もう、本当にびっくりなんですが、足が治らないかも、なんです。
変形性股関節炎って、治らないらしいんですよね。
いま、普通に歩くのもしんどい状態ですが、これが一生続く?
うそでしょ?
んなバカな!
笑うしかない。
いや、さすがに笑えないわ・・・。
今そんな気分です。
これまでも何度となく、足やら手やらを痛めて、
毎度毎度大騒ぎをしてきました。
だから、今回の股関節炎も、
またやっちゃったーーという、
痛いし困るけど、いつか治るだろう。
そんないつものノリでした。
だから車いすでディズニーランドを楽しんでも、
悲壮感の欠片もなかった。
治ったら、また、
走り回ったり、階段を駆け上がったり、タップを踏んだりできる。
それを、1ミリも疑いませんでした。
でも、いろいろ調べるうちに、わかってきたのは、
< 治らないらしい >
ということ。
でも、そんなことを考えもしなかった私は、
冷たい対応だった整形外科の先生の話も、
信頼している整体の先生の話も、
「治る」という前提で聞いていたのです。
でも専門家の先生たちは、
「治らない」を当然の前提として説明してくれていた・・・。
そんなこと、知らないよーーー
「治らない」なんて誰も言ってくれなかったじゃない!
でも、「治る」と言う言葉も聞かなかったけど。
いろいろ調べたりもしてたんです。
でもそれも、最初から治る前提で読んでいたから、
大切なことを読み飛ばしていたらしくて、
もう~~~、馬鹿ですね〜。
それに気がついたのが、ほんの1週間ほど前。
さすがにちょっと眠れないような日々が続きました。
トシだから仕方がない、と言われそうだけど、
老いというものは、少しずつ進んでいくから、
本人も少しずつ受け入れていける。
んなもん、突然きたら、それは受け入れられませんて!
さすがにじっとしていられなくて、
この前もう一度、整形外科に行ってきました。
聞きたいのはひとつだけ。
<治るか?> <治らぬか?>
今度は親切な先生に当たったので食い下がりました。
「これは治らないんでしょうか?」
「・・・」
「治すためだったら何でもやります!
このままじゃ耐えられません!」
「・・・そうですね。
1ヵ月、様子を見ましょうか。
もし1ヵ月後に今のままだったら、多分治らないと・・・」
今、走る事はおろか長く歩くことすらできない。
正座もできない。タップなんてもっての外。
1ヵ月経って治ってなかったら、これが一生続く・・・。
ほんの1ヵ月ちょっと前までは、
走り回って、階段を駆け上り、タップを踏んで、元気に歩いていたんだよ!
なのに、なぜ???
この1ヵ月に自分ができることって、
痛みが出ない程度の筋トレやストレッチだけ。
ぼう然としている中、突然、
外郎(ういろう)売りが頭に浮かびました。
外郎(ういろう)売りとは、
役者の基礎練習に使われる長文の売り口上です。
普通は役者なら全部覚えていて当たり前なんだけど、
養成所がミュージカル科だったから覚えずに来てしまった。
よし、これから1ヵ月間で外郎売を全部覚えよう!
早口の台詞が全くダメになって、長ゼリもなかなか覚えられない今の私が、
1か月で早口の長い口上をすらすらと喋れるようになったら、
足も治るんじゃないか?
無意味・・・そんなことは承知の上!
願掛けです。
もしかして先生は、必死に食い下がる私に、
諦める時間を持たせようと1ヵ月と言ったのかもしれません。
でも何かをやっていないといたたまれない。
いやそれ以上に、ちゃんと役者としてのトレーニングもやっておかないと、
本当に体も頭もダメになってしまうような気がして。
自分をごまかさないためにも、進捗状況をここでご報告します。
最終結果もお知らせします。
外郎売も、足の方も。