目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

玄倉登山口から大撫ノ丸

2016-04-02 | 山行~丹沢・道志

標高 954m 神奈川県

2016年3月21日(月・祝) 雨ときどき小雪 |

メンバー 私単独

コースタイム 7:25玄倉林道ゲート前駐車スペース7:39--7:55境隧道--8:39休憩8:45--大撫ノ丸--山神峠手前--大撫ノ丸--山神峠手前--10:03大撫ノ丸10:08--10:53境隧道へ下りる手前の尾根(昼食)11:25--11:48駐車スペース

山の神が花粉症がひどく洟ずるずるで、山には行かないときっぱり。天気予報はまずまずだから、行きたくてうずうずしていた私は、それなら一人で行くわと、近場の丹沢に照準を合わせた。昭文社の丹沢の地図(残念なことに2001年版)をためつすがめつ見て、山神(さんじん)峠を越えて伊勢沢の頭へ行くコースが目に止まった。これだ。さっそくネットで検索して情報収集、計画書をつくった。

4:50家を出発し、コンビニで買出し。ガソリンを満タンに入れて、あわただしく中央道に向かった。圏央道の厚木PAに入り朝食。前回ここに寄ったときにも同じような雲が出ていて、デジャヴのようだった。

 
玄倉林道ゲート手前の駐車スペース 玄倉林道のゲート

東名に入って、大井松田ICから246号をひたすら玄倉に向けて走る。ぽつりぽつりと雨が落ちてくる。山のほうを見ると、白く雲がかかっていた。今日はダメかもしれないなと、そのとき思った。

途中道の駅山北でラストトイレ。雨は降り続いている。そのまま車を走らせ、丹沢湖の端っこ、玄倉を越えて林道に入る。分岐を誤って西丹沢県民の森へ行ってしまい、石棚山の道標が出てきて、それと気づき引き返した。それでも7:25には玄倉林道のゲート前駐車スペースに到着した。もう車が何台も停まっていたので、てっきり沢登りの人たちかと思ったのだが、釣りの人やキャンパーもその中にはいたようだ。 

 
左:玄倉林道から玄倉川を振り返る 右:境隧道。抜けて直後左手に登山道がつけられている

そんなこととは露知らず、車の台数を見て勇気付けられ、雨もなんのその、躊躇なく出発の準備に入った。久々に使う雨具。縫い目のところのテープがはがれてきていて、そろそろ買い替えの時期のようだ。先日山の神が雨具を買い替えていて、私のも同じじゃないかといっていたが、まさしくその通りだった。

7:39駐車場を後にし、ゲートの横をすり抜ける。舗装されたきれいな道をどんどん上がっていくと、境隧道が現れた。通過直後、左に折れ、獣道ともとれるような細い道をたどる。

 
左:尾根づたいに登っていく 右:和紙の原料、みつまたの群落。花真っ盛りだ

尾根に出ると、階段があったりと比較的整備されている、しっかりとした登山道になる。やがて急登になり、ただただ難儀なだけの道となる。

アキレス腱が伸び切って疲れた頃に、ちょうど平坦になった場所が現れた。まだたいして歩いていなかったが、ここで小休止とした。天気予報とは裏腹に相変わらず雨は降り続いていて、一向にやむ気配はない。

 シカ柵に沿って登る

それにしても誰にも行き会わない。連休とはいえ、こんな天気だし、マイナーなコースであることも手伝ってか、誰も歩いていない。そのおかげか、こんな昼間にイタチ系の小動物を目撃した。とにかくすばしこくて、私に気づくと、一目散に登山道を駆け上がり、シカ柵の下をくぐって姿を消した。まさに一瞬の出来事だった。

登山道の途中からはシカ柵が延々と続く。テープとこのシカ柵を頼りに登っていく。やがてピークに着いた。あとからここが大撫ノ丸とわかったのだが、このときは知る由もない。雨は、いつの間にか白い小さな丸い粒に変わっていて、冷え込んでくる。ここから下りに入り、落ち葉を踏み踏み、なだらかな斜面を下っていく。時間からいってそろそろ峠に着くはずなのに、峠らしきものが微塵も現れないなと不安がもたげてきた。しだいに不安はマックスにまで膨れ上がり、道を間違ったかと登り返すことになる。ピークまで戻り、そこで前述の丹沢の地図(5万分の1)を広げ、点線で表された登山道と等高線を見ると、明らかに下っていない。しかしコンパスを出してチェックすると方向は合っている。やっぱりこっちかと再び下り始めた。先ほど引き返したポイントを過ぎると、今度はもっとどか~んと下る場所に出てしまった。これはおかしいと周辺をあちこち見て回ったのだが、視界が悪くてよくわからない。迷ったら戻るのが鉄則と思い、先ほどのピークで正しい道を探そうと、またもや引き返すことにした。

 
左:大撫ノ丸山頂付近。ガスっているように見えるが、小雪 右:山神峠手間の雑木林。こちらも降雪

引き返し始めると、どすんという音が上のほうから響いてきた。視線を送ると、真っ白いお尻の親子ジカが顔だけをこちらに向けて立ちすくんでいた。シカ柵があるくらいだから、この辺りは多いのだろう。カメラを出している隙にぴょんぴょんと遠ざかって姿が見えなくなってしまった。残念。

10:03みたびピーク(大撫ノ丸の山頂)を踏み休憩にした。その5分後、もしかしたらこのピークに達する前に分岐があったかもしれないと、今度は半ばこのままお帰りでもいいやと思いながら、反対側へとさらに戻り始めた。すぐに、完全な下り態勢に入ってしまった。あちらが正解だったのだろうと観念した。そのまま下り切り、境隧道へと曲がる直前の尾根で昼食にした。下ってきたら、いつの間にか小雪は、また雨に変わっている。小雨が降る中、お湯を沸かしてカップめんをずるずるとすすった。

昼食後、境隧道に入ると、なんとそこで親子連れがごはんを食べていた。最初は暗がりの中に茶髪のお母さんしか見えず、幽霊を見てしまったと思い、ぎょっとした。近づくと、人間、しかも2人とわかってホッとする。その後、雨中ハイキングなのか(?)、2組のカップルや親子連れとすれ違い、11:48駐車スペースに戻った。

ずっと雨が降っていた割には、河原にはキャンパーがいて昼食中だった。雨でもターフを張ってデイ・キャンプとは、よほど好きなのだろうね。帰りは、まだ12時台だというのに246号は渋滞。慢性的に渋滞する道なのだろうか。高速は、交通量が多めだったが、渋滞にまではならず、なんとか通り抜けられた。14:30無事帰宅。家で編み物をしていた山の神に面白おかしく顛末を語った。


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