望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「ええじゃないか」つづき

2011-05-31 12:26:09 | 舞台・ウラ話
 
昨日のつづき、朋江役、みらいちゃんの話です。

小屋入りした日。
会場を作っている作業中に、
たぶんちょっと手があいたんでしょうね。

みらいちゃんが地味~にテープで遊び始めました。
その作品が、コレ↓


これ、書いてある通り、麻美ちゃんのパーカーなんです。

横にいる麻美ちゃんに、
ずーっと切っては貼り付けていたらしい。

それも、背中には本名、腕には役名と、
手の込んだことをやってくれて・・・、


しかし、貼られた方は、自分からは見えてませんからね。
デカデカと名前が貼ってあることなど、すっかり忘れていて、

「舞台用品のおつかい、行ってくれる?」
「はーい!」

と、そのまま新宿の歌舞伎町まで、おつかいに。


途中で「はっ!」と気付いて、
あわててストールで隠したらしいのですが、


『眠いよー眠いよーとつぶやきながら、
 もくもくと私にテープを張り続け、

 見事に完成させた姉上には、
 ある意味拍手喝采です』
 
 (麻美ちゃんのブログより/写真共に)


2人ともユニークで、何とも楽しいコンビだったのでゴザイマス(笑)




・・・ちなみに、麻美ちゃんのブログも、何とも言えぬ面白さがありますよ。

うん。彼女もタダモノではない。


  *   *   *

あれ? そういえば・・・、

「ええじゃないか」つづき、と書いたけど、
ええじゃないかネタは出てこなかったなぁ 

まっ、いっか。

次は違うネタでいきたいと思います~ 
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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「ええじゃないか」つづき

2011-05-30 10:07:12 | 舞台・ウラ話
 
「ええじゃないか、ええじゃないか」とはやして踊る、
群衆の声を、全員参加で録音したのですが、

ここで、ケタ外れにノリまくっていたのが、

誰あろう、
盲目の妻、朋江役の花風みらいちゃん!

みんなが、おいおい、とあきれるほど、
飛び跳ねるは、叫ぶは、もうノリノリ。

録音が終わった後も、
「楽しかった~。私もやりたい~
と、さかんに残念がっていました。



ああ、そうだよね~。
そりゃ、つらいよね。



・・・そうなんです。


ああいう、ずーっと抑えている役って、
本当につらいんです。
まったく発散できませんから。

その上、今回の役は、目までつぶってる。
これは精神的にかなり参ります。

そのときに、降ってわいた「ええじゃないか」の録音。
「生き返った」感じだったんでしょうね。



そういえば役者って、役によって、
その人の素もそうじゃないかって錯覚されがちです。

私たち役者ですら、
人の芝居を見て、そんな錯覚をおこすこともあります。

また実際、キャラクターってありますしね。


でもね、当然のことながら、そうとも限らないんです。
そりゃそうです、お芝居なんだから(笑)

今回も、おとなしい朋江と、シャキシャキで強い八重という、
正反対のキャラクターでありながら、
最初は、役が決まっていませんでした。

台本を読んでいくうちに、
最終的に主宰が決めたので、
逆になる可能性もあったんです。


だから、

たとえば、八重は言いたい放題の元気な女性ですが、
実際の麻美ちゃんはおっとり型。
演出に求められて、あそこまで作り上げました。


みらいちゃんも、気配りのできる人ですが、
あんなに抑えた女性じゃありません。

たとえば、どんな女の子か、というのに、
なかなか面白いエピソードがありまして・・・。


   (つづく)
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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「ええじゃないか」の裏の顔?

2011-05-29 12:08:05 | 舞台・ウラ話
 
はい、また今日からネタが変わりまして、
細かーいトコロをいろいろと書いていきたいと思います。

で、今日は「ええじゃないか」でゴザイマス。



やっぱり、幕末といえば「ええじゃないか」でしょう!
 (と勝手に断言


ご覧頂けなかった方にご説明しますと、
劇中に「ええじゃないか」を踊る一群が出てきたんですね。

というか、群衆の「ええじゃないか」をバックに、
芝居が進んでいくシーンがあったんです。

人手不足の折から、
手の空いているキャストは、
みんなアンサンブルもやりましたが、

「ええじゃないか」のアンサンブルも、
なかなか面白いラインナップでゴザイマシタ。



たとえば・・・、

新撰組の三番隊組長として、氷のような空気を醸し出していた斎藤一。

同じく新撰組の白井と共に、
こんなおっかない感じで登場してましたけど、
 





実はここでは・・・こんな感じ(笑)


当然、顔はお面で隠してますが、
素のキャラは、間違いなく、こちらの方です。



そして、
「ええじゃないか、ええじゃないか」とはやして踊る、
あの声も、ほぼ全員の声が入っていました。

舞台に登場する群衆の、生の声だけでは、
お面をかぶっていたりして、声が届かないんですね。
なので、録音した声で、かさ上げしていたんです。


この録音はスタジオの稽古場で収録されたのですが、
ここで、ケタ外れにノリまくっていた人が1人。

おいおい、そこまで楽しいか? と聞きたくなるほど、
意外な人が、まぁノリにノって・・・。


   (つづく)

   *   *   *   *   *


↑「ええじゃないか」の小道具。
お面に太鼓、拍子木などなど、
わずかのシーンに、これだけのものを使っていました。
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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「忙中閑あり?」つづき

2011-05-28 12:51:11 | 舞台・ウラ話
 
それだけ反省したにもかかわらず、
その翌日もまた、
ちょっと時間の空いたおやつタイムに、
やっちまったのです。

あ、でも、
今回は「ぶっふぁーーーっ」よりはマシ・・・だった、かな?

いや、同じようなもんかなぁ。

まぁとにかく、またお菓子の箱を開けて物色してたんです。


そしたら、あらら、
新しいパウンドケーキが増えているではありませんか!

(なくなる前に食べちゃおう!)

そのイヤシさが失敗の元でした。

ちゃんと外の包みを見もせずに、
またルンルンで封を開け、ガブッとひと口かじりつき、



「△☆○(*_*)*◎(@_@;)・・・・・」




・・・ブ・ラ・ン・デー・ケーキだっ!!


それも高級品らしく、
ものすごい量のブランデーが入ってる!


たかがケーキを言うなかれ!
アルコールがまったくダメな人間にとっては、
これは完全にお酒です。


ひと口だけで、すでに、頭がぼ~~~~。
体中がほてってきました。

や、やばい。
出番はなくても、これ以上食べたら大変なことになる。


どうしよう・・・


と周りを見回すと・・・、




すぐそばで、アルフさんが、
真剣に台本を読んでいるではありませんか。

「ごめん! これ、食べて!」

あっちはこれから出番だっていうのに。

それも、がっつり歯形がついてる、っていうのに。



よく考えたら、そっと楽屋にでも置いておいて、
終演後に何とかすればよかったんですよね。

なのに、そこで無くさなきゃ、って思って・・・。
すでに私、酔っぱらってたんだと思います。

ま、酒の上の間違いなんで・・・、って、違うか・・・

よく考えたら、私、ずいぶん人の邪魔してたんだなぁ。

あらためて、みんな~、ごめん!!!


はい。翌日からは気をつけて食べました 
(それでも食べるか?!)

   *   *   *

 みんな、こんな感じで食べてました 
 「あ、撮られた!」の顔のお袖 

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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「忙中閑あり?」

2011-05-27 12:01:38 | 舞台・ウラ話
 
さて、忙しい「早替え編」が終わったので、

次は、しばしホッとする「ヒマな時間編」でもいきましょうか。


この前も書きましたが、何回か本番を重ねるうちに、
出番もなければ、手伝いもないって時間がわかってきます。

そこでちょっと休憩したり、もう一度台本を読んだり、
下の写真のように、携帯をチェックしたり。


本番中に携帯? って思われるでしょうが、
けっこう見られるものなんです。

もちろん、役にもよりますし、
その後の出演シーンにもよります。

ラストに重いシーンがあった、お武家の3人は、
絶対に見ていなかったと思います。

でも自分が、この時間は大丈夫と判断すれば、
その時間に、すかさずメールチェック。

チケット予約や変更の連絡は、
本番無関係に入りますからね。
私も、死んだあとは見てました(笑)

もちろん見るだけで、
さすがに返信は終演後ですけど。
(こんなことで出トチったら大変ですから





そして、女子の(男子もだけど)大きな楽しみが、

<お菓子、お菓子~~

私も後半で15分ほどヒマができるんですね。
もう後はカーテンコールだけだから、メイクを直す気もなくて(おいっ)
ここが私の、お菓子ターーイム!

といっても、このロビーでは絶対に音が出せないのは、
22日のブログに書いたとおり。

なもので、ひたすら静かに、
音の出ないものを食べます(おせんべい、厳禁!!)



その日も、このお菓子タイムに入って、

いつものように、ロビーの差し入れコーナーに行き、


そーーっと、そーーっと、
差し入れのパウンドケーキの箱を開けて、

そーーっと封を切って、

そーーっと口にほおばって、



・・・と、その途端、





「ぶっふぁーーーーっ




何がどうなったのか、本人もわかりません。


ただ、とにかく、派手にむせかえったんです。



といっても、
むせること自体は、そんなに大きな音じゃなかったんですが・・・、



次の出番寸前で、
近くにスタンバっていた、新撰組の斎藤と白井、ほか数名が、


そのぶざまな姿をモロに見ることになってしまって・・・


笑いをこらえるのに、七転八倒。


そりゃそうです。

遊郭の女将の格好をして、

パウンドケーキの箱をそーーっと開けて、
ニコニコしながら封を破って、

かぶりついた途端に、「ぶっふぁーーーっ



必死になって笑いをこらえ、

シリアスな場面へと、
舞台へ向かう斎藤(吉田さん)と白井(かなや君)。



でも、その背中が、なんとなく震えてて・・・。

ごめんねーーーーっ




その翌日も、同じシーンの前。

あの、狙ったワケじゃないんですが、だいたい、

<このシーンのときには、どこで何をしているか>

が決まってくるので、
図らずも同じメンバーになっちゃうんです。



突然、吉田さんが「ふっ」と吹き出したんです。

「どうしたの?」
「あ、いや、ふふ(また必死で笑いをこらえて)、
 昨日のことを思い出して・・・」


ご、ごめーーーん!!!
翌日まで迷惑かけちゃった~。


というか・・・、
私、そこまで、おもしろかったんだ・・・
反省・・・。




なのに・・・、

 私、

その翌日もまた、やっちまったのです。

あ、今度はちょっと違うタイプのことを・・・。

   (つづく)


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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「替える!変える!換える!」つづき

2011-05-26 12:33:12 | 舞台・ウラ話
 
皆それぞれに、早替えやら手伝いで忙しかったものの、

中でもかわいそうだった人、というのは、
袴を手伝ってもらっている、このお方。


新三郎役のアルフさん。

実は明治に入った折の怒涛の早替えには、
まったく無関係な人間もおりまして・・・、

幕末のうちに死んじゃっている、
遊女のお豊、私、そして新三郎。

この3人は、明治に入ったら登場しません。
(死んでるんだから当たり前!)


ただ、新三郎だけは、又右衛門の心の中に、
「まぼろし」となって登場するんですね。

「まぼろし」だから、武士の姿のまま。
それはいいんです。

ただアルフさんはもうひとつ仕事があって、
アンサンブルで明治政府軍の軍人役をやっていたんですね。


人手不足の折、空いているキャストは、
誰でもアンサンブルになったんですが、

お客様に顔がバレるとシラけきっちゃいますから、
顔を見せないように、後ろ向きで一瞬だけ、
ざわざわっと現れて消えます。

たったそれだけのために、
着物、帯、袴を脱いで軍服に着替え、
刀を差すための長-いさらしを巻いて、
(このさらし巻きが厄介!)

なおかつ、ぎっちり止めてあるチョンマゲを外して、
ハチマキを締めなきゃいけない。

その一瞬の出番を終えると、
今度はまた新三郎の「まぼろし」のために、

さらしを外し、軍服を脱ぎ、
着物、帯、袴をつけて、
またチョンマゲをつける。

これは誰がどのシーンに出るかをまとめた「香盤表」。


アルフさんは最後までマルがいっぱいあって、
みんなが明治の衣裳で落ち着いた頃、

一人、またバタバタと早替え・・・。


「せめてチョンマゲをつけたままだと楽なんだけど」
とぼやいていましたけど、
後ろ姿しか見せないから、
チョンマゲがあると見えちゃうんですね。



どんなお芝居でも、アンサンブルって、
本当に大変なんですよねぇ。

こんだけ苦労したんだから、
せめて顔ぐらい見せたいし、
ひと言くらい台詞を喋りたい、
と思っても、そうはいきません。


若手の場合、
アンサンブル専門で出演することもあります。
大きな舞台なら当然いますし、
小劇場でも、よくあります。

一番忙しく早替えをしながら、
裏の仕事も一番多い。
でもどんなに頑張っても、
目立つ所には行っちゃいけない・・・。

まっ、どこの世界でも若手とはそんなものでしょう。

ある意味、人手不足で、
キャスト全員がアンサンブルもやる、
今回の芝居なんかは、すごく公平といえるかも。

まぁ、なんであれ、
結果としてお芝居が面白くなれば、
なんでもやるのが役者なんですけどね(笑)



・・・ということで、
ダラダラと続けてまいりました「早替え編」はこれでおしまい。

それでもまだまだ続けるぞ~。

おつきあいのほど、何卒よろしくお願い致しまする~!
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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「替える!変える!換える!」つづき

2011-05-25 10:07:43 | 舞台・ウラ話
 
「ええじゃないか」の時点では、まだ「嵐の前」。

全体が早替えの嵐になるのは、
もう少しあと・・・、



<時代が変わる>



ときなんです。


幕末から明治へ。

これまでのチョンマゲ、着物、袴、から、
ザンギリ頭に着流し、だったり軍服だったり。

時代が変わるので、ほぼ全員変わらなきゃなりません。


ギチギチに結わえてあるマゲは取らなきゃならない、
着物は一式全部、替えなきゃならない、で、
それこそ戦争状態でした。
(あわれ「劇」小のロビーはこんな姿に・・・)


うしろの方で、八重役の麻美ちゃんがのんびり見ていますが、
別にサボっているワケじゃありません。

もうすぐ出番なのです。
だから、担当になっていないのです。


早替えの手伝いなどの場合、
手が空いているからって、気まぐれに手伝うのはよくないんですね。

きっちり担当を決めて、その担当が責任を持って付く。
他の人は手を出さない、が基本。

本当に時間との勝負なので、中途半端な親切心はアダになるんです。


場所は変わって、こちらは楽屋。
ロビーと同時進行で、時代を飛んでいきます。


女性の日本髪は、さすがに替えることは不可能で、
明治に入ってもそのままにしていたのですが、

お袖役の利奈ちゃんだけは、最初は子供なので、
子供だけが結う「桃割れ」という髷にしていたため、

後半に登場するときには、大人の日本髪にチェンジ。
(ま、マイナーチェンジですけど)

もちろん、メイクも子供から大人へ。
髪を替えてもらいながら、自分はメイクを替えていきます。

利奈ちゃんの髪を直しているお絹役の奈央ちゃんも、
紅を入れた女郎メイクをゴシゴシ取って、
明治の水商売女のメイクにメイク替え。

この紅がなかなか取れなくて大変そうでした。


2人とも、明治の女に変身しーの、
人の早替えをせっせと手伝いーの、

お豊役のあやちゃんと3人の遊郭チーム、
特に後半はずっと走り回っていました。

お豊は既に死んでいるから、
手伝い要員には最高だったんですよね(笑)



しかし、実は、
もっと大変、というか、かわいそうな人がいたんです。


おっとっと、また長くなっちゃいました。

もう1回くらい、↓これでいきましょうか?

      (つづく)
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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「替える!変える!換える!」つづき

2011-05-24 13:54:36 | 舞台・ウラ話
 
早替えが大の苦手な私が、
今回、どこで早替えをしていたか。

しつこいようですが、
芝居をご覧頂いた方でも、
絶対に記憶はないと思います。


「ええじゃないか」のアンサンブル。
あの、ほんの一瞬の群衆の踊り。

私もバレバレで踊っていましたが、
あの時が、ものすごい早替えだったんです。


その前のシーンは、

私が最後に1人、舞台に残って、
「ほんま、好きやなぁ」とつぶやいて、
花道からハケていく、というシーンでした。


その歩いている最中、すでに背中には、

「ええじゃないか、ええじゃないか、ええじゃないか

という声が聞こえ始めています。


これが2コーラス聞こえたところで、
踊りの輪が舞台に登場しちゃうんです。

まぁ、いつまでに輪に加わる、
という決まりがなかったので、
ある意味、プレッシャーは少なかったんですが、

なにせ既に舞台で踊っている気配を感じながら、
その輪に入る支度を始めるワケで、

もう、花道を歩いていても、
ダッシュで駆け込みたくて、足がウズウズ。



そこをぐっと抑えて堂々と袖に入ると・・・、


入ったところで、ぞうりが用意されています。
これら一式はお絹役の奈央ちゃんがセットしてくれます。

ぞうりは私が歩く進行方向に置いてあるので、
私はそのまま、足を通すだけ。

ぞうりをはきながら、裾をはしょっているうちに、
後ろに回った新三郎役のアルフさんが、着物をはおらせてくれます。
(脱ぐヒマがないので、上から着込む)

袖を通したところで、奈央ちゃんがお面を渡してくれます。
そのお面を自分でつけている間に、

今度は前に回ったアルフさんが、
襟を揃え(マジックテープをつけてある)、
前のひもを結んでくれて(ひもも着物に縫いつけてある)、

出来上がり!

下のロビーまで下りる時間もないため、
階段の踊り場での超早替え。


 ↑2人の連携プレイのおかげで、
毎回、踊りの輪に入ることができていました



しかし、「ええじゃないか」の早替えは、
まっだまだ「嵐の前」の段階なんですね。

ここではまだ、一部のキャストの早替えだけなんです。


全体が早替えの嵐になるのは、もう少しあと。

嵐の前の静けさから、どっかーーんと・・・



・・・と、
このままいくと長くなりすぎるので、
今日はちょっと短めで 

また明日・・・。

   (つづく)
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ウラ話&ウラ写真・劇場の日々・・・本番中「替える!変える!換える!」

2011-05-23 12:35:12 | 舞台・ウラ話
 
いざ本番に入ると、ロビーの姿が一変します。
(だから、お客様に遅刻して頂きたくなかった)


「開演!」となり、

上の舞台で、いつもの音楽が流れ始め、
あの3人のシーンが始まったな、

・・・と、わかると同時に、


下のロビーでは、他のメンバーが一気に動き始めます。


まずロビーに、上敷き(ゴザ)を広げ、鏡を置き、

それぞれの早替え用の道具一式が入っている箱を持ち出します。

ロビーが一転して、↓こんな簡易楽屋に早変わり。


置いてある箱は、早替えが変わっていくのにしたがって、
刻々と変化していきます。

つまり、ここには、今、必要なものだけしか出していません。

とにかく替えなきゃならない衣裳が「いーーーっぱい」あり、
替えなきゃならない人も「いーーーっぱい」いるのです。

ずっと置いておく、なんて悠長なことはやってられません。


同時に、ハンガーの衣裳も、どんどん壁に掛けていきます。


衣裳には小さく名前の布が。

見かけは同じでも、大きさも違うし、
早替え用にカスタマイズしてたりするので、
間違えると間に合わなくなってしまうのです。

そして、早替えが必要な人には、必ず1人は介添えがつきます。
(すさまじい早替えになると、2人、3人とつくこともあります)

介添えは、早替えを担当しているキャストが、
そろそろ飛び込んでくるぞ、
という時期に、決まった場所でスタンバイ。

衣裳を脱ぎながら走り込んでくるキャストをつかまえ、
前で脱ぎかけている袴を引きずり降ろし、

その間に本人が帯をほどき、着物を脱ぎかけたところで、
後ろに回って着物をはがし、ガバッと次の着物をはおらせ、
本人が帯をしめている間に、草鞋をはかせ、

・・・みたいなことが、
ロビーや楽屋で、同時に繰り広げられます。


だから!
お客様に遅れてこられると、本当に困りました。
芝居を見て頂く前に、裏のすさまじさをお見せしたくないし、
実際、邪魔でもありましたし。

まぁ、遅れていらした方は、
このドタバタを結構楽しんで見て下さったみたいですが。



実はね、ホントのことを言うと、
私、早替えが大の苦手なんです。

手伝う方はいいんだけど、
自分はできればやりたくない。
何とか逃れたい。スルーしたい。
まぁ、やりたい人は、あまりいないでしょうが(笑)

というのも、私、ニブいから遅いんですよね。
だからホントにドッキドキで、人の何倍も緊張します。

それと・・・、
遅いクセに、ミョ~に神経質、というか、きっちり屋でして、

衣裳を脱ぎ散らかすのがキモチ悪くて仕方ない(笑)
脱いだらすぐ、畳みたくなっちゃうんです。

早替えの場合は、当然、脱ぎ散らかし、
それを踏みつけて着替えなければならないワケで、
それがイヤなんですよね~(おいおい)


まぁ、このところ、たまたま、
あまりやらずに済んでいて、

毎回「やれやれ」と胸をなでおろしていたんですが、
今回はついに・・・回ってきました。


でもね・・・。

観て下さった方も、きっと、絶対に、
記憶はないと思います。

そんな地味~なところで、
すんごい早替えをしていたんです。

・・・というあたりで、

また続きは明日ということに・・・

はい、お久しぶりの↓コレでゴザイマス。
     
       (つづく)
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ウラ写真・劇場の日々・・・本番前にやっとかなきゃならないこと

2011-05-22 16:39:00 | 舞台・ウラ話
 
開演1時間前。
いよいよ本番の時間が近づいてきます。

あと30分で開場。
客席にお客さまが入られます。


舞台では、かなやんが掃除中。
新撰組の白井、刀を持つ前に、まず掃除機。

この格好で持つと、妙にサマになる?(笑)



他にも、あと30分間で、やることはまだまだたくさん!

楽屋が狭いので、着物の着替えは舞台上で。
あっちこっちで、お互いに着せ合う姿が。
これものんびりしていては間に合いません。


ダメ出し後の、役者間での最終的な打ち合わせなども、
ここで話し合っておかないと、大きな声が出せなくなります。


そう。


<<< 本番になったら、絶対に声が出せないんです! >>>


なぜか?


と、その前に、こちらの劇場の裏側を教えちゃいます。

 ↓ これは空っぽの「劇」小劇場の舞台です。


客席から向かって右側の「上手」は、実は通路がありません。

いかにも奥がありそうに見えますが、行き止まりで、
入ったら最後、舞台を通らない限り、外には出られません。


そこで、上手からも出たり入ったりできるように、

パラノイアさんの公演では、
必ず花道を作るのですが・・・、


・・・それで、絶対に本番中は声を出せないんです。



・・・意味不明、ですよね(笑)


小さいと言っても「劇」小劇場にも、
劇場と、ロビーや楽屋を隔てる、ちゃんとした鉄の扉があります。

ここをピシッと閉めてしまえば、
劇場はかなりの密閉空間になり、外の声は聞こえません。

でも、花道で使う限り、それは閉められない。

なもので、ぜーんぶ開けっ放しの、
下の声が筒抜け状態で芝居をしているんです。




これはかなり大変なことでして・・・、



我々が音にならない声で喋っていても、
当然、外の声はお構いなし。


劇場の入口が少し凹んでいるためか、
人や車をよけて、落ち着きやすいらしく、

バカでかい声で携帯で喋る人が少なくない

「開演中です。お静かに」なんて張り紙はどこ吹く風。

こちらは、入口のガラス戸に顔をくっつけて、
パントマイムで「し・ず・か・に!!」と必死で訴えます。



そうかと思うと、下北沢観光らしきオバサンの集団が、
時代劇の姿で、ロビーで出番を待っている我々を発見!

「ちょっとぉ、〇〇さーーん、見てごらんなさいよぉ」
「あっらぁ、すごいわよぉ、お芝居やってんのよぉ」
「ほら、ちょっと、こっち見てよぉ」
「やっだぁ、声かけたら、こっち見たじゃないの。やっだぁ」



・・・こっちが「やっだぁ」なんですけどっ


どうすりゃ、ここまでデカイ声が出るんだ、ってほどの声で、
劇場の目の前で喋り散らして、

こちらの「シーーッ」というアクションなど、まるで無視。
こういうときにはもう、ただただ嵐の過ぎるのを待つばかり 



あ、話がとんでもないところに行っちゃいましたが、

えーと、とにかく、声を出せるのはこの時期までなので、
それぞれに、慌ただしく動いている・・・って、これだけの話でした 



そしてその頃、すでに劇場の前では呼び込みがスタートしています。

みんなよりも一足早く用意を済ませた酒井孝祥くんと海老原利奈ちゃん。

「とざい、とーざーい」
と、昔の芝居小屋の空気をまとっての呼び込みです。


我々、遊郭チームは、受付でのお客様のお迎え係。
用意ができ次第、呼び込みにも参加します。

さぁぁぁ、もうすぐ本番だーーーーっ!
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