ねこ絵描き岡田千夏のねこまんが、ねこイラスト、時々エッセイ
猫と千夏とエトセトラ
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「まっくろひよこ」の衝撃!
植物園の中にある子供たちの遊び場「未来くん広場」(そのマスコットである「未来くん」のオブジェは最近撤去されたが)には、滑り台やアスレチックのほかに、おとぎの国のようなきのこの形をした書架がいくつかあって、絵本や児童書が自由に読めるようになっている。その中で、「まっくろひよこ」という絵本を手に取って見た。
小さな版の本で、表紙にはたくさんの黄色いヒヨコと一羽の黒いヒヨコがぎゅうぎゅうになっている。コミカルで、かわいい絵である。表紙を開けると、カバー裏には「…きびしいのは、人間の世界だけではないのですね…」という言葉。何のことだろうと思いつつ、読みはじめる。
ある農場で、ヒヨコが100羽孵った。99羽は黄色いヒヨコだが、一羽だけ黒いヒヨコである。黒いヒヨコは思った、どうして自分だけ黒いのだろう、きっと、自分だけみんなとは違う親から生まれたのに違いない。そうして、ヒヨコは自分の親を探すのである。黒い犬や黒い猫、黒い豚や黒いヤギを順々にたずねて、あなたがぼくの親ではないですかと問うて見るのだけど、誰も彼も、ヒヨコの親ではないという。
やがて日も暮れかかった頃、森の向こうにヒヨコは二つの黒い影を認めた。とうとう見つけた、ぼくのパパとママだ!ヒヨコは嬉しそうにとんでいく。
黒い影の正体は、二匹のオオカミ。フォークとナイフを手に、「待っていたよ、黒いヒヨコちゃん、こっちへおいで…」
このピンチを黒いヒヨコはどうやって切り抜けるのだろうか?そして、どうやって99羽の兄弟たちの元に戻って、真実に気づくのだろうか?
そう思って、ちょっとはらはらしながらページをめくったら、あれ!?物語はそこで終わりなのである。
「…きびしいのは、人間の世界だけではないのですね…」そういうことだったのか。
無邪気にお母さん、お父さんを訪ね歩いていった黒いヒヨコ。彼がどんな悪いことをしたというのだろう。現実とはそういうものなのかもしれないが、しかしなんとも救いのない話である。
作者は、この話で何を子供たちに伝えたかったのだ?もちろん、必ずしも絵本にメッセージが必要であるとは思っていないけれど(長新太とか、五味太郎とか、メッセージなんてまったくなくても、面白くてすごい本はいっぱいある)、だからといって、なんでわざわざこんな話を子供のために作ろうと思ったのだろう?(面白いと思ったのかもしれないけど、子供が読んだら泣くんじゃないかなあ。)しかも、フランスの絵本であるようだけれど、フランスの絵本っていっぱいあるだろうに、なんでわざわざこの本を選んで、時間と労力とお金を費やして訳をつけて、日本で出版したのだろう?
ともかく、自分の子供には読ませたくないなあ。ああ、びっくりした。
こういう結末はイヤなので、勝手に続き…

黒いヒヨコちゃん危機一髪!というところで、黒いヒヨコを探しに来た本当のお父さんとお母さんに助けられ(お父さんは闘鶏チャンピオンでした)、黒いヒヨコは無事、おうちに帰りましたとさ。めでたしめでたし。
※この「くろいヒヨコ」アマゾンで探してみたのですが、見つかりません…黒過ぎて発禁になったのかニャ~
??
(↑注意:最初、絵本のタイトルを覚え間違えていて「くろいヒヨコ」としていたのを、ジュリママさんに正しいタイトルを教えてもらいました。どうもありがとうございます。)
←1クリックよろしくニャ~
小さな版の本で、表紙にはたくさんの黄色いヒヨコと一羽の黒いヒヨコがぎゅうぎゅうになっている。コミカルで、かわいい絵である。表紙を開けると、カバー裏には「…きびしいのは、人間の世界だけではないのですね…」という言葉。何のことだろうと思いつつ、読みはじめる。
ある農場で、ヒヨコが100羽孵った。99羽は黄色いヒヨコだが、一羽だけ黒いヒヨコである。黒いヒヨコは思った、どうして自分だけ黒いのだろう、きっと、自分だけみんなとは違う親から生まれたのに違いない。そうして、ヒヨコは自分の親を探すのである。黒い犬や黒い猫、黒い豚や黒いヤギを順々にたずねて、あなたがぼくの親ではないですかと問うて見るのだけど、誰も彼も、ヒヨコの親ではないという。
やがて日も暮れかかった頃、森の向こうにヒヨコは二つの黒い影を認めた。とうとう見つけた、ぼくのパパとママだ!ヒヨコは嬉しそうにとんでいく。
黒い影の正体は、二匹のオオカミ。フォークとナイフを手に、「待っていたよ、黒いヒヨコちゃん、こっちへおいで…」
このピンチを黒いヒヨコはどうやって切り抜けるのだろうか?そして、どうやって99羽の兄弟たちの元に戻って、真実に気づくのだろうか?
そう思って、ちょっとはらはらしながらページをめくったら、あれ!?物語はそこで終わりなのである。
「…きびしいのは、人間の世界だけではないのですね…」そういうことだったのか。
無邪気にお母さん、お父さんを訪ね歩いていった黒いヒヨコ。彼がどんな悪いことをしたというのだろう。現実とはそういうものなのかもしれないが、しかしなんとも救いのない話である。
作者は、この話で何を子供たちに伝えたかったのだ?もちろん、必ずしも絵本にメッセージが必要であるとは思っていないけれど(長新太とか、五味太郎とか、メッセージなんてまったくなくても、面白くてすごい本はいっぱいある)、だからといって、なんでわざわざこんな話を子供のために作ろうと思ったのだろう?(面白いと思ったのかもしれないけど、子供が読んだら泣くんじゃないかなあ。)しかも、フランスの絵本であるようだけれど、フランスの絵本っていっぱいあるだろうに、なんでわざわざこの本を選んで、時間と労力とお金を費やして訳をつけて、日本で出版したのだろう?
ともかく、自分の子供には読ませたくないなあ。ああ、びっくりした。
こういう結末はイヤなので、勝手に続き…

黒いヒヨコちゃん危機一髪!というところで、黒いヒヨコを探しに来た本当のお父さんとお母さんに助けられ(お父さんは闘鶏チャンピオンでした)、黒いヒヨコは無事、おうちに帰りましたとさ。めでたしめでたし。
※この「くろいヒヨコ」アマゾンで探してみたのですが、見つかりません…黒過ぎて発禁になったのかニャ~

(↑注意:最初、絵本のタイトルを覚え間違えていて「くろいヒヨコ」としていたのを、ジュリママさんに正しいタイトルを教えてもらいました。どうもありがとうございます。)

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