白神のブナを常々見たいと思っていて、それを実現したのは11年前のことだった。白神山地は世界最大級のブナの原生林とクマゲラやイヌワシなどが棲息する独自の生態系をもつ貴重な手つかずの自然だとして1993年に世界自然遺産に登録されている。
白神山にて撮影したブナ
東京を山の神とともに発ったのは、2008年9月14日(日)だった。
この日は4:00頃起床し、自宅を4:35自家用車のエスクードで出発した。ガソリンを満タンにし、コンビニで買出しをし高速にあがる。このとき中央環状はタンクローリーの事故で長らく通行止めになっていて、向島を回らざるをえなかった。東北道に入って雨がぱらつきだし、気温は20℃くらいまで下がってひんやりする。順調に進んで上河内SAに入り、コンビニパンで朝食をとった。
朝食後はひたすら東北道を北上し仙台を越え、長者原SAで休憩をとる。しだいに気温が上がりだし暑さを感じ始めた10:00過ぎ、ようやく秋田道に入った。ところどころ対面通行でなおかつ70Kmの速度制限で遅々として進まない。腹が減ってくるが、ごはんを食べるところもない。山の神と業を煮やしながら琴丘森岳で秋田道を下り、能代市内で昼食にすることにした。
市街地に入り、山の神と目を皿のようにしてロードサイドの飲食店を探していく。回転寿司の平禄寿司を見つけた。検索してみると出てこないので、いまはもうなくなっているのかもしれない。可もなく不可もない寿司で腹を満たし、再びコンビニを探して、今晩と明日の食糧の買出しをした。
その後日本海を一望できる気持ちのいい海岸線の道に出る。強風のせいか緑がかった海には白波が立っているようにみえた。気分よく車を走らせ、やがて十二湖へと折れていく。観光地なのに予想外に狭い道だった。でも連休真っ只中なので遠慮会釈なしに観光バスがどんどん入ってくる。そのせいもあって王池を通過してしまったが、戻って申し訳程度に散策。
十二湖リフレッシュ村キャンプ場
そこから近所の十二湖リフレッシュ村キャンプ場に移動し(14:50)、がらがらのスペースに悠々とテントを張った。料金は当時で¥1,575(1張り)。張ってしまえば、あとは余裕綽綽。北欧館という名(いまはアオゲラのようだ)のログハウス調のレストランへ山の神とともに歩いていき、モンブランケーキとコーヒーのセット¥735を食し、ゆったりとくつろいだ。
いよいよ明日は、念願の白神岳だ。
白神岳マテ山コースへつづく