セカンドライフ 

歳を重ねるのも悪くはない

聾(ロウ)の女性と・・

2011-01-17 | セカンドライフ
電車の中で聾の女性と隣り合わせた。
彼女は少し声が出るが、多分慣れている人でなければ理解できないと思う。
まるで20歳代に見えた。小柄だし髪型もボブですっぴんだし。

彼女は「手話出来ますか?」と聞いて来た。
「もう、随分会話してないから下手なのよ」
「お話してもいいですか?メモ用紙も持っています。」

2人席なので多少下手な手話でも目立たないので気にしない事にした。
彼女は38歳。子供3人、ご主人とは離婚した。お母さんは近くに居るので、少しは
頼めば面倒を見て貰える。

何だかホッとした。そうか困ったらお母様がいらっしゃるならば何とかなるだろうと。
障害は持って居るけれど、ちゃんと企業にお務めだそうで生活は何とかかんとか
やっている。偉いなーと感動。

親が障害を持っていても、子供さん達は3人共健聴者(聞こえる)だそうで、ママの事を
とても優しく大事にしてくれるそうだ。

まあ世間話をしたかっただけらしいが、どうして私に話したの?と聞くと、自分の周りの人に
個人的な事を話すと噂の種になるのが嫌なんだそうで、私なら通りすがりだし
年齢的にも安心だったって。ふ~~~ん

偶然下手と言いながら手話の経験が有ったので「ラッキーだった」と喜んでいた。
かれこれ40分位も話したかしら?結構細かい部分にまで及んだが、彼女はスッキリした
らしく、「楽しかった、有難う!」と笑顔で下りて行った。

誰だって誰かに聞いて欲しい話はあるものだ。日常でなかなか話せる機会が無かったり
その後の事を考えると何でも話せる人と言うのはなかなか居ない。

聞こえる人同士ではありえない事態だったが、気軽に話し合える人が周りに居たら
どんなに気が楽になる事でしょう。

もし、貴方が私と同じ立場になったら逃げないで、メモや口の動きで会話は出来るので
話を聞いて上げて下さいね。それもボランティアかしら?