格差社会から階級社会への変貌
現在日本のGDPはドイツに抜かれて世界4位の座にあり、辛うじて国力としての豊かさを保ってはいる。
しかし働き手個人の豊かさが、ないがしろにされているという意味において、日本は貧困放置国家へ落ちぶれてしまった。
そもそも、日本の格差が固定化し、かつ深刻化させたのは、80年代から急速に労働現場に浸透した非正規労働者の存在です。
正社員が担っていた仕事の一部を、低賃金の非正規労働者に変えたのだから格差が拡大するのは当然です。
今の日本社会を「格差社会」などという言葉で表現するのは実態を表していない。
格差社会よりもはるかに深刻な「階級社会」へ変貌を遂げている。
それは、教育環境、就職時期の経済環境などによって階級が決まる「現代版カースト」ともいえる理不尽な世界です。
そして厄介なことに階級格差は親から子へ、子から孫へと世代を超えて連鎖し受け継がれていく。
そして世襲されることで、格差は加速度的に広がっていく。
現代の階級社会は、血統や資産を持つ「資本家階級」。
大企業エリートやホワイトカラーなどの「新中間階級」。
自営業者や家族経営従事者などの「旧中間階級」。
単純作業やサービス業・販売業などの「正規労働者」。
非正規労働者の「アンダークラス」の5階級に分類される。
現代の日本社会は、血脈・血統を持つ一握りの上級国民が制する「新・階級社会」へ変貌を遂げた。
これが日本型「カースト」の偽らざる実態です。
もはや、この国は経済大国ではなく、貧困大国になってしまったのかもしれない。