。
 理屈としてはわかっているつもりでも、何となく「なんで?」という気分は残る。まあそれはそれとして、とにかく三回忌なので茨城の実家に行った。
 8日の金曜日にカミさんと車で向かい、実家で娘と合流、今回息子は欠席である。そして翌9日土曜日に法事、ネコにお留守番させるのは一泊までが限界なので、カミさんは法事ののちに新幹線で盛岡に帰る。オレと娘はもう一泊して、娘は横浜へ、オレは盛岡へ。
 カミさんは日曜のうちに大船渡に行かねばならないので、オレを迎えるのはネコのサチだけである。

 一家離散も3年になる。

 こんな風に書くと、気の毒な感じがしてしまうが、特に気の毒な状態ではない。

 でまあ、今回なにが強烈だったかというと「寒さ」である。寒波が来ていて、関東にしてはかなり寒かったのだが、それにしても寒かったのは「家の中」である。前々から冬にそれぞれの実家に帰ると、南下すればするほど家の中が寒くなるというのはわかっていた。盛岡より仙台が寒く、仙台より茨城が寒いのである。
 が、それにしても今回は寒かった。
 というのも今回「こたつ」が出ていなかったからということもある。部屋数が多くて広いというのもある。台所には反射式ストーブ、居間はエアコンとホットカーペット、寝室になる八畳間にもエアコン。居間と寝室の間には六畳間があり、そこには暖房はない。部屋を移動する度に寒風が吹きすさぶのである。
 盛岡の家では、こたつはあるけど、上半身は長袖1枚で過ごすのがわりと普通。しかし茨城の家の中では、そんな薄着じゃ耐えられないのである。
 やっぱり寒暖の差は、身体に負担だと思う。なんか節々の痛みが余計に増す。断熱はなんとかしてほしいなぁと思う。
 
 大体いつも実家に行くと、ウナギを食う。オレの実家のある坂東市は、内陸の利根川沿い。ごちそうは中流域の川魚である。コイ、ナマズ、ウナギ。ウナギはそれこそ土用の丑の日でみんな美味しさを知っているだろうが、コイやナマズは、多分あんまりその美味しさを知らない。キチンと下処理から調理されたモノは、全く泥臭くないのである。昔は、捕ってきた川魚は、しばらく井戸に放して泥を吐かせたという。コイは洗い、ナマズは天ぷら、最近は刺身でも食える。
 あとはざっこ煮という、甘みのない佃煮のようなモノ。これは余所で食べられない。フナの甘露煮は、そのあたりの北関東一円で食べられている。これは大人になってからその美味しさを知った感じ。同じようなモノに「しもつかれ」ウチの実家のあたりでは「すみつかれ」がある。大根の鬼おろしと、煎り大豆、酒粕と油揚げとかそういうものが入って、醤油と酢が入る。甘くて酸っぱくてなんだか変な味で、子どもの頃はどうにも好きになれなかったが、大人になってから食べてみると、案外と美味しいものだった。そういうものってたまにあるよね。

 と、これを書いたら、カミさんから「記憶のねつ造だ」と言われた。三回忌から帰ってきたオレを待っていたのはネコのサチだけだった。と書いて、三回忌の寂しげな雰囲気を醸し出してしまっていたが、カミさんはまだいたらしい。
 人間の記憶っていい加減なものね。


発表会

2025-02-08 18:43:36 | 芝居

 なんの発表会かというと、岩大の講義で、学生たちが創ってきた短いお芝居の発表会である。講義の開始時刻は10時半、発表は11時からである。
 最後の仕上げに30分くらいの稽古をして臨むのだが、この日は、結構早い時間から学生たちは来ていたようで、オレが行ったときには、すでに稽古が佳境であった。
 事前に先生たちには2人ほどご案内しているのだが、他の先生も誘っていただいたので、4人になった。この他に、劇団かっぱ出身の事務員Sちゃんも来てくれた。昨年の学生たちにも案内していたのだが、そちらは来なかった。まあ仕方ない。
 というわけでギャラリーは5人。たった5人の観客でも、やる方はかなり緊張しているのである。この緊張感も大切な要素で、ここを乗り越える体験はやはり貴重なのである。
 先攻は「始業式の日、朝には黒髪だったのに、学校に来るまでに金髪になっちゃった新任の先生の話」。微妙な間はあったものの、無事終了。
 後攻は「スーパーのバックヤードに動物らしきものが入り込んじゃって、ロマンス詐欺の振込を免れる話」。ここが初めての事態に陥る。
 始まって1分ほどだろうか? 芝居が止まる。どうしても回復せず、やり直しとなった。これまで、ものすごい間が出来たときはあったが、それでも前に進んだ。ここは、やり直しを選んだ。そして再び1分ほど……また止まった。そしてまたはじめからやり直し。三度目の正直で、なんとか最後までやりきる。2度やり直しは初めてのことだった。
 普段自分でやる芝居では「やり直し」という選択肢は、まずない。それが許されるのもまた面白いところだろう。
 終了後は、見ていた皆さんに感想などを聞く。さすがに大学の先生なので、感想も、ときおり挟まれる質問も、面白いところを突いてくる。
 中でも面白かったのが、「失敗してやり直し、となったところで、演じてる人の雰囲気が変わる。そこが何なのか非常に興味がある」。つまり、演じているときと、そうでないときの変化が、ハッキリと見て取れるというのだ。確かにその通りではあるが、それが、何に起因しているのか? というところに着目するあたりが学者である。
 しかも今回は、その様子が2回見られたので、より強く意識することになったのかも知れない。
 観客の皆さんには、感想を言っていただいたところで退場していただき、最後にそれぞれ今日の段階でのまとめを発表してもらい、終了となる。
 全体を通したレポートは、1週間後くらいを提出期限として出してもらう。
 
 まあ、こんな講義をもう10年以上続けているのだが、来年は、もしかしたら何らか形が変わる可能性もあるようだ。まあ、わかんないけど。


10年ぶりくらいのカラオケ

2025-01-28 16:47:12 | 芝居

 本当に久しぶりにカラオケに行くことにしたのは、フジファブリックの「若者のすべて」を歌いたかったのもさることながら、高校生を含めた打ち上げにちょうどいい場所だと思ったからだ。
 1月八芝新作高校演劇トライアルを無事終了し、普通ならバラシの後そのまま打ち上げに突入するのだが、なんと言っても高校生が主役のこの企画である。9時半過ぎから飲み屋に連れて行くわけにはいかないのである。
 その日はバラシ終了後にキチンと解散し、1日置いて、26日、日中から始めれば最も健全なのだが、いろいろの都合で夕方4時からの開始となった。みんないろいろ予定があるのである。
 ドリンクバーはもちろんノンアルコールで健全である。自分たちが高校生の頃から考えると、かなり健全で、それは時代の流れもあるだろうが、オレも人の親だったりするからである。
 やはり高校生をお預かりしてお芝居をするわけだから、そのあたりの線引きはキチンとしなければいけないのである。親御さんに心配をかけるようなことは極力避けねばならない。自らを振り返ると、高校生の頃からこっそり酒飲んでたりしたわけだが、もはやそういう時代ではないのである。
 高校生たちは、もちろんオレなんかかすりもしないアニメとかボカロとかの曲を歌ったりするわけで、とはいえそれはそれで新たな経験である。それ以外にも気を遣ってくれてるのかそうでもないのか、ユーミンとか歌ってくれたりもする。
 オレはといえばとりあえずユニコーンの「服部」を歌い、満を持して「若者のすべて」を歌う。採点をしてたのだが、大人げなくこの日の最高点をたたき出した。95.いくつかだった。
 「若者のすべて」もすでに10年以上前の曲なのだが、改めて名曲であることに気づき、歌いこなしてみたいと思っていた。フジファブリックのボーカル志村正彦が亡くなったのは2009年に遡る。
 なんで今更フジファブリックかというと、去年の6月、チャグチャグロックフェスティバルに行って、生のフジファブリックを見てたからで、しかもその後活動休止のニュースも流れたりして、とにかく頭に残っていたのだ。
 改めて聞いてみると、名曲が多い。志村が亡くなった後の方がすでに活動歴が長くなっているというのもなんだかしみじみするのである。
 そんなこんなであっという間の3時間。ボヘミアン賢治で歌った、日本語版「ボヘミアン・ラプソディ」を入れていたのだが、そこに至る前に時間が来てしまった。盛岡でのお披露目はしばらく先になりそうである。