<昨日のつづき・昔のウラ話です>
本番中に閉まらなくなったドアを閉める方法は、ただひとつ。
最後まで誰かが持っている!
これねぇ、今でこそ笑い話ですが、
その時には全員、真っ青になりました
いつ、誰が持って、いつ、誰に替わるか?
といった段取りは、アッという間に決まりました。
さんざん稽古してきたんです。
ドアのそばにいて一番不自然じゃない人物は、
自然に決まっていきます。
まぁ、全員が不自然だったりもするんですが、
そこはもう無理やり、です。
だって、こうしている間にも、
お芝居はどんどん進んでいるんですから
とにかく、ちょっとでも手を離すと、
グ、グ、グ、グググググィーーー、
と、開いてしまいます。
「力いっぱい閉めたらどうか?」という案も出ましたが、
万が一、次に開かなくなったら、
そっちの方が大問題なので、これはできません。
第一、そんな力で閉めて、今度は壁が倒れてきたら、
もうコントになっちゃいます
もう演出だの照明だのなんて、言ってるヒマはありません。
1人が押さえ、その人が出ていくころには、
次の人がさりげなく近くまで移動して、スタンバイ。
その人が出て行ったとたん、
ちょっとした小芝居なんぞをして、ドア押さえ係になる。
これぞバトンタッチ!です。
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「ドアの外から、部屋の中にいる人に向かって、
泣きながら話す」シーンは、
部屋の中の人・Aが、ドアのそばで外の声を聞いている。
(つまり、ドアを持っている)
少し足音を大きくたてながら、外からBがやってくる。
(もうすぐ行くぜ、という合図)
ドアノブに手をかけて回そうとするB。
(よし!持ったぜ!)
その気配を感じて、ドアから離れるA。
入ってきたら何を話せばいいんだ、といった芝居。
(よっしゃ、頼んだぜ!)
あとは、台本通り、
BがAに向かって、泣きながら(ドアノブを握りながら)
ドア越しに喋ればOK。
Bが手を離す瞬間に、
Aがドアに駆け寄り(ドアノブを握りながら)立ち尽くす。
え~え、大丈夫ですとも!
お客様は泣いて下さいました。
やはり、どんな世界でも、
トラブルは集団をまとめるんですよね。
芝居の前半でドアが壊れたにも拘らず、
かなり複雑なバトンタッチを続けながら、
ついに最後まで乗り切りました
カーテンコールで、
パッカーーンと開いたままになっているドアを見て、
キャスト・スタッフ一同、
お客様にはわからない感動で、
胸がいっぱいになっていました・・・とさ。
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おしまい
さて、過去の話はこのくらいにして、
これからは今の話を書いてまいります!
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ことのはbox 第6回公演
『見よ、飛行機の高く飛べるを』
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