諸悪の根源「露中」叩くべし
“シーチン”修一 2.0
【雀庵の「大戦序章」157/通算589 2023/3/29/水】二か領用水の花見は3日連続の梅雨のような春雨でイマイチだったが、27、28日は薄曇ながらも満開。夢のような美しさで、「桜よ散るな、踏ん張ってくれ!」と願ったけれど、まあ今週末で終わりか。来週からは春本番、新入生、新学期、新入社員・・・明るい日々を期待しよう。
先週末はカミサンと娘や孫は1泊2日で箱根へ。ひ弱な老人一人を残して・・・虐待だ、育爺放棄だ、可哀そうな孤老・・・と誰も同情してくれないどころか、4月から中3になる孫娘はハイテンションで「ヂイヂ、この歌知ってる?」
♪ドンテンユーラスケイショーカクセイザラツイタイキョーカンカン・・・
凄い早口で新興宗教のお題目みたい。必死で聞き取ろうと緊張したが、頭がくらくらして脱力、コーヒーカップを落としそうになった。
「なんなんだ、これは!?」と問えば「まふまふの廃墟の国のアリスだよ、ほら」とスマホで歌詞を見せた。「♪曇天を揺らす警鐘と拡声器 ざらついた共感覚 泣き寝入りの合法倫理 事なかれの大衆心理」・・・な、なんなんだ、これは? まるで過激派と機動隊の衝突のような・・・フラッシュバックした。
1971年9月16日、三里塚空港反対同盟「天浪砦」攻防戦、そして千葉刑務所へ。独房で読んだ「裏切られた革命」(ヴォーリン著)によって、ロシア帝国からの独立・自由を目指すウクライナ革命がレーニンとトロツキーに圧殺されたことを知った。保釈後、全学連三里塚現地闘争本部の前田(政明? ペンネーム高田隆志?)代表を訪ねて「レーニンのウクライナ革命圧殺は間違いではないか」と言うと、「お前は腐っている」と罵倒された。
罵倒されたおかげで、硬直した、邪宗教そっくりの、民の命を軽視する、経済では無理無駄が多い、マルクス・レーニン絶対主義の、強権利権一党独裁統治を大嫌いになっていったのは良かった。
しかし、想定外のこともあった。「私はリベラル」と自称、僭称する人の多くがほとんどアカかピンクで、根底に「日本への嫌悪憎悪≒共産主義志向」を感じるようになったのだ。
私は被害者と自称する“闇市焼け跡派”はまだしも、どうにかして日本を貶めたいという容共左派=中共シンパの大江健三郎や、岩波書店、朝日新聞御用達の学者、作家、識者、都合の良いように偏向的歴史解釈をする「歴史小説家」などの「善人ぶった鼻持ちならないインテリ」を嫌うようになり、懇意にしていた「話の特集」出身の才媛(美女!)にそれを何気なく話したら、絶交されてしまった。振られるのは慣れているが、思想信条で嫌われるというのは初めてで、ちょっと驚いた。
戦後の出版界には容共左派が多かったが、文革後の1980年代から除染がかなり進み、1990年前後の「ソ連消滅」からは存在感がますます薄くなっていった。月刊誌「文藝春秋」にはまだロートルのピンク的編集者がいるようだが、ピンク路線の寿命はあと数年で終わるだろう。それにしても最新号の緊急特集が「日本の食が危ない!」・・・他者のことは言えないが「文春は痴呆症で危ない!」、末期症状、これでは再起はできまいに。
深紅だろうがピンクだろうが共産主義は一種の純粋カルトで、基本的に寛容性がないから大昔から内輪で罵倒し合う、殴り合う、殺し合うのが初期設定である。ソ連のスターリンは毛沢東・中共のタニマチだったが、スターリンが死ぬと毛沢東は欣喜雀躍、怖いものなし、ソ連とケンカを始めた。
失政で4000万人もの餓死者を出した毛沢東は1962年に閑職に追いやられたが、1966年に起死回生の政敵狩り「文化大革命」を始めた。しかし「敵視していたソ連による1968年夏のチェコスロバキアへの軍事介入、1969年3月の珍宝島事件(中ソの大規模な軍事衝突)により対ソ脅威感を一層つのらせた。1971年からは対米日接近(ニクソンや角栄の訪中招聘)でソ連の軍事的脅威に対抗する戦略的配置をしき、『社会帝国主義』ソ連を主要敵に設定した」(WIKIなど)
狡猾な中共のご都合主義で日米欧はまんまと篭絡されたのだ。中露を煽って戦争させておけば良かったものを、目先の利益につられてパンダを抱きしめてしまった。「話せば分かる」はシンキロー、今は再び「中露蜜月」で日米欧は右往左往・・・
マルクスの母国ドイツでは1900年あたりから共産主義者同士などを含めた“主義者”間の内ゲバが激しかったが、今でもなお「自分と主義主張が異なる勢力は叩き潰す」性癖は変わらない。「ZeroHedge」という方の翻訳によると――
<外交政策評論家クレメンス・ヴァーギンはドイツの新聞ディ・ヴェルトにこう書いている。「ドイツでも、現政権は国内有数の野党である 『ドイツのための選択肢/AfD 』 の人気急上昇に伴い、同党を禁止しようとしているところである(元ネタはRemix News 2023/3/20)>
ドイツ人は昔から「私は正義病」で何を仕出かすか分からない不気味さがある。ドイツ人で小生が尊敬するのはドイツ民族統一をなしたビスマルクだが、明治初期の大久保らに「欧米列強に気をつけろ、油断するな、奴らは基本的に強盗だ」と訓示し、明治国家は富国強兵を急いだ。ビスマルク亡き後のドイツは・・・タガが緩んでメチャクチャの「私は正義病」のようで小生は警戒を怠らないが、ショルツ首相の顔は毅然とした、濁りのない、典型的なアカ、小生を腐敗分子と断罪した全学連の前田某のようでいささか恐ろしい。
「ドイツは大丈夫なのか」と思う人は少数派かと思っていたら、そうでもなさそうだ。土田陽介氏/三菱UFJリサーチ&コンサルティング副主任研究員の『「脱原発」を実現するドイツ、「脱ロシア」を進める中で競争力を維持できるか』(JBプレス2023/3/24)から。
<ロシアが、2022年2月24日にウクライナに侵攻したことで、事態は急変した。欧州連合(EU)の欧州委員会を中心に化石燃料の「脱ロシア化」が宣言され、EU各国がロシア産の化石燃料の利用の削減に努めることになったのだ。当初は慎重だったショルツ政権も徐々に「脱ロシア化」を進めざるを得なくなった。
そしてドイツは「脱炭素」と「脱原発」に加えて「脱ロシア」の三兎を追う戦略を進めた。少なくとも短期的には生産コストの増加で、ドイツの経済は国際競争力を失っていくと考える方が自然だろう。
ドイツでは産業界を中心に、政府が性急に進めてきた「脱炭素」の流れに対して疑義を呈する動きが強まっている。その意向を汲んだ最大野党のキリスト教民主同盟/同社会同盟(CDU/CSU)は、ショルツ連立政権に参加する自由民主党(FDP)とともに、政権の「脱炭素」と「脱原発」の流れに修正を加えようとしてきた。
今冬を乗り切ったドイツのガス事情であるが、来冬はどうなるか分からない。安定した電源を確保するという観点に立てば、4月以降も原発の稼働を延期する選択肢もあったはずだ。にもかかわらず、ショルツ首相は廃炉の方針を明言した。この決断が今後のドイツの経済にどのようなインパクトをもたらすか、動向を注視したい>
「脱炭素」「脱原発」「脱ロシア」・・・ヒトラー・ナチスはスターリンとも手を握ったから、下手をすると「脱EU」「脱国連」「脱資本主義」、さらに21世紀版「独露中の 枢軸同盟」もあり得るかも知れない。
フランスのマクロン大統領は必死でドイツの危なっかしい暴走(発狂?)を抑え込んでいるように見えるが、フランスは戦後、共産党が躍進し党員が50万人ほど、自由世界で最大規模になった歴史がある。同時に国民は、国家の安保、存続、発展よりも「個人の自由」こそが一番大事で、それを保障するのが国家だという認識がある。エゴが強い。結果的に国家の足を引っ張り、露中を応援しているようなものだと小生は懸念している。
1945年以降の戦後秩序は今、激しく動揺している。産経「正論」2023/3/27、東京国際大学特命教授・村井友秀氏の「正義、恐怖、憎悪が戦争を支える」は大いに勉強になった。村井氏は元・防衛大学校国際関係学科教授で、日本防衛学会会長、国際安全保障学会理事、平和安全保障研究所研究委員、防衛省新防衛政策懇談会委員を務めている。氏はこう説いている。
<ウクライナ戦争から日本人が学んだ教訓は3つある。すなわち、1)「正義を守るためには平和を守れないこともある」というのが世界の常識である。2)人間は常に合理的に行動するとは限らない。3)「ロシアは内部崩壊でのみ屈服させることができる」(クラウゼビッツ)
戦争は勝つか負けるか、泥沼になるかである。小国が大国に負けない唯一の戦略は、戦争を泥沼化して、大国が戦争に倦み疲れるのを待つことである(ベトナム戦争のように)。ただし犠牲は巨大になる。大きな犠牲に耐えられなければ小国は大国に負ける。
ウクライナはロシアの侵略に抵抗している。ゼレンスキー大統領はアフガニスタンの大統領のように逃げなかった。国民も武器を取って戦っている。戦争に勝つためには、自分たちの戦争が正義の戦争であると国民が信じなければならない。正義は個人の命よりも価値があるとする文化ならば、人は正義のために命を捨てることを恐れない。
正義の戦争(正当防衛)であるために必須の条件は被害者意識である。さらに、恐怖と憎悪は被害者意識を増強し、死傷者感受性を麻痺させる。民間人を殺害するロシア軍を多くのウクライナ人が憎んでいる。他方、民間人の死傷者が少ないロシアではウクライナ人を憎むロシア人は多くない。
恐怖と憎悪に燃える国民に支えられたウクライナ軍の士気は、見も知らぬ土地で戦う被害者意識も憎悪もないロシア軍より高いだろう。
歴史を見れば、憎しみによる戦争は利益を求める戦争を圧倒する。正義の戦争ならば、戦争に参加する者は英雄であり、戦争に反対する者は裏切り者である。正義が兵士の士気を支える。戦闘力は兵器と志気の掛け算であり、兵器の質と量が同じレベルならば、士気の高い方が勝つ>(以上)
ウクライナが負ければ嫌われ者の独裁帝国ロシアはさらにあちこちで侵略戦争を始める。ロシアの周辺国の多くは潜在敵の自由民主国だから、ロシアにとって領土(縄張り、シマ)の拡大は安全圏の拡大であり、それをしないと安心して眠れないのだ。際限のない領土拡張病である。
ウクライナを勝たせないと自由民主圏は一歩一歩ロシアに侵略される。ウクライナを勝たせるためには「兵器の質と量」を自由諸国は十分補給し続けなければならない、と村井氏は警告している。
他人事ではない。ロシアが勝てば北海道は侵略される。中共は台湾を襲い、島嶼、さらに日本本土襲う。共産主義独裁の露中は自由民主国の天敵である。先人が努力した「赤色独裁国家との共生」はすべて失敗した。露中を自壊あるいは殲滅すべし。
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
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【雀庵の「大戦序章」157/通算589 2023/3/29/水】二か領用水の花見は3日連続の梅雨のような春雨でイマイチだったが、27、28日は薄曇ながらも満開。夢のような美しさで、「桜よ散るな、踏ん張ってくれ!」と願ったけれど、まあ今週末で終わりか。来週からは春本番、新入生、新学期、新入社員・・・明るい日々を期待しよう。
先週末はカミサンと娘や孫は1泊2日で箱根へ。ひ弱な老人一人を残して・・・虐待だ、育爺放棄だ、可哀そうな孤老・・・と誰も同情してくれないどころか、4月から中3になる孫娘はハイテンションで「ヂイヂ、この歌知ってる?」
♪ドンテンユーラスケイショーカクセイザラツイタイキョーカンカン・・・
凄い早口で新興宗教のお題目みたい。必死で聞き取ろうと緊張したが、頭がくらくらして脱力、コーヒーカップを落としそうになった。
「なんなんだ、これは!?」と問えば「まふまふの廃墟の国のアリスだよ、ほら」とスマホで歌詞を見せた。「♪曇天を揺らす警鐘と拡声器 ざらついた共感覚 泣き寝入りの合法倫理 事なかれの大衆心理」・・・な、なんなんだ、これは? まるで過激派と機動隊の衝突のような・・・フラッシュバックした。
1971年9月16日、三里塚空港反対同盟「天浪砦」攻防戦、そして千葉刑務所へ。独房で読んだ「裏切られた革命」(ヴォーリン著)によって、ロシア帝国からの独立・自由を目指すウクライナ革命がレーニンとトロツキーに圧殺されたことを知った。保釈後、全学連三里塚現地闘争本部の前田(政明? ペンネーム高田隆志?)代表を訪ねて「レーニンのウクライナ革命圧殺は間違いではないか」と言うと、「お前は腐っている」と罵倒された。
罵倒されたおかげで、硬直した、邪宗教そっくりの、民の命を軽視する、経済では無理無駄が多い、マルクス・レーニン絶対主義の、強権利権一党独裁統治を大嫌いになっていったのは良かった。
しかし、想定外のこともあった。「私はリベラル」と自称、僭称する人の多くがほとんどアカかピンクで、根底に「日本への嫌悪憎悪≒共産主義志向」を感じるようになったのだ。
私は被害者と自称する“闇市焼け跡派”はまだしも、どうにかして日本を貶めたいという容共左派=中共シンパの大江健三郎や、岩波書店、朝日新聞御用達の学者、作家、識者、都合の良いように偏向的歴史解釈をする「歴史小説家」などの「善人ぶった鼻持ちならないインテリ」を嫌うようになり、懇意にしていた「話の特集」出身の才媛(美女!)にそれを何気なく話したら、絶交されてしまった。振られるのは慣れているが、思想信条で嫌われるというのは初めてで、ちょっと驚いた。
戦後の出版界には容共左派が多かったが、文革後の1980年代から除染がかなり進み、1990年前後の「ソ連消滅」からは存在感がますます薄くなっていった。月刊誌「文藝春秋」にはまだロートルのピンク的編集者がいるようだが、ピンク路線の寿命はあと数年で終わるだろう。それにしても最新号の緊急特集が「日本の食が危ない!」・・・他者のことは言えないが「文春は痴呆症で危ない!」、末期症状、これでは再起はできまいに。
深紅だろうがピンクだろうが共産主義は一種の純粋カルトで、基本的に寛容性がないから大昔から内輪で罵倒し合う、殴り合う、殺し合うのが初期設定である。ソ連のスターリンは毛沢東・中共のタニマチだったが、スターリンが死ぬと毛沢東は欣喜雀躍、怖いものなし、ソ連とケンカを始めた。
失政で4000万人もの餓死者を出した毛沢東は1962年に閑職に追いやられたが、1966年に起死回生の政敵狩り「文化大革命」を始めた。しかし「敵視していたソ連による1968年夏のチェコスロバキアへの軍事介入、1969年3月の珍宝島事件(中ソの大規模な軍事衝突)により対ソ脅威感を一層つのらせた。1971年からは対米日接近(ニクソンや角栄の訪中招聘)でソ連の軍事的脅威に対抗する戦略的配置をしき、『社会帝国主義』ソ連を主要敵に設定した」(WIKIなど)
狡猾な中共のご都合主義で日米欧はまんまと篭絡されたのだ。中露を煽って戦争させておけば良かったものを、目先の利益につられてパンダを抱きしめてしまった。「話せば分かる」はシンキロー、今は再び「中露蜜月」で日米欧は右往左往・・・
マルクスの母国ドイツでは1900年あたりから共産主義者同士などを含めた“主義者”間の内ゲバが激しかったが、今でもなお「自分と主義主張が異なる勢力は叩き潰す」性癖は変わらない。「ZeroHedge」という方の翻訳によると――
<外交政策評論家クレメンス・ヴァーギンはドイツの新聞ディ・ヴェルトにこう書いている。「ドイツでも、現政権は国内有数の野党である 『ドイツのための選択肢/AfD 』 の人気急上昇に伴い、同党を禁止しようとしているところである(元ネタはRemix News 2023/3/20)>
ドイツ人は昔から「私は正義病」で何を仕出かすか分からない不気味さがある。ドイツ人で小生が尊敬するのはドイツ民族統一をなしたビスマルクだが、明治初期の大久保らに「欧米列強に気をつけろ、油断するな、奴らは基本的に強盗だ」と訓示し、明治国家は富国強兵を急いだ。ビスマルク亡き後のドイツは・・・タガが緩んでメチャクチャの「私は正義病」のようで小生は警戒を怠らないが、ショルツ首相の顔は毅然とした、濁りのない、典型的なアカ、小生を腐敗分子と断罪した全学連の前田某のようでいささか恐ろしい。
「ドイツは大丈夫なのか」と思う人は少数派かと思っていたら、そうでもなさそうだ。土田陽介氏/三菱UFJリサーチ&コンサルティング副主任研究員の『「脱原発」を実現するドイツ、「脱ロシア」を進める中で競争力を維持できるか』(JBプレス2023/3/24)から。
<ロシアが、2022年2月24日にウクライナに侵攻したことで、事態は急変した。欧州連合(EU)の欧州委員会を中心に化石燃料の「脱ロシア化」が宣言され、EU各国がロシア産の化石燃料の利用の削減に努めることになったのだ。当初は慎重だったショルツ政権も徐々に「脱ロシア化」を進めざるを得なくなった。
そしてドイツは「脱炭素」と「脱原発」に加えて「脱ロシア」の三兎を追う戦略を進めた。少なくとも短期的には生産コストの増加で、ドイツの経済は国際競争力を失っていくと考える方が自然だろう。
ドイツでは産業界を中心に、政府が性急に進めてきた「脱炭素」の流れに対して疑義を呈する動きが強まっている。その意向を汲んだ最大野党のキリスト教民主同盟/同社会同盟(CDU/CSU)は、ショルツ連立政権に参加する自由民主党(FDP)とともに、政権の「脱炭素」と「脱原発」の流れに修正を加えようとしてきた。
今冬を乗り切ったドイツのガス事情であるが、来冬はどうなるか分からない。安定した電源を確保するという観点に立てば、4月以降も原発の稼働を延期する選択肢もあったはずだ。にもかかわらず、ショルツ首相は廃炉の方針を明言した。この決断が今後のドイツの経済にどのようなインパクトをもたらすか、動向を注視したい>
「脱炭素」「脱原発」「脱ロシア」・・・ヒトラー・ナチスはスターリンとも手を握ったから、下手をすると「脱EU」「脱国連」「脱資本主義」、さらに21世紀版「独露中の 枢軸同盟」もあり得るかも知れない。
フランスのマクロン大統領は必死でドイツの危なっかしい暴走(発狂?)を抑え込んでいるように見えるが、フランスは戦後、共産党が躍進し党員が50万人ほど、自由世界で最大規模になった歴史がある。同時に国民は、国家の安保、存続、発展よりも「個人の自由」こそが一番大事で、それを保障するのが国家だという認識がある。エゴが強い。結果的に国家の足を引っ張り、露中を応援しているようなものだと小生は懸念している。
1945年以降の戦後秩序は今、激しく動揺している。産経「正論」2023/3/27、東京国際大学特命教授・村井友秀氏の「正義、恐怖、憎悪が戦争を支える」は大いに勉強になった。村井氏は元・防衛大学校国際関係学科教授で、日本防衛学会会長、国際安全保障学会理事、平和安全保障研究所研究委員、防衛省新防衛政策懇談会委員を務めている。氏はこう説いている。
<ウクライナ戦争から日本人が学んだ教訓は3つある。すなわち、1)「正義を守るためには平和を守れないこともある」というのが世界の常識である。2)人間は常に合理的に行動するとは限らない。3)「ロシアは内部崩壊でのみ屈服させることができる」(クラウゼビッツ)
戦争は勝つか負けるか、泥沼になるかである。小国が大国に負けない唯一の戦略は、戦争を泥沼化して、大国が戦争に倦み疲れるのを待つことである(ベトナム戦争のように)。ただし犠牲は巨大になる。大きな犠牲に耐えられなければ小国は大国に負ける。
ウクライナはロシアの侵略に抵抗している。ゼレンスキー大統領はアフガニスタンの大統領のように逃げなかった。国民も武器を取って戦っている。戦争に勝つためには、自分たちの戦争が正義の戦争であると国民が信じなければならない。正義は個人の命よりも価値があるとする文化ならば、人は正義のために命を捨てることを恐れない。
正義の戦争(正当防衛)であるために必須の条件は被害者意識である。さらに、恐怖と憎悪は被害者意識を増強し、死傷者感受性を麻痺させる。民間人を殺害するロシア軍を多くのウクライナ人が憎んでいる。他方、民間人の死傷者が少ないロシアではウクライナ人を憎むロシア人は多くない。
恐怖と憎悪に燃える国民に支えられたウクライナ軍の士気は、見も知らぬ土地で戦う被害者意識も憎悪もないロシア軍より高いだろう。
歴史を見れば、憎しみによる戦争は利益を求める戦争を圧倒する。正義の戦争ならば、戦争に参加する者は英雄であり、戦争に反対する者は裏切り者である。正義が兵士の士気を支える。戦闘力は兵器と志気の掛け算であり、兵器の質と量が同じレベルならば、士気の高い方が勝つ>(以上)
ウクライナが負ければ嫌われ者の独裁帝国ロシアはさらにあちこちで侵略戦争を始める。ロシアの周辺国の多くは潜在敵の自由民主国だから、ロシアにとって領土(縄張り、シマ)の拡大は安全圏の拡大であり、それをしないと安心して眠れないのだ。際限のない領土拡張病である。
ウクライナを勝たせないと自由民主圏は一歩一歩ロシアに侵略される。ウクライナを勝たせるためには「兵器の質と量」を自由諸国は十分補給し続けなければならない、と村井氏は警告している。
他人事ではない。ロシアが勝てば北海道は侵略される。中共は台湾を襲い、島嶼、さらに日本本土襲う。共産主義独裁の露中は自由民主国の天敵である。先人が努力した「赤色独裁国家との共生」はすべて失敗した。露中を自壊あるいは殲滅すべし。
*読者諸兄の皆さま、御意見を! ishiifam@minos.ocn.ne.jp
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
目安箱:ishiifam@minos.ocn.ne.jp
https://blog.goo.ne.jp/annegoftotopapa4646
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