最近の一閑張りの世界に、妙な変化が現れた。
作る人が増えるとともに、
自分の作り方が本流だとか、アレは変だとか、
他人の作品をけなす人が多くなったようだ。
一閑張りがここまで流行した要因は、
それほど難しい技術も用具も要らず、
身近にあるもので手軽に楽しめるということだろう。
我々が一閑張りと称して作っているものは、
伝承されている本来の一閑張りとは大違いなものだ。
その昔、一閑和尚が農民に教えたとされる手法を、
今の時代にあわせて自由にアレンジしたもので、
それぞれの感性で自由に楽しめるのが良い点なのだ。
多少の手先の器用さとかセンスの良し悪しはあるが、
他人の感性をとやかくいう資格は誰にも無い。
ちょっと評判が良かったからと、
売ることを目的に作る人が増えたからだろうか、
玄人気どりの素人が増えたからだろうか、
それにしても、イヤな風潮である。
その責任の一片は、自分にもありそうだ。