はざまの庵

分類し難い存在を愛でる覚え書き by aiwendil お気軽にコメントをどうぞ。

<font size="-3">横浜遠征7/23。</font>

2006-07-23 23:57:16 | アートなど
昨日に引き続き、横浜で開催中のヨコハマEIZONEへ行って参りました。
まずはZAIM。
昨日購入したチケットで入館。
行ってみると、いろいろな展示が各階で行われているという、まるで文化祭のような形態でした。
印象に残っているものだけ以下抜粋で。
・伊藤有壱 I TOON'S CAFE クレイアニメーション作家として知られる伊藤氏の展示。実際に撮影に使われた造形物が惜しげなく並べられていました。「ニャッキ!」や「グラスホッパー物語」などのセットもあって、実物は思ったよりも大きいことを知りました。他にも伊藤氏の事務所I TOONが手がけたCMなど、映像作品を上映するコーナーもあって、なかなか贅沢な作りになっていたと思います。
・明和電機 製品プロモーション映像のカット割りコンテ展示と、その実例である「魚器図鑑」映像が上映されていました。一部の量販製品展示もあり。カット割りコンテは、音楽のタイムラインに沿って厳密に時間と映像が管理されている様子を知ることができ、とても面白かったです。画像イメージを書き込むの四角い枠、リズムや歌詞を書いゆく時間進行枠、カットにおける注意事項やテロップを書き込むノート枠。とても機能的な書式デザインです。作る映像によってカット割りを書き込んでゆく様式が微妙に変わっているのにも興味を覚えました。
・デジスタ・アウォード 歴代受賞作品展 その名のとおり、NHK BS2で放映されているデジタルスタジアムの受賞作を集めた作品展。選りすぐりだけあって、とても見ごたえがありました。嬉しかったのが、実物を見てみたかった鈴木太朗氏の「青の軌跡」を拝見できたこと。観客が他にほとんどいなかったので、ほぼ独占状態で見ることができました。今年の4月15日に京橋で「大気のかたち」を観に行ったとき、会場でこの「青の軌跡」の映像が流れていたのですが、ご本人もおっしゃっていたように映像と実物とでは見え方がまるっきり違うことを実感。やはり実物作品の持つ質感と繊細さは、映像では到底再現しきれるものではありません。ぜひぜひ多くの方に訪れて観ていただきたい作品だと思いました。
 他に度肝を抜かれたのが間瀬実郎、AC部、小松好幸3氏のコラボレートによる「3D Table Theater」。アクリル板の反射を利用し、4つの階層に分割した映像を遠近法的に重ね合わせることによって、驚くほど立体的な映像が立ち現れる作品です。しくみは明快ですが、そのしくみから生み出される表現には原理だけでは説明できない感動が生まれているように思います。殊に、モノクロで構成された映像がとても美しく、いつまでもぼおっと眺めていました。
 鈴木康広氏の「遊具の透視法」も衝撃的な美しさでした。見た目にも美しいけれど、なにより概念的に美しすぎます。物理的には存在しない球形のスクリーン。それなのにたしかに映像は存在する。いわば人間の脳内にのみ見える世界の呈示。真横から見た時の左右反転映像にもかなりドキドキしてしまいました。
 映像作品はひと通り見たのですが、多くが都市の理論で私情を綴ったもののように感じられてしまって、いまひとつ私の心には響きませんでした。そんな中で妙に惹かれたのが近藤聡乃氏の「電車かもしれない」。

(途中休筆。のちほど書き足します。)