望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ウラ話・劇場編・・・目のやり場

2013-09-30 00:13:56 | 舞台・ウラ話

今回の公演・・・、
 と、毎度毎度書いておりますが、

いつの公演だよ!と言われる前に、書いておきます。

8月上旬の公演でした!
はい、もうすぐ2カ月です。

でもまぁ、そこは居直って、
「今回」と書き続けます。



今回の公演、
ありがたいことに評判がよく、

回を重ねるごとに、お客様が増えて、
中日あたりからは、もう、
前の窮屈なベンチ席まで、ぎっしりでした。

ありがたくて、ありがたくて、
感謝感謝の毎日だったのですが、


本当にぎっしりなので、
一番前のお客様は、
舞台の縁に膝がつきそうなほどで。

今さらながら、申し訳ありませんでした


そして、この盛況、
有難かったのは当然ながら・・・、

私たち叔母さん役にとっては、
かなり悩ましい問題にもなっていたのです。


叔母さんはあるシーンで、
舞台のつら(一番前)近くで、
両手をついてへたり込みます。

これの真正面バージョンです。


そしてそこから顔を上げるんですが・・・、



上げたところが
お客様の顔と、ほぼ同じ高さ!

それも近っ!

50センチくらいじゃなかったかなぁ。


 (うわっ)

と思って、少し顔を横に向けても・・・、

またそこにもお客様が!


 (ここもダメだっ)


小劇場の面白さと言えば、
確かにそうなんですが、

でも実際問題として、かなり困りました。


そこで仕方なく、
上手(客席から見て右)の壁まで、
よっこらしょと目線を上げて、

(ちょっと上げすぎだけど、
 お客様とこんにちは、よりマシでしょ)

ってことで、壁を見続けていたんですが、


私とダブルの、大塚さんも、
かなり困ったらしく、

彼女は目線を下げたんだそうです。

「仕方ないから、前のお客様の、
 膝小僧あたりを見てたのよ。

 そしたらね、
 その方が、だんだん、
 落ち着かなくなってきて、
 
 膝小僧を手で隠したり、
 もそもそと動かし始めて。

 あー、わかっちゃったんだー、
 ごめんなさい、って」


「そりゃ、わかるよー」
と大笑い。

いやぁ、視線って強いものですからね~。
膝小僧凝視は、けっこうキツイでしょう(笑)


その上、動きたくても、席がぎゅうぎゅう。
逃げるに逃げられなかったでしょうし
さぞかし、いたたまれなかったのでは?


想像して、思わず笑っちゃったけど、
そのお客様、本当にごめんなさい!



  ・・・ん?

 今、日付けが替わって9月30日?

 ってことは、次は、もう10月?

 それなのに、まだ猛暑ネタ書いてたりして?

 あーーーー、
 さすがに、そろそろ、やめまーーす。


 でも、今月は1日も休まずに書きました!
 ちょっと、私、えらいぞ 

 これも、読んで下さる方あってこそ、です。


 あらためて、感謝申し上げます。


 その感謝の気持ちを込めて、

 とりあえず、明日は続けようかな~(おーーい)





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ウラ話・劇場編・・・冷蔵庫を求めて

2013-09-29 02:07:40 | 舞台・ウラ話

しかし・・・なんでもいいけど、
長すぎますよね、この連載

私自身、だんだん何の公演の話だったか、
わからなくなりつつあります。

でも、まだ聞いてもらいたいこともあって・・・。


という割に、このシリーズ、
シャープな面白さに欠けるんだよな~
などと自己完結で愚痴りながら、

それでも結局は、書くんですね~。

よかったら、もうちょっとだけ、おつきあい下さい。
(私、何を言いたかったんだろう??)



また楽屋の話になりますが

楽屋には、たいがい、冷蔵庫があります。
かなり小さい楽屋でも、あります。

特に、今回の公演のように、
猛暑のときには、やはり冷蔵庫は必需品。

・・・だったんですが、


ま・・・、
  ついてなかったんでしょうね 



今回、舞台でも冷蔵庫を使いました。

開けたら電気がつく、本物の冷蔵庫です。

当初の予定では、
楽屋以外に、もう1個、冷蔵庫があるので、

それを舞台に持って行こう、と、
そういう話になっていたようです。


ところが、なんとその冷蔵庫が、
壊れたかなんかで、なくなってた!!!


 ということで・・・、


なんと、楽屋の冷蔵庫が予想外の大抜擢!

舞台上で、華やかなライトを浴びることに



 ということで・・・、


冷蔵庫くんを、日のあたる場所に送りだした、
我々楽屋の住人は、

 冷蔵庫なし! の生活に


楽屋はクーラーが効いている、とはいうものの、

飲み物は、全部、室温!!

アイスクリームでも頂こうものなら、
全員でとにかく、その場で食べ尽くす!

という、
まさかまさかの楽屋生活になりました。


実際、終演後に頂いた50個のシューアイスは、
楽屋にいた15、6人で食べ尽くしました!
(なかなかの迫力でした

しかし、これが本番前だったら、
本番前は冷たいものを避ける役者が多いから、
半分は水になっていたところです。
(アブナイ、アブナイ


でも・・・、

  それでも・・・、

 <要冷蔵>ってものが、出てくるんですよね。

パックのジュースを山ほど頂いたり、
ゼリーを頂いたり、

皆さん、まさか冷蔵庫がない、なんて思わないから、

「暑いから冷たいものを」
と差し入れて下さるんです。


出来る限り、その日のうちに、
みんなで持って帰っていたんですが、
そうもいかないものも多くて。
(冷たい物、水物って重いんです)

本来、舞台上のセットを私用に使うなんて、
とんでもないことなんですが、
背に腹は代えられなかったんでしょうね。


翌日、昼の部の前に、
小道具のペットボトルを確認しようと、
冷蔵庫を開けたとたん、


 <うぎゃっ>


(どう頑張ったら、こんだけ入れられるのよ!)

というほどの、ジュースや何やらで、

肝心のペットボトルの上にまで、
無理矢理積み上げてある!


「あ、大丈夫ですよー。
 もうすぐ全部出しますからー」


と言われたって、もちろん、
最後の最後に、必ず確認しましたけどね。


しかし、この冷蔵庫、
実は、舞台に出ることになって、
ちょっとおめかししたんです。

楽屋にあったときは、ごく普通の、
台所によくある白い冷蔵庫。

この舞台写真でも、そうですよね

ところが、本番寸前の写真を見ると、

なんとなんと、茶色くなってる!

これだと確かに、高級感が出るし、
居間にあってもおかしくない。

主宰のプランか、舞台監督さんのプランか、
詳しいことはわかりませんが、

ちょっとのことで変わるものだと感心しました。


とはいえ、
せっかく高級になったのもつかの間、

元の楽屋に戻ったときには、
すっかり、いつもの白にもどって、

ハイソな家電の夢は、わずか6日で消えたのでした 







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ウラ写真・劇場編・・・抜き稽古中

2013-09-28 00:26:15 | 舞台・ウラ話

開演2時間前くらいから、抜き稽古が始まります。

衣裳はつけたりつけなかったり。

前日に上手くいかなかったシーンや、
テンポが重要なシーン、
歌や踊りなどが中心で、

かなり時間ギリギリまで続けられます。
(稽古って、やってもやってもキリがないので)


で、やはり、リスクマネジメントの面から、

大勢出ている⇒⇒ まとまりにくい、
テンポが命⇒⇒ ミスが出やすい、

といったシーンが中心になります。


  で・・・、

私のシーンはいつも稽古なし

そりゃ、稽古はしたいけど、
ここはもっと必要なメンバーに譲るしかない。


でも、すぐに楽屋に上がって支度を始めるほど、
急いでいるワケじゃないんですよね、私の場合。

なんといっても、開演して1時間半しないと、
出てこないので

だから、稽古を見ています。


んで、せっかくならと、
劇場の裏や表を、
あっち行ったり、こっち行ったり。


例の秘密のすき間から見てみたり、


窓からこっそりのぞいたり、


出番待ってる姿を写真撮ったり、


この2人を撮ったら、なんかコワかったり、
(まだ稽古なんだから、いいじゃない!)


戻って、普通に客席でダメ出し見てたり。



やっぱりね、この空気が好きなんですね。

狭くて、埃っぽくて、ガサガサしてるけど、

舞台があって、裏があって、

誰かの台詞が聞こえてくる。


稽古でへこむたびに、
「引退」の2文字が頭をよぎるけど、

うん・・・やっぱり、まだ、やめられないな。



などと、自分の思いに酔ったりもしつつ、

ついまた、
こういう不真面目なこともしてしまう私。


終演後の、我々Bチームのダメ出し中です。
もちろん、私もちゃんと聞いてたんですが、


 ただ・・・、

たまたま、手元にカメラがあったんだよなぁ。


で、こっそり、

 ・・・パシャ。

デジカメだから音はしないはずなのに、


・・・なぜか、バレた


「何やっとんじゃ!」


という視線の2人。


・・・ごめんなさい







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ウラ話・劇場編・だーれかさんと、だーれかさんが、駐~車場~♪

2013-09-27 01:01:47 | 舞台・ウラ話

12月の一連のウラ話にも書きましたが、
KASSAIという劇場は、
2階の楽屋から1階の舞台へ下りる階段が、
なんと、外階段なんですね。

こういう感じ。


なので、
一番困るのが、横なぐりの雨のとき。
これは、ゴミ袋なんかをかぶって、
衣裳をガードして下りていきます。


そして、次に気になるのが、
外部の人の目。

今回は、
突拍子もない衣裳はありませんでしたが、
芝居によっては、
マトモじゃない衣裳もありますし、

できることなら、
一般の常識人には見られたくない


でも、ありがたいことに、下はこういう所。


その上、

とにかく、この駐車場、
人がいるのを見たことがない。

よほど使わない車を置いてるんだろうか、
と、それはそれで、
また、気になったりしてましたが、

それだけ人けのない駐車場なんです。



   ・・・なもので、




私がまだ楽屋で待っているとき、
出番を終えたイールスの面々が、
苦笑いしながら、楽屋に上がってきました。

「そうだよな~。
 まさか、この階段から、
 人が来るなんて思わないよな~」

「だけど、くっ、くっ、くっ」


「ねぇねぇ、どうしたのよ」

「いや、楽屋に戻ろうとしたら、
 いたんですよ」

「なにが?」

「駐車場の影に」

「だから、何がっ?」

「カップルが。
 それも、キスシーンの真っ最中!」

「ありゃぁ(笑) で、どうしたの?」

「でも、こっちも、
 上がらないワケにいかないから、
 チラ見しながら上がってきました(笑)」


「今度、降りるときに、
 まだ、いたらイヤだよな」

「いないよ~、絶対に。
 今頃、もう場所変えてるよ」

「しかし、まさか、こんな所から、
 人が現れると思わなかったんだろうな~」



たしかに・・・。

楽屋との階段は、
どこから見ても非常階段。

その上、広い駐車場の奥の奥。


だから、階段の下に、
入りこむようにしていたら、
まず、どこからも発見されません。


 ・・・なんだけど、


   なんだけどね~。


その奥にあったんですよね~。



  <楽屋へのドアが> 




これが、1階の舞台裏のドアを開けたところ。

左下にドアノブを握っている私の手が写ってますが、

こうやって開けて、
緑の矢印の駐車場の方向にまわり込んで、
外階段を上がっていきます。


その「まわり込んだところ」で、
ラブシーンが展開されていた模様。
完全に鉢合わせです



しかし、びっくりしたでしょうね。

突然、目の前に、
野球のユニフォームの一団が現れたんだから。


だけど、公演の時期は、連日の猛暑日。

35度、36度が当たり前だったところに、
場所はコンクリートの駐車場。

階段の影といっても、
40度近い暑さだったと思います。


よくもまぁ、その暑い中で、
そんな暑苦しことを、と思うのは、
オバサンの証拠なのでしょうが、

そのまま夢中でキスシーンを展開してたら、
熱中症で倒れてたかもしれません。

それも、階段裏の見えにくい場所。
楽屋でもなかったら、通る人もなく、
ヘタすりゃ命にかかわります。

そのカップル、彼らに見つかって、
命拾いしたのかもしれません。


あ、もちろん、次に私が降りたときには、
カップルの影も形もありませんでしたけどね 






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ウラ写真・劇場編・・・楽屋の日々

2013-09-26 00:31:08 | 舞台・ウラ話

フツーに楽屋の日々を写真で


まだ準備を始めたばかり、かな?

男子はみんな、のんびりしていますが、
心配性のムックくんは、もう衣裳に着替えはじめています。

たった1人、オープニングに出る高田くんも、もう衣裳ですね。

女子はメイクスタート、の様子です。
背中に気合を感じます(笑)



準備を終えて、出番までの待ち時間。
 
この時間が、すごく微妙で。

それぞれ過ごし方が違います。
でも、みんな笑い声さえ静かです。

私はたいがい、口の中で台詞を復唱しています。
よく喋る役が多いので、とにかく不安で不安で。
(の割に、よくコケるけど




机にあるのは、主宰からの差し入れの、山ほどのおにぎり。

グズグズしてて、この時間まで食べそこなうと、
芝居が終わるまでは、とても口にはできません。

ほしいおにぎりが終演後まで残っているか、
けっこう気になるところです。
(出番のない別チームは食べ放題ですから)


そして、

毎度おなじみ、

アイロンやら、小道具やら、


衣裳やら。


今回はとにかく暑かったので、
終演後には、汗だくの衣裳が、こういう所に並んでいました。




・・・なんか、生活感、ありすぎ 







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ウラ写真・劇場編・・・そんなこんなで、初日

2013-09-25 00:51:34 | 舞台・ウラ話

客入れ前の舞台で・・・。
 

打ち合わせやら、セッティングやら、挨拶やら。


楽屋に戻って、
出の用意や、台本のチェック。


どことなく、緊張感が漂ってきます。

いつもにぎやかな楽屋が、シーンとして、全員無言。

真ん中にいる私服の女子2人は、別チーム。
本番前のみんなの邪魔にならないように、
存在を消して、じっとしています。



そして、本番前の「儀式」を済ませて、



主役の2人が、舞台へ降りていきます。



あちこちで繰り広げられる「よろしくね!」の抱擁。
88番・中島梓ちゃん、初舞台です!




初日の緊張感は、人のを見ている方がいいですね 

自分の初日のときは、逃げ出したくなりますから

もちろん、写真なんて、撮ってる余裕ないし。
いや、あっても、撮らないし。



ダブルならではの、この余裕。

(みんな、がんばれ~

と心で念じながら、
遠くからこっそりと撮っていました。








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ウラ話・劇場編・・・ゴミ・・・じゃないんだけど

2013-09-24 00:42:18 | 舞台・ウラ話

いつも、思わず「ゴミ」と呼んじゃって、
いやいや違った、と言い直してました。

だってね、これ、
ゴミにしか見えないでしょ?



ピカピカに磨き上げて、


そのあとで、これだけ散らかすって、
なんか無力感に苛まれそうですが、

でも、ゴミじゃないんです。

だけど・・・、
小道具、とも呼びにくいけど 

オープニングの床には、
いろんなものが散らかっていました。



衣類だけでなく、

ビートルズのレコードジャケット、
ちょっと堅い感じの本、

カバン、辞書、アルバム、
なぜか、マッコリの空ビン(笑)

全員で持ち寄って、主宰が選んだもの。


稽古場のときには、
「何でもいいから3個、持ってくる」
ということで、

ぬいぐるみや、かわいい洋服のカタログ、
制汗剤のスプレーなど、

老人の家にあるワケないだろっ!
みたいなものも、いろいろあったんですが、

本番前に淘汰されて、
選ばれしものが、これらなのです。


これも、いろいろと散らかすルールがありまして、

転がるものはNG(客席にまで行くと大変)
踏んで危ないものは、基本NG。

この中での格闘シーンもあるので、
そのあたりには、
特に危険物を置かないように気をつけます。


でも、見たときに不自然じゃ困る。

なおかつ、
安全そうなものばかりじゃ、つまらない。


ということで、

ベルトやゴルフクラブなど、
ケガにつながるようなものは、

まず行くことのない、
舞台のヘリすれすれに置かれました。


いやぁ、もう、
稽古場では大変だったんですよ~。


ものを蹴とばして、演出席まで飛んでいくは 


「グシャッ」という音に、
今なんか踏んだぞっ!何を壊したっ?
とアセるは 


「あ~あ、半分以上、客席に落っこったね~

みたいなときもありました。
(稽古場の舞台は紐が張ってあるだけなので)


そんな、いろいろあっての、
選ばれしもの、なんですが、

ものが変わっても、変わらないのが、


  <これの片づけ!>


みんなでテンポよくセリフを回しながら、
絶対に、決まった時間までに、
全部を片付け終えねばならない!!

それに加えて、段取りがあり、人との絡みがあり、という、
まぁ、芝居ではよくある、シンドイ仕事ですが、

これもまた、
現場でセットができてからじゃないと、
実際のところはわからない。


ということで、
小屋入りして数回の稽古で、
なんとかやっつけた・・・んですが、


どうしても稽古場とは動きが変わりますし、
入れ物も、棚も、本物の方が手間がかかる!

まぁ、そりゃ当り前で、
稽古場では、長机の下に突っ込んで終わり~、
なーんて、やってたんですから。


といって、セリフのテンポは絶対に崩せません。

なので、
このシーンでは、みんな、
相当、緊張したようです。


たしか、ゲネでもまだ、
時間内に片付かず、

本来、優雅な動きしかしないはずのママが、
すごい勢いでモノを突っ込んだ、とか(笑)


でも、本番ではうまくいったようです。

ホントは、本番でのハプニングこそ、
ウラ話で面白いんですけどね。
このシーン、私出てないし(おいおい








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ウラ写真・劇場編・・・あなたは誰っ? ・つづき

2013-09-23 01:12:03 | 舞台・ウラ話

今回のキャスティングでは、
AとBで役が変わるという人たちが2組。

これが、かなりややこしい現象を生みました。

1組が昨日書いた、主役とガードマン。

そして、もう1組が、この2人でした。

<魚屋の清さん>は、
江戸っ子で、超陽気なイールスのエース。
 
衣裳は、エースナンバーのユニフォームに、
ハチマキがトレードマーク。

   対して、

老人の息子の<政伸>は、
幼い頃から父親を恨み続け、
家を飛び出して借金を抱えた挙句、
父親を殺そうとする、とにかく暗い役。
 
衣裳は、シンプルなブルーのシャツに、
ベージュのチノパン


まぁ、普段はAとBに分かれていたので、
問題はなかったのですが、

小屋に入ると、時間の問題で、
同じシーンを2チーム続けて、
稽古するときが出てきます。


すると・・・、

なぜ清さんが息子の場所に? 


なぜ息子の格好でねじりハチマキ?

みたいな状態になるんですね。


写真はたまたまカーテンコールですが、
やっぱり芝居のシーンだと、
なーんかヘンな感じでした。

あまりにも、極端なキャラクターなだけに、
息子の衣裳で、ノリノリではしゃがれても、ねぇ。


ただ本人は平気なんですよ。
自分の衣裳は見えてないから(笑)


これもそう。

本人は見えないから、ガードマンの衣裳で平気だろうけど、
恋人役の久美は、
なんか居心地が悪かったと思います。



まぁ、私だって、稽古場では代役で、
老眼鏡かけながら、マドンナ役をやってたけど、
本人見えてなかったから全然気にならなかったし
・・・って、あれ? 

 もしかして、迷惑だった?

でも、清さん役の高田くんは、何も言わなかったし。

 ちゃんとマドンナに見えてたのかな?


  ん??

私が恐かっただけか???






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ウラ写真・劇場編・・・あなたは誰っ?

2013-09-22 01:09:14 | 舞台・ウラ話

さて、ゲネプロへ・・・なのですが、
ここでひとつ、説明をさせて下さい。

今回の公演のキャスティングが、
ちょっと珍しいほど、複雑なものだったんです。

私も、経験したことがありませんし、
あんまり観たこともないんじゃないかなぁ。


3種類、あったんです。

まず、普通のシングルキャスト。
同じ役で、ずっと出演します。

それから、普通のダブルキャスト。
A・B両チームに分かれて、
どちらかにしか出演しません。
今回、女子は、1人を除いて、全員ダブルでした。


そして、もうひとつ、

2役、というのがあったんですね~。

つまり、AチームとBチームで、
役が変わるという。

これがですねぇ、
かなりややこしいんですが、
面白い現象も生み出しました。


2役になったキャストは2組。

1組は、出ずっぱりの主役・恭平と、チョイ役のガードマン。

この話は、こちらでもけっこう語りました。


・・・が、
この2人は、取っ組み合いをするんですね。

それがどういうことか、というと、

どっちも主役の恭平であり、


どっちもガードマンであるわけで。


ここに絡むのが、ダブルで叔母さん役の私たち。

いや、いつものメンバーなら、
慣れてるから、いいんですけど・・・、

一度、稽古で、
私がAチームの叔母さんの代役を、
やったことがあったんです。


ということは、

・・・どうなるかというと、

いつもガードマン役で絡んでいるみつるくんに、

「叔母さん」
と呼びかけられ、

(え?なんで?)
と、一瞬きょとん。

(あ、このチームでは、彼が恭平なんだ)
と思い直しながらも、

いつもの癖で、つい、
自分のチームの恭平である太郎くんに、
恭平のセリフをかけてしまう。

でも、彼はこのときはガードマン。

(うわ、違った!)

などとやってるうちに、
関係性がごじゃごじゃに


まぁ、代役だから仕方なかったけど、
それに、全員ジャージ姿だったから、
衣裳で判断できなかったんだけど、

同じ顔で、役だけ反対って、
こんなに混乱すると思いませんでした



そしてもう1組が、
草野球チーム・イールスの清次と、
老人の息子、政伸。

通し稽古ラスト」のところにも書きましたが、
これがまた、陰と陽の極端な2役だったんです。

   (つづく)






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文楽にはまりそう・・・

2013-09-21 01:16:28 | 舞台・ウラ話

昨日(もう一昨日だけど)、
昔からの友人に誘われて、
生まれて初めて「文楽」を観てきました。

ずっと前から観たかったんですが、
わざわざ行くって、
なかなかチャンスがないんですよね。




  しかし、

いやぁ、もう~~~~、衝撃でした!!!

だって、めちゃくちゃ面白いんですよ!
信じられます?

今年観た舞台の中で、
一番面白かったかもしれません。


いや、最初はビビったんです。
だって、11時開演で終演が4時!
5時間って、ワーグナーじゃないんだから

もしかして、歌舞伎みたいに、
ゆっくりと幕間にお弁当でも食べるのかな~、
そんな想像をしていったら、

なんと、休憩は全部でたったの30分。

あとの4時間半はずっと上演 


でも・・・飽きなかったんです。


人形の動きの細やかさ。
人間を越えた「人間らしさ」。

1人ですべてを受け持つ太夫の、
豊かな表現力と、細やかな機微。

コンマ何秒ではないか、と思うほど、
完璧な間でトーンと入る太棹。

ゾクッときました。


そして、すごく意外だったのが、
全体に感じられる「サービス精神」!

お客様に楽しんで頂くぞ、
みたいな気迫が、こちらに伝わってくるんです。


古典って、なんとなく、
「鑑賞させて頂く」
みたいな上から目線を感じることがあって、

古典自体は嫌いじゃないんだけど、
そのあたりで二の足を踏んでいたんですが、

いやぁ、すごいです。

きっと江戸時代がそうであったように、
今でもエンターテインメントなんです。

人間国宝がいても、
芸術じゃなく、芸能なんです。

当たり前・・・だけど、
当たり前じゃない、んですよね、このあたり。


本当は、昨日、
観てきた勢いで書きたかったんですが、

よほど集中して観てたらしくて、
家に帰ったらヘトヘトで。

うん、やっぱり4時間半は長いんだな~。
とにかく書けるエネルギーがなくなってました。



そして今、これを書きながら、
冷静になって考えて、

・・・気が付いたんです。

やっぱり、あれは、
芸の力ゆえのものだったのだ、と。


たまたま、初めて観た文楽が、
当代きっての一流どころが揃った舞台だった。

だからこそ、あんなに面白かったのでしょう。


もしこれが、しょぼい演者の、
しょぼい芸だったら・・・、

たぶん30分で寝てたと思います。
そして「文楽って退屈だわ~」となっていたかも。


そう思うと、怖いですよね。

やはり、ズブの素人であっても、
一流のものは、その素晴らしさがわかるんですね。

文楽だけじゃなく、どんな芸能においても。

演劇も・・・。


うん、そうだよね・・・。


は、は、は、は、は(笑うしかない)




ちなみに・・・「ウラ話」は、また明日から続けます~
え~え、まだまだ続けますとも!





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