ふらりとのぞいて読んだ、
ハイリンド主宰の多根くんの
ブログに、
ちょっとグッときてしまい、
本人の許可も得ず(本番中だし
)
その一部を、引用してみようかと思います。
(ちなみにハイリンドさんは根強い人気を誇る実力派の劇団です)
リスプロ『ヤミ金融』
一昨日から劇場入りし、本日いよいよ初日です!
新宿はSPACE107!
何度か観に来た事のあるこの劇場、
舞台に立つのは初めて。実は。
初めての劇場に入るのは、実は心中複雑。
でした。
今まで客席からしか観た事なかった劇場の
舞台袖や楽屋を隅々まで頭に入れ、
そして舞台に立つ。
なんだか人には決して言えない秘密を知ってしまった様な
言いようのない興奮に支配される。
同時に知らなかった頃にはもう二度と戻れない
もう純粋に楽しむ側には回れないという
あたかも空を飛べなくなったウェンディの様な喪失感にも襲われる。
(後半・略)
最後まで読むと「が、しかし」と否定形に変わるのですが、
この感覚、「あっ」と思いました。
・・・そうなんですよね。
舞台が好きだからこそ、裏を知ることが楽しい。
だからきっと舞台好きの皆さんも、楽しんで下さるだろうと、
よくウラ話を書くんですが、
そう・・・、
知らないから純粋に楽しめる、ってことも事実なんですよね。
何度か出た小屋で芝居を観ると、
袖の狭さとか、裏の動線とか、
余計なことが頭に浮かびます。
その上、
本番中でもウラで迷ったりする私ですからねぇ、
「あれ? あそこ、どうなってたっけ」
なんて考えちゃうと、もうダメ。
舞台の上の芝居はほとんど頭に残りません。
ホントは雑念を振り払って、
芝居だけに集中して楽しみたいのに、
他にも、演技のことやら、演出のことやら、
はたまた小道具やら、衣装やら。
気になること、気になること。
もう、これは役者の宿命なんでしょう。
だから、これ自体はある程度諦めていますが。
ただ、多根くんのブログを読むまで、
この発想を、ついぞ忘れてたんですね。
舞台裏を知ることは、当たり前になっていた。
雑念がよぎるのも、普通のことととらえていた。
多根くん、あ、いや、
最近の活躍ぶりを見ると、
そろそろ「くん」付けをやめないと失礼かな、
と思ったりもする、多根周作氏(急に変わった!)
これだけ忙しく舞台に出ていて、
こんな素直な、というか、純粋な部分も忘れていない。
そこに「ハッ」としました。
こんな純粋さが、演技には必要なんだよなぁ。
本人は文中で「子供かっ」と自分で自分に突っ込んでたけど、
いやいや、そこが大事なんでしょう。
ドキドキ、ワクワクを忘れていた自分を、心から反省。
・・・ふうむ。
このところ、マジメな感じの芝居の話が続くなぁ。
自分の中で、何かを欲してるのかなぁ・・・。
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