目指せ! 標高1122メートル

山の神にお供して歩きつづける、ある山のぼら~の記録。ネイチャー、冒険の本もとりあげるよ。

コマクサの三方ヶ峰&篭ノ登山

2016-06-25 | 山行~信越

見晴岳(コマクサ岳) 2095m 三方ヶ峰 2040.1m 東篭ノ登(塔)山 2228m 西篭ノ登(塔)山 2212m 長野・群馬県

2016年6月19日(日) くもりのち雨 

メンバー 山の神と私

コースタイム 8:00地蔵峠駐車場8:20--9:28見晴岳(コマクサ岳)9:36--10:33兎平10:43--11:15東篭ノ登山11:18--11:37西篭ノ登山(昼食)12:05--12:23東篭ノ登山--12:50池の平駐車場12:55--13:45地蔵峠

1週間前からずっと晴れマークが付いていたのだが、、、またやられてしまった。山の神が朝スマホで天気をチェックすると、あれれ、午後から雨50%。前日の予報がこれならば、明らかに家にいただろう。大気が不安定なら、そんな情報も予報士は流してほしいものだ(私が気づかなかっただけか?)。

いつものように計画より5分遅れで、早朝4:35自宅を出発した。夏至も間近であることから、こんな時間でもすでに明るい。高速にあがると、梅雨の晴れ間狙いなのか比較的交通量はあった。関越に入ると、いつのまにか山の神は船を漕いでいて、予定の朝食ポイント上里SA付近でも変わらず。甘楽PAまで足を伸ばすことにした。しかしここの自販機は、冷たいコーヒーばかりでホットコーヒーがなかった。朝から冷たいのは嫌だなと1つ先の横川SAへ行っちゃえと、また車に乗り込んだ。

 
左:地蔵峠駐車場。トイレも完備 右:湯の丸山(右)と奥に烏帽子岳(湯の丸高峰林道から)

横川SAでホットコーヒーにありついて山の神と朝食。一息ついた後、カーナビに「湯の丸スキー場」とセットして、小諸ICへと向かった。上信越道を下りてすぐにコンビニで買出しをし、地蔵峠へと続く山道、県道94号に入る。

8:00地蔵峠に到着すると、「つつじ祭り」と大書された幟が踊っていた。たしかに湯の丸の斜面はつつじの淡いオレンジ色に彩られている。駐車場には、そのお祭り警備要員なのか誘導係がいて、次々にやってくる車をさばいている。山の神と身支度をしているうちにたちまち満車となり、お隣のスペースに誘導を始めていた。目の前にある湯の丸のリフトはすでに動いていて、登山者の姿がちらほら見えている。リフト横を歩いていく登山者も見える。逆に兎平へ向かう登山者もいる。けっこうな人出だ。山の神と混雑するトイレに寄って、8:20駐車場を後にした。

 
左:湯の丸高峰林道から登山道へ 右:可憐な花のニリンソウ

兎平へと続く湯の丸高峰林道を歩き始める。すぐに湯の丸自然学習センターの建物が右手に出てくる。この辺りで三方ヶ峰への登山口が出てくるはずだが、それと気づかずに通り越していた。下山時に探すと、お目当ての登山口を隠すように駐車している車があった。このせいだったのかと山の神と納得。

少し林道を歩くと、地蔵峠と書かれた道標が右手に出てきて、下っていく道がつけられていた。下山時にわかったが、道標どおりに下ると、すぐに地蔵峠と三方ヶ峰への分岐となる。

さらに先へと林道を上がっていくと、「三方ヶ峰」と書かれた道標が出てきた。もう間違いない。熊注意の看板もあって、ここで熊鈴を装着し、山の中へと分け入っていく。

 
左:レンゲツツジが至るところで花を咲かせていた 右:久々に見たイワカガミの群落に感激

地蔵峠からレンゲツツジがあちこちにあったが、こちらの山腹も多い。でもそろそろ花は終わりのようで、しおれた元気のない花弁が多かった。続いてニリンソウやゴゼンタチバナ、少し高度を稼ぐと、イワカガミも登場した。久々にピンクのイワカガミの群落を見て感激していたのだが、篭ノ登の登山道にも、これでもかというくらい自生していて、ちょっとありがたみが薄らいでしまった。

 
左:クロユリ 右:見晴岳から東御の市街地を望む

見晴岳のピーク近くでクロユリも発見。この時期はやはり花が多くていい。雨も多いのが玉に瑕だが、、、

9:28先着様が何名かいる見晴岳(コマクサ岳)に到着した。見晴岳というだけあって、目の前はどかーんと開けていて、東御の市街地が広がっていた。ただ白くガスっていて、すっきりしない天気だ。ただわずかに薄日が差していて、この時点では天気が崩れてくる気配はなかった。


池の平湿原

見晴岳から下ると、すぐに右手にコマクサ園が出てきた。植生維持のために柵が設けられていて、中の砂礫地にコマクサのピンクの花が見られる。最近仕入れたトリビアでは、幸せを感じているときに活性化している脳の部位と、ピンク色のものを見ているときに活性化している脳の部位は同じだとか。コマクサを見ると、ハッピーな気分になるということか。

いったん池の平湿原側へ下っていき、再び少し上り返すと、三方ヶ峰に着く。こちらにも柵で保護された、コマクサの群落があった。

 
左:コマクサ園には大群落が 右:三方ヶ峰山頂

三方ヶ峰から下り始めると、ハクサンチドリも咲いていた。池の平駐車場からやってきた団体さんが熱心にハクサンチドリの写真を撮っていた。そこから湿原への道をたどり始めると、のどかにもカッコウの間延びした声が響いてきた。とても心やすらぐ音色だ。


鏡池のほとりでは、ヒメシャクナゲが可憐な花を咲かせていた

鏡池のほとりに来ると、フィールドスコープを覗いているジモティらしき年配の方がいた。ヒメシャクナゲが咲いているという。木道から肉眼で見ても、ぽちぽちとピンクっぽいのが見えるだけだが、スコープを覗かせてもらうと、色鮮やかに咲いているのが見えた。たしかにシャクナゲの葉っぱにピンク色のかわいらしい花がついている。後から来る人が、次々に覗いては歓声を上げていた。


だいぶ乾燥している池の平。笹が目立っている

お礼をいって、出発。池の平の木道をぐるりと大回りをし、栄養不足の低いカラマツ林を抜けて、10:33ハイカーでにぎわう兎平に到着した。山の神と小腹が空いたねとザックから行動食を取り出していると、大集団が木道に繰り出して行く。あの大人数で木道を埋めつくすのは、大顰蹙だよなあと思いながら、老若男女の大集団を唖然として眺めていた。

 
左:背の低いカラマツ林を兎平に向けて抜けていく 右:西篭ノ登山からお隣、東篭ノ登山を望む

さて、お次は篭ノ登山だ。舗装路を横断して、まずは登山口から横移動、そしてイワカガミやコメツガを見ながら、高度を上げていく。こちらも池の平なみに人は多く、岩場に差し掛かると、集団が休憩していて道を塞いでいた。

東篭ノ登山には、11:15到着。ここにも大集団がいて、いつまでも記念撮影をしている。待つことが嫌いな私は、カメラを手に持ったまま、順番が回って来ないことに業を煮やしていた。かたわらにいた山の神をつついて、西篭ノ登へ移動してお昼にしようと促した。行ってもいいよといいながら、行きたくなさそうな山の神を急かして、西への道を下り始めた。

 
左:西篭ノ登山山頂 右:白くガスってしまった東篭ノ登山

11:37西篭ノ登山に到着した。さっそく適当な場所を見つけてコンビニおにぎりを食べ始めると、風が出てきた。やがて黒い雲がもくもくと広がり始める。予報どおり午後になると、雨が降り出すかもしれないと、食べ終わるやいなや、早々に片付け始めた。すると見透かされたように、いっきに白いガスが目の前に流れてきて視界が悪くなった。近くにいたパーティは、どんどん腰を上げていく。われわれもモタモタしていられないと立ち上がった。

12:23逃げるように東篭ノ登に戻った。先ほどの集団は当然ながらいなくなっていて、気兼ねなく記念撮影(冒頭写真)。あとは地蔵峠の駐車場まで下るだけだ。樹林帯に入る頃からポツポツ雨粒が落ちてきた。ザックカバーだけをつけて、とりあえずやり過ごそうとしたが、雨脚は強くなりそうだった。池の平駐車場のトイレに逃げ込み、合羽の上だけをはおる。山の神はめんどくさいと、折りたたみ傘を出していた。

池の平駐車場からは、林道を横断するものの、長らく樹林帯の中を歩き、それほど雨に濡れることもなかった。13:45計画よりも早く駐車場にたどり着いた。せっかく早く下山できたのだから、その分早く帰ろうと、雨具を車の後部に新聞を敷いて放り込み、すぐに駐車場を出発した。しかし、地蔵峠を出てすぐに安全運転のドライバーに行く手を遮られてしまった。高速に上がれば、すでにもう交通量は多く、関越では事故渋滞が発生していた。もともと渋滞で30分程度の時間ロスは覚悟していたのだが、そんなこんなで実際には2時間もロス。思うようにいかない1日だった。でも、山の神も感激していたが、コマクサやイワカガミが咲き乱れる群落を見られたのは大収穫だった!


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