望子のただいま稽古チュッ!

稽古、公演、プライベート
・・・オバサン役者、木村望子の日々。

ある日の稽古場

2012-11-30 00:14:37 | 演劇・舞台・小劇場

 
今日はこのところの稽古場の様子を、チラッとお見せいたします。


 写真ってコワい、と思った1枚。


これ、絶対に彼が彼女に襲いかかってますよね。
危機一髪、って感じです。

ところが・・・ここは、とってもハートフルなラブシーン。

こういう雰囲気が正解なんです。


たまたま、シャッターを切るのと同時に動いて、
こういう1枚が撮れちゃったんでしょうが、

世の中、こんな誤解もあるのかもしれないな、と
ちょっと考えちゃいました(笑)



 やんちゃな弟、ではありません


きょうだい役の羽島実優ちゃんと金杉拓海くん。

いつも本当の兄弟のように仲がよくって、
18才の拓海くんが、なにかとちょっかいを出して遊んでいます。

これは衣装合わせのとき。
関係ない布を持ってくる拓海くんに、
「だからぁ、そんな色は合わないのっ! 遊ぶなっ!」
と衣裳担当のオバサン(私)が怒鳴ったときのもの。



 実は兄役

実際に18才の拓海くんですが、芝居では兄役。
いや~、よくできたもので、芝居の中では、ちゃんと兄と妹に見えます。

もちろん、実際は実優ちゃんの方がお姉さんなので、
いつもこうやって、拓海くんを可愛がっています 





 こんなアホなことをやっとりますが

ダメ出しの空気は、こんな感じ。


何度も書くように、演出の久間さんは本当におだやかな方。

でも、ダメ出しに容赦はありません。
根気強く、言葉を尽くして説明し、やってみせて、
できるまで何度でも、何度でも、稽古が繰り返されます。

まだまだ、やらねばならぬことはいっぱい。
やりたいこともいっぱい。

なのに、気がつけば、稽古回数もあとわずか。


お、お、お、お、お、お、お・・・

  がぁおぉぉぉぉぉぉぉぉ・・・

(毎度おなじみ、本番前の無意味な咆哮・・・)




          

演劇集団東京ストーリーテラー公演
TST CLASSICS 「紅い華のデジャヴュー」

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ちょっとウラ話「ホンを離すとき・・・稽古場での心理戦」

2012-11-27 22:30:43 | 演劇・舞台・小劇場

気がつけば、本番まであと2週間。
今は当然のように、全員、台本を離して稽古しています。

  

というか、本番1ヶ月以上前から、
ほぼ全員が台本を離してるんです。

これ、実はちょっと感動的だったりします。

だって、本番2週間前ですら、
まだ台本を離さない人がけっこういる、
っていうのが、普通の現場ですから。

まぁ、いくら覚えたくても、
台本がまだ3分の1しかできてない、
なんてことも決して珍しくありませんしね。


今回は再演で、まず台本があった。
これは必須条件ですよね(笑)

そこで、ぬぁんと、
主役の下井くんが、立ち稽古の初日に、
膨大な台詞を全部入れて(覚えて)きた!

いやぁ、もう、みんなアセったの何のって。

その上、次に気がついたら、
台詞回しが難しい上に、大量の台詞を、
ヒロインの佐々木悠花ちゃんが、
涼しい顔でサラサラと喋っている。

ほかの若手も、すでに覚えてる 

いやぁ、とんでもない座組みだと思いました。



言い訳するワケじゃないけど、
私たち「見習い能化(神様)」の台詞って、やたらむずかしい言葉がたくさんあるんです。



こういう「語句の説明」がついている台本って、初めてでした(笑)

こういう説明が、台本以外に3ページも付いてるんですが、
その言葉の半分以上が、我々、見習い能化の台詞で 

でも、アセッたおかげで、
ある程度までは、かなり早く覚えられました。

いや、もちろん今でも、噛むは、止まるは、間違うは、
冷や汗だくだくの状態なんですけど、

これが、覚えない座組みだったら、
たぶん今でも台本を持っていたと思います。


結局、芝居の稽古って、台詞が入らないと稽古にならないんですね。

動きも感情も、台本を読んでる間は結局見えてこない。

だけど、それだけわかっていても、
そうはいかないのが人間の弱さで。

座組みの空気に左右されちゃうんですよね~。


ほら、夏休みも後半になると、
友達の宿題の進み方が気になってくるじゃないですか。

「どのくらいできた?」
とか聞いて、

「えーと、国語のドリルは全部やって、自由研究もできて」

なんて言われると、もう焦りまくって、
全部はできないまでも、かなり真剣に取り組みます。


でも、たまたま聞いた子が、

「やばいよ。まだドリル真っ白だ~」

なんて状態だと、根拠もなく安心して(笑)
「まっ、まだいっか」

なんてことになっちゃう。


台本を離す時期って、
これに近い感じなんですよね。

台本を持つ、最後の1人なんかになると、
それだけで、役者として焦りはじめたりして。

そうかと思うと、

「おれ、今日、ホン離すからさ~」
「え~? 〇〇さん、うそでしょ~。ずるいよ~」

なんて、いいトシをした大人2人が、
最後の1人を脱却すべく、競いあってたりして。


しかし、今回、主役が気合を見せてくれたおかげで、
本当に稽古場が締まりました。

若者たちの真剣さに感謝しています。


これからは私も、周りの状況に左右されずに、
ちゃんと早く台詞を入れるぞ!



・・・と毎回、思ってるんですけどね。

なかなかね~


子供のころだって、

今年こそ、夏休みの宿題を10日で片づけて、
残り全部、遊ぶぞ!

と意気込んで、一度もできたことがなかったし。

なかなかね~。はは。




          

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なんか、スゴイものをお見せすることになるかも(汗)

2012-11-25 13:07:17 | 演劇・舞台・小劇場

スゴイ?
いや、コワい?

いや・・・、

  うーーむ。

笑い?

 ・・・いや、そうじゃないはず。


このあたりが、
ビミョーなところなのですが、

なんか、ちょっと、踊っちゃったり、

あ、いや、舞っちゃったり、するかもです。


昨日の稽古で振りがついたものの、

ダンスとか日舞とか舞とか、
そういう所に到達する前の、

うぅぅぅぅぅぅぅむ、なかなかトンデモナイ感じです。


なんでこう、決まらないんだ?

うぅぅぅぅぅぅぅむ、これで笑いを取りたくないんだけど。


出来の悪い見習い神様が踊るんですから、
そんなにカッコよく踊る必要はないんですが、

それにしても、ぜんぜんサマにならないぞ・・・。


冷や汗たら~~~。


・・・これが登場シーンだったりします。


うぅぅぅぅぅぅぅぅむ、台詞忘れそうだ~~~~




<写真>
カバンからはみ出している、持ち道具。
神様なもので、イロイロと、普段は持たないものを持ちます  






          

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難解だけど芸術的だと言われるより、分かりやすくて心に沁みると言われたい

2012-11-23 00:08:46 | 演劇・舞台・小劇場

この長いタイトルは、
東京ストーリーテラー(TST)さんのサイトにある、
主宰・久間勝彦さんの言葉からとりました。


今回のお芝居がどんな感じのものか、

私がどうこう言うより、
久間さんの言葉を貼り付けた方が、
きっと伝わると思います。


 ストーリーテラーは「語りべ」

 東京ストーリーテラーは、
 「語りべ」が物語の言葉一つ一つに命を吹き込み、
 聞く人の心に沁み込ませるように、
 
 戯曲に書かれたセリフ一つ一つに、
 役者が情熱と魂を注ぎ込み、
 極限まで磨き上げ、
 観客の心の中で宝石のように輝かせる、
 
 そんな当たり前で、
 それでいて、とても難しいことを、
 大切に思っています。

 難解だけど芸術的だと言われるより、
 分かりやすくて心に沁みると言われたい。

 起承転結のはっきりした物語の中に、
 親子の情愛、
 人間の尊厳、
 命の営み、
 そしてその愛おしさを、

 色あせる事の無い人間賛歌にして、
 大きな声で歌い続けたい、
 そんな事を願う、演劇集団です。


うん。
私が書くよりも、これが一番しっくりくるな。

そうなんです。
私、こんな言葉に惚れたんです。



・・・え?

ブログ書く時間がないから、コピペでごまかしてるって?

いえいえ、まさかぁ~~、ははは 




演劇集団東京ストーリーテラー・2012年冬公演

  TST CLASSICS
  久間勝彦の初期の代表作2編を一挙に公演


<1>「紅い華のデジャヴュー」 木村はこちらに出演します   

<2>「MUKAIYAMA ザ・トラブルマスターズ」

  
●公演日時
2012年 12月13日(木)~12月16日(日)

(A)=紅い華の~ (M)=MUKAIYAMA~

13(木) 13:00(A)  19:10(M)
14(金) 13:00(M)  19:10(A)
15(土) 11:30(A)  15:00(M)  18:30(A)
16(日) 11:30(M)  15:00(A)  18:30(M)

赤字が出演の回です。


●会場 池袋シアターKASSAI
〒170-0013 東京都豊島区東池袋1-45-2

●チケット料金(日時指定・全席自由)
前売 \3,500  当日\3,800  学割(高校生以下)\2,500  通しチケット(前売のみ)\6,000

東京ストーリーテラーホームページ


     ご予約      

お名前、ご連絡先、観劇日時、チケット枚数 をお書きの上、
下のアドレス、またはプライベートアドレスにお送り下さい。
(ご質問も何なりとどうぞ!)

 ana23132@mail.goo.ne.jp
         
スパム防止のため、お手数ですが上のアドレスをコピーして、
 貼り付けてご使用下さい。

(プライベートアドレスをご存知の方は、そちらからの方が、返信は早くなります)


なお、私を通さずにご予約いただく方法もあります。
その場合は、下のチケット予約ページからお申込み下さい(私の予約ページとなります)

URL:http://ticket.corich.jp/apply/41294/009/

 
     ご予約、心よりお待ちしております   


・・・ちなみに・・・こんな感じのお話です・・・

 死地を求めて旅に出た男が、辿り付いた南の島。
 絵に描いたような楽園の景色の中で、
 男は白い錠剤の入ったビンを取り出した。
 これを飲み干せば、全てが終わる…。

 かたわらに目を遣ると、砂の上に一輪のハイビスカス、
 花を手に取った瞬間、男の心は不思議な既視感に包まれた。

「ずっと昔、随分遠い昔、こんな景色の中にいたような気がする…」
 そして、つかの間のまどろみ…。

 男が見た夢は千年の時空を越えた、デジャヴューだった。

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人の台本、のぞいてみたら(4)「板書型」

2012-11-20 23:02:54 | 演劇・舞台・小劇場

さて、ラストにご紹介するのは、大塚みどりさん。
(またしても隠し撮り。ゴメン!)


彼女は私の大切な「相方」です。

あの、普通、芝居では「相手役」と言います。
「相方」っていうのは、漫才ですね。

だけど、いや、だから、
今回は「相方」です。

だって、出演シーンのほとんどが、
彼女と2人っきり。

究極の2人芝居、というより、ま、漫才ですな。

 

汗だくで、喋りまくって、走り回って、

初めての漫才に挑みます、みたいな状態です 



我々の役は、前にも書きましたが、
落ちこぼれの、見習い神様。

六道能化といって、ちゃんと昇進すれば、


<地蔵菩薩>様・・・なのです!


だけど結局、あんまりマジメに働かないで、
ホームグラウンドの黄泉の国で、
ふーらふーらしてるから、
いつまでたっても、見習い止まり。


ん?

「見習いなのに、若くないの?」
とか思った奴は誰だっ!

いいのっ!
神様は何百年でも生きるんだから、
トシなんて超越してるのっ!

・・・って、何を1人でコーフンしてるんだ?


はい、とにかくオバサンです。それは認めます。

オバサン2人で、まぁにぎやかに、
漫才みたいなノリの芝居をいたします。


そんな彼女も、私と一緒で(オバサンはダメを覚えきれないので)、
レコーダーでダメ出しを録音しています。

それと同時に、ものすごい勢いで、
ダメ出しをノートに書いていきます。

だから、彼女の台本はさぞや真っ黒・・・、
と思いきや、

何の気なしにのぞいてみると、


これもちゃんとはお見せできないのですが、
余白部分に赤鉛筆で、<>や→を使って、
整然と書き直されているんです。

まさに、授業で先生が黒板に書く「板書」そのもの。
これなら一瞬で、必要なことが体系的にわかります。


稽古場で書き散らしたダメ出しと、
レコーダーで録音したダメ出しを、
もう一度、総合的にまとめ直しているんですね。

私と一緒に、
コメディエンヌ丸出しで走り回っている彼女は、
実は、れっきとした女性経営者。

つまり会社の社長さんなんです。

フルタイムで社長業をこなしながら、
稽古して、こんな台本まで作って、
当然自主練もしてるだろうし、
主婦業もやって・・・。


それもね、彼女、
役者としてのキャリアはあまりないんです。

つまり、年をとってから、芝居を始めた人なんですね。

それなのに、まったく甘えがない。


今回の役は、膨大な台詞を、フルスピードで喋るという、
我々の年代には、けっこう過酷な役なんですが、

私より台詞が多いのに、私より早く台詞を覚えてきました。
(ついでに言えば、トシも私より上なのに)


これってね、稀有なことなんです。

なぜ稀有なことなのか、といいますと・・・、

中高年の新人の役者さんで、
彼女みたいに、ひたむきに頑張る人って、
きわめて珍しいんです。


実は・・・今流行りなのかもしれませんが、
シルバー演劇とでもいうんでしょうか。

年をとってから芝居を始める人がすごく多くて、
それが演劇界の<由々しき問題>になってまして。


・・・って、
こういうことは書くべきじゃないんでしょうね。

だから、書いちゃいます(笑)


実は、ここだけのハナシ(って公的なブログに書くか?)

年をとってから芝居を始めた方とは、
あまりご一緒したくないんです。

まず、ほとんど基礎ができてない。
中高年対象の演劇教室は、
ゆるーいところが多いようで、
とにかく演技は学芸会レベル。

それなのに、まぁ、威張る威張る。
主役の若者をアゴで使い、
演出家のダメ出しに文句をいい、
みんなが働いていても働かず、
稽古中に平気でお喋り。


全員・・・ではありませんが、
実はかなり多いんです。

いや、自分たちで楽しくやる分には、
なんの文句もないんですけど、
プロの世界に紛れ込むと、いやはや、もう、
とんでもないことになったりします。
(けっこう、たまってるモンがあったりする)


でも彼女は違います。

常に真摯に芝居に向き合い、
率先して働き、
若者にも「私の方が新人だから」と頭を下げる。
謙虚に、でも貪欲に、芝居に向かっています。

結局ね~、そういう人は、
ちゃんと芝居も上達するんですね~。


とはいえ、

今、彼女は、ダメ出しの渦中にいます。
演出の久間さんは、キャリアなんて気にしません。
求めるレベルに到達するまで、妥協は一切ありません。

当然のことではあれど、横で聞きながら、
きついだろうなぁと思ったりもします。

でも、絶対に愚痴も言わなきゃ、卑屈にもならない。
やるしかない、ってことがわかってるから。

かっこいいです。


そんな彼女に頭が下がるのと共に、

<中高年のあるべき姿>

みたいなものも、
思わずマジメに考えちゃいました。


単にトシをとってるだけじゃぁ、
何の価値にもならないんだよなぁ。

我々、中高年、みっともない姿を晒さないように、
頑張っていかなきゃね!



あ、そうそう、もう1人の中高年メンバー、
70歳の北澤雅章さんも、年をとってから始めた方ですが、
彼も若者と同じように頑張るおじいちゃまです。

それもそのはず。
所属のさいたまゴールドシアターでは、
下から3番目の若さなのだとか。

「だから俺なんか、いつもパシリだよ」

おおっ、70歳は若手なんだ~
世界は広いわ~。



          

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日曜日のバスタイム

2012-11-18 23:41:48 | 暮らし・花・趣味

なぜか忙しくて、
追われている感じの今日この頃。


体がガチガチなので、
今日こそ、ゆっくりお風呂に入るぞ、と、

いつもより高級なトリートメント剤や、
香りのいいボディシャンプーや、

顔のマッサージクリームまで持ち込んで、

ゆ~~ったりと湯船につかり、

体を洗い、髪を洗い、



気がついたら、



裸でせっせと風呂掃除をしている自分がいた 





          

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ネタばれ避けつつ、いろいろ詳細

2012-11-17 11:01:55 | 演劇・舞台・小劇場
 
台本ネタの途中なんですが、
書く時間がないので 

気になっていた詳細を、ちょこっとだけ。


これまで、いろいろ書いてる割に、
ほとんど内容がわからない、という、このブログ(笑)

いいかげん、どんなお芝居なのか、
ご紹介させて頂きたいと思います。


今回のお話は、ジャンルで言えばファンタジー。

あえて「ジャンルで言えば」と書いたのは、
実は私が、ファンタジーが苦手だからでして。


どうも小劇場のファンタジーというのは、
安っぽかったり、チャラかったり、

ファンタジーという言葉やジャンルに逃げて、
雰囲気だけで完成した気になってる、

・・・みたいなものが多くて。
(それにしても悪口並べすぎ?)



だから、今回のお芝居をファンタジーと言いたくないんですが、
ジャンルとしては、やっぱりファンタジーなんです。


でもね、実に完成度の高い作品です。

わかりやすいという意味では、ベタ、とも言えますが、
本当によくできた、つまり、ウェルメイドな作品です。


チラシの説明を貼り付けますと、

           
死地を求めて旅に出た男が、辿り付いた南の島。

絵に描いたような楽園の景色の中で、
男は白い錠剤の入ったビンを取り出した。
これを飲み干せば、全てが終わる…。

かたわらに目を遣ると、砂の上に一輪のハイビスカス、
花を手に取った瞬間、男の心は不思議な既視感に包まれた。

「ずっと昔、随分遠い昔、こんな景色の中にいたような気がする…」
そして、つかの間のまどろみ…。

男が見た夢は千年の時空を越えた、デジャヴューだった。
           


そこからは、

むかしむかし、あるところに・・・の世界に変わります。

サブタイトルは「千年の時空を超えた愛」


もちろん、こういうお話だからこそ、
 落ちこぼれの神様見習い 
なんていうのが登場するワケで。


うーーん、もう少し書きたいな・・・。

時間がないので、日を改めて、
もうちょっと詳しく書きますね。

そうそう、残っている「台本ネタ」も。



ということで・・・、

ちょっとばかり、言わせてもらいます。


チャラい芝居じゃありませんぜ。
それなりの齢を重ねた大人たちが作っていますから。

本当の「ファンタジー」をお見せしたい。

口はばったい言い方ながら、
そんな意気込みで作っております。


師走のひととき、ご来場を心からお待ちしております。


           

休憩時間中の自主練・・・


・・・って、こんなシーンあるワケないでしょ!(笑)

大丈夫です。
こういうキモチ悪いものはお見せいたしませんっ





          

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人の台本、のぞいてみたら(3) 「メモは頭にあるさ型」

2012-11-14 12:00:26 | 演劇・舞台・小劇場

今回、我々のチームの主役を務めますのが、彼!

 

おっと、違った 

あ、いや、違いはしないんですが・・・、
このお芝居、コメディじゃないので。はい
(1回くらい、マトモに写真撮らせろよ・笑)


彼は何といっても、あのイケメン劇団、
スタジオ〇イフの元劇団員ですから、
ホントはイケメンです。
名前は下井顕太くん。

でもね、イケメン劇団のイメージで、
チャラいと思ったら大間違い。

これは下井くんだけでなくて、
スタジオ〇イフさんの出身者は、
本当に行儀もいいし、熱心だし、真面目で、
実に好青年が多いんですよ。

ということで、
彼自身も「初主役」として、
それはそれは頑張っています。



・・・ということがわかったのは、

実は稽古が始まって、
しばらくたってからでした。



というのは、

彼、台本にまったく何も書きこまないんです。

演出からダメ出しを受けると、
まず役者は、話を聞きながらも、
必死でペンを走らせます。

それが間に合わないから、
私などはレコーダーで録音しているくらいですから。


ところが、演出家に何を言われても、

「・・・はい」

というだけ。

それも、その返事が速攻じゃない、
しばらくしてからの「はい」なんです。


まだ彼のことをほとんど知らないときでもあり、

私がどう思ったかと言うと、

(コイツ、ナメとんのか?)


そりゃ、そう思いますよ。

そんなくだらないダメ出し、書きこめるかよ、
みたいに見えますからね。



その誤解が解けたのは、
どのくらい、たってからだろう・・・。

彼の芝居を見て、
きちんとダメが消化されているのがわかってから、
でした。


すぐに返事をしない理由も、
自分の中で腑に落ちるまでの所要時間、
ということがわかりました。

自分の中で、納得できないことには、
「はい」が言えないんですね。

そして、
「すみません、それはこういうことでしょうか?」
と質問する。
つまり、その場で解決していくんです。



台本に書きこまないのも、
その場で消化して、頭に叩き込むから。



彼の台本は、きれいに製本されてます。
(手に持っているから、わかりにくんですが)

立ち稽古が始まったとたんに、
膨大な量の台詞を、ほとんど覚えてきて、
我々をビビらせてもくれました。


そういう人だから、彼の芝居、
日に日によくなっていってます。

気迫を感じます。


でも、ダメ出しをその場で消化するなんて、
普通できませんから、
<よい子の役者はマネしないようにしましょうね~>

特に、高年齢の役者は、
そんな無理をしないようにしましょうね~






          

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人の台本、のぞいてみたら(2) 「グローバル型」

2012-11-12 22:50:22 | 演劇・舞台・小劇場
 
実は、このネタを書こうと思ったきっかけが、
ある人の台本を見たことから、だったんです。


羽島実優ちゃん。
 

彼女はなんと!
ジュリアード音楽院卒の声楽家。

音大卒くらいなら、知り合いはいますが、
ジュ、ジュリアード卒なんて、は、はじめて会ったぞ~。


と、最初はかなりビビったものの、
付き合ってみたら、意外なほどの天然系。

こんなおっとりさんでやっていける、ってことは、
よほど実力があるんだろう、
と、違う意味で感心したくらい。


今回、芝居は初舞台なのですが、
なかなかの芝居センスの持ち主です。

たしかに、オペラにも出てるし、
歌だって芝居心がなきゃ歌えませんからね。



で・・・、
読み合わせをやっている時期に、

見るとはなく、隣にいた彼女の台本を見て、

 「ん?????」

はい、「?」が5コくらいつきました。


横書き。それはまぁ、いい。

文字が、日本語じゃないぞ~~~

思わずじっと見ると、
わからないまでも、ドイツ語のよう。


で、私、勝手に思ったんですね。

ははぁ、彼女はドイツの帰国子女なんだろう。
半分以上は海外で暮らしてたから、
ジュリアードにも行ったんだろうな、と。


まぁ、それでも、1回は聞いてみなきゃ、
気持ちがおさまらないのが、オバサンのサガで。

「ねぇ、実優ちゃんの書き込みって、
 それ、ドイツ語だよね?」

「あ、そうですぅ」

「帰国子女? ドイツに暮らしてたとか?」

「いえ、ずっと日本ですけど、
 とっさに書くと、いろんな言葉が出ちゃうんです」

「ん? いろんな、言葉、って?」

「あ、英語だったり、イタリア語だったり、ドイツ語だったり」


文章にすると、嫌味に感じるかもしれませんが、
彼女の口を通すと、それがまるっきり、そういう感じじゃなくて、

「ちっちゃいころ遊んだのは、
 鉄棒だったり、ブランコだったり、鬼ごっこだったり」

っていうのと、ほとんど同じ感じで、

でも、素直にびっくりしました。


「あ、じゃぁ、ジュリアードで?」

「そうなんですぅ。
 歌が、ドイツ語だったりイタリア語だったりで、
 先生もそうなので、楽譜の書き込みがいろんな言葉になって、
 だから台本も、その時の気持ちで、ふっと書いちゃうんですぅ」

という彼女の台本、



内容がわかるほどにはお見せできませんが、
これはたぶんドイツ語だと・・・。


つまり、
日本語のダメ出しを、
ぴったりの外国語に置き換えて、台本に書き込み、

その書き込んだ外国語のダメ出しを、
チェックしながら、日本語の台詞を読む、

という、私なんかからしてみたら「効率悪くない?」
って方法で、台本を読んでいるんですね。

でも彼女にとっては、これが一番効率的。
いろいろ考えずに、咄嗟に出た言葉を書いているんですから。



やっぱり、語学って、
使って覚えなきゃ、身につかないんでしょうね。

って、なんで稽古場で語学に思いを馳せてるんだ?





          

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たった今、交わした会話

2012-11-11 22:38:07 | 演劇・舞台・小劇場
 
今、ダンナがふとつぶやいた。

「あれ? 今度の役って・・・カエルだっけ?」


ち、が、うぅぅぅぅぅぅぅぅっ

神様だって!!


「人間じゃない」→「か、が付いた」→「カエル」


という連想だったみたいだけど、
なぜ私がカエルにならなきゃいけないのよ!

ぴょ~んって舞台に跳んで出るの?
んなワケないでしょ!


と言いつつ、

自分のカエル姿を、リアルに想像してしまった。


正夢じゃないけど、
次にカエル役でもきたら、どうしよう・・・







          

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