お猫さまも紙がお好き?

 小学生のときに家で飼っていたセキセイインコは、よく紙をかじった。机の上に置いておいたメモ書きの紙とか、チラシとか、段ボール箱のへりとか、そのあたりにある紙は、ことごとくかじられて縁がぎざぎざになっていた。大人しいと思ったら、熱心に作業に取り掛かっていて、インコの周りにはかじり取られた小さな紙くずがいっぱい積もる。それが、何かに驚いて鳥が飛び立った拍子に、翼が起こした風でばらばらに散らかってしまうのだった。
 そういった紙切れは、もうほとんどが捨てられて残っていないのだけど、たまに、納屋から出してきた昔の本のページの端っこや(読みかけて開けたまま机の上に置いておいたりすると、やられるのである)、古い楽譜の帯がぎざぎざになっていたりするのを見つけると、その鳥のいろいろなことが思い出されて懐かしくなる。もう20年以上も前に死んだ鳥のくちばしのあとがいまもこうやって残っている。
 友達が飼っているオカメインコも紙をかじるそうで、ああいうくちばしの曲がったインコやオウムの種類は、紙をかじるのが好きであるらしい。えさになる実のたねを入れた紙箱の口をわざと小さくして、鳥が自分で紙をかじって開けて、中の種を食べられるようにしたおやつ兼おもちゃという商品まである。
 ふくちゃんは猫なのに、ときどき紙をかじる。机の上に置いておいた読み掛けのねこ新聞は端っこが破れてしまったし、手に持っていたトランプの札にじゃれつくから、スペードのエースには小さな穴が開いてしまった。
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【猫マンガ】シンプルふくちゃん

猫トイレの掃除をするたびに、飛んできて邪魔をする、困ったふくちゃんですが…







かわすのも簡単です。
(もっとも、最近は飽きたようで、あんまり邪魔しに来ません。)
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交番猫

 日曜日の消防隊出初式にひきつづき、13日には、今度は警察のパレードを見に行ってきた。パトカーや特殊車両のほか、平安騎馬隊や警察犬もパレードに参加している。
 賢い警察犬はいるけれど、当然のことながら、警察猫というのはいない。警察猫はいないけれど、猫の特性を生かして、警察犬とはまた違った仕事をする交番猫というのは作れないか知らん(別に無理に作ることはないけれど)。
 地域の各交番に一匹(もしくは複数匹)交番猫を配備する。交番猫のお仕事は、
一、交番の雰囲気を和やかにする(猫が嫌いな人にとっては逆効果)
一、寒い日には、交番勤務のおまわりさんのカイロとなる
一、ネズミがいれば捕まえる(おまわりさんのお弁当からおかずの魚を取ってはいけません)
などなど。
 やっぱり無理か。
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消防猫隊

今年も消防隊の出初式を見に行ってきました。
何台ものはしご車やヘリコプターを使っての消火訓練は、毎年のことながら、迫力があって頼もしい限りですが、こちらの消防猫隊のみなさんは、ちゃんと火事を消してくれるのでしょうか??(いつも出してる耳としっぽですが、今回はやけどしないようしまってあります。)
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泥棒猫ふくちゃん

 幼稚園の友達のお母さんと普段の買い物の話をしていたら、近所の寂れきったショッピングセンター(というより小さな商店の集まり)の中にある魚屋の魚が、じつは美味しいのだということだった。
 本通に入り口があって、そこから京都らしい鰻の寝床のような細い通路が奥へと延びているらしいが、表から見ても薄暗くていかにも入りにくそうなので、いつも素通りしてその向こうのスーパーへ行っていた。
 それを、その美味しい魚を買うために、きょう勇気を出して入ってみた。入るのははじめてである。
 通路の両側にぽつぽつ小さな店が並んでいるが、外から見たとおりの寂れようで、営業しているのはほんのわずかである。商品が何もおかれていない豆腐屋や、なかには、一昔前のりかちゃん人形のおもちゃ美容院にでもありそうな棚や椅子が並べられた用途不明の一角もあった。どこも薄闇がかかっている。
 時間を遡っていくような暗い通路の向こうに、ぼんやりと魚屋の白熱灯が見えた。魚の下に敷かれた氷の粒が、電球の明かりできらきら光っている。
 おばさんが出てきてどれにしましょうというので、ぶりの切り身をふた切れ買った。
 暗い通路を戻って本通に出ると、少しほっとした。
 魚屋のおばさんがフライパンで照り焼きにしたらいいと言っていたから、そうすることにした。
 じゅうっと焼きあがったのをお皿に乗せて、少しのあいだその場を離れていたら、ちょうど帰ってきた夫が、「ふくちゃん魚食べてる!」と叫んで、ふくちゃんの黒い背中がぴゅーっと走っていった。美味しいぶりだったので、つまみ食いはいけないと思いつつ、いい匂いについつい手が出てしまったのかもしれない。
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猫トンネル

 お正月に実家へ帰ったら、父からうちの猫たちにお年玉があった。猫トンネルである。長さは1.2メートルくらい、真ん中にも丸い穴がひとつあって、片方の出入り口にはおもちゃがぶら下がっている。曲げて入り口どうし縁の一点をボタンで留めるとU字型になる。猫が飛び込むと、かさかさと音がする素材が入っている。
 帰ってさっそくみゆちゃんふくちゃんに見せると、ふたりとも大喜び。みゆちゃんがトンネルの中にすごい勢いで飛び込んで行ったかと思うと、その同じ穴から今度はふくちゃんが飛び出してくる。トンネルの中のみゆちゃんにふくちゃんが上から乗りかかり、みゆちゃんは真ん中の穴から手を出して猫パンチする。すっかりお気に入りになった。
 ひとりでネズミとかビニタイとかおもちゃを持ち込んで遊んでいるときもあるし、姿が見えないと思ったら、トンネルの中で猫座りをして落ち着いているときもある。
 もう少し暖かくなったら、お昼寝のスペースとしても使うようになるかもしれない。
 いいお年玉をもらった。
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ダンゴムシを持って

 弟子の家へ遊びに行った。弟子というのは、彼女が中学生だったときに私が彼女の家庭教師をしていたのでそういうふうに呼んでいるけれど、実際のところ、今ではいったいどちらが弟子だかわからない。
 前の日に、何時頃伺えばいいかメールで尋ねたら、お昼ご飯のあと適当に、それでお土産にダンゴムシを持ってきて、という返事があった。
 ダンゴムシというのは冗談かと思うけれど、そうではなくて、弟子は「がまやつ」という名前のヒキガエルを飼っているから、そのエサにするのである。弟子の家の庭では最近あまり捕れないらしいので、ひとつ、がまやつのためにダンゴムシを探してみることにした。
 もっとも、うちの庭もいまの季節はあまりダンゴムシの姿を見ない。寒さのために、土の中にもぐっているのだろう。年末の暖かかった日に草を抜いたときには何匹か見たが、いざ庭に降りて地面を見渡しても、ただしんとしている。
 夏によくダンゴムシが這い回っていた場所や、枯れずに残っているヘビイチゴの根っこのまわりを掘り返して見てみたが、一匹もいない。
 あきらめかけた頃、猫の足が土で汚れないよう庭に敷きつめてある人工芝の隅をめくってみると、その裏に張りついてじっとしている数匹のダンゴムシを見つけた。
 嬉しくなって、つぎつぎ割り箸でつまんで空き瓶に入れた。小さいのもいて、これは大きく育ってからの方がいいかしら、などと思ったけれど、うちでダンゴムシを太らせてもしょうがないので、一緒に瓶に入れた。
 人工芝の裏にはどこにでもいるというわけではなくて、比較的日のよく当たる暖かい場所の下にいるらしかった。寒さが嫌で隠れているのだから、そう考えてみると当然のことかもしれない。
 大小18匹のダンゴムシを捕まえて、弟子の家へ持っていった。
 弟子がさっそくがまやつの飼育箱の中に瓶の中身を開けた。がまやつも半ば冬眠状態で、家代わりの植木鉢の中でじっとしていたが、やがて目の前で動き回るダンゴムシを認めた。
 ぽん、と何かがはじけるような可愛い音がして、一瞬がまやつの舌が見えたと思ったら、もうダンゴムシはいなかった。
がまやつはつぎつぎにダンゴムシを食べた。ヒキガエルがエサを捕る瞬間を見るのははじめてだった。舌が出るときに、ぽんと可愛い音がするというのが意外だった。
 帰り際、弟子がまたダンゴムシ持って来てね、と言うから、庭にダンゴムシが越冬しやすいような筵でも敷いたほうがいいかしらと、半ば本気で思ってしまった。
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こわくないよ

 この前うちへ遊びに来てくれた息子の友達の女の子は、猫が大好き。人見知りして戸惑うみゆちゃんを怖がらせないように、そーっとそーっと撫でている姿がとても可愛くて印象的でした。
(結局二階へ避難してしまったみゆちゃんとは対照的に、大雑把な性格のふくちゃんは子供たちがやって来ても余裕の表情。猫が大好きな彼女も、ふくちゃんとは十分に遊ぶことができたので、よかったです。)
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猫神社で初詣ニャ!

新年明けましておめでとうございます。
今年も「猫と千夏とエトセトラ」を、どうぞよろしくお願いいたします。
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