日々、あんのん。

からだの育ちの凸凹、学習のスタートラインにつけない人のもっと学びたい、発達したいを応援します。

説明の一貫性。

2021-01-10 23:00:00 | 算数
ここ1ヶ月、毎朝、ホットサンドを焼いています。


ホットサンド機は9年目になる単純な鉄のもの。


お手入れ簡単で使いやすいです。

「かけ算」というのは算数の中でも、子どもの山の一つではないでしょうか。

かけ算を習ったとき、私たちは「要するに、同じ数だけ足していけばいいんだよね」と思い子どもたちにも「かけ算がわからなくなったら足してごらん」と言いがちではないでしょうか。

私もかけ算が苦手な子には、そういうことを言っていたなぁと今更ですが大反省中です。

なぜ、大反省をしているかというと、かけ算がわからなくなったときに、たし算を繰り返すことでどこまでも切り抜けることができないからです。

例えば、14×0.45などとでてきたたら?
分数をかけたら?

たす=増えるイメージですが、上記のような問題では答えは減っていくのです。

これでは「かけ算は足せばいい」は通用せず、子どもの頭の中に?がいっぱいになってしまいます。

何度も繰り返し読んでいる遠山啓さんの『親子で学ぶ算数教室』にはそんなことが丁寧に書いてあります。


では、どう教えたら良いのか。

かけ算は「1あたりどれだけのものがいくつあるか」を考えるものだ、と述べておられます。

例えば、うさぎには1匹あたり2つの耳があります。3匹分だと耳はいくつ?ということです。

これだと、1×0も「うさぎには1匹あたり2つ耳があります。うさぎが0匹だと耳はいくつ?」ということで、無理なく説明できます。

本の中では「×の意味づけの中に+(たし算)の要素が入り込んでいない。×が+という土台の上に立っていない」ということが言われています。

このかけ算の中に足し算を持ち込まない説明は、後々、かけ算で答えが減っていく場合に混乱を招かないためにはキモになるのではないかなぁと思いました。

状況によって、「ここでは足していけばいい」「そこは足し算じゃないでしょ。やり方覚えて」という風にすると子どもの中で混乱が起き、算数ってわからないなぁとなるのではないでしょうか。

教え方はたくさんあると思うのですが、この本はシンプルな原理原則は押さえておかないといけないよ、ということを教えてくれる良い本です。

ぽつぽつ紹介していきたいと思います。




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夏休みの学習遊び ①

2020-07-30 17:59:00 | 算数
積込み肉体労働後、お家においしいお菓子があると思うと浮かれるくらいには単純です。


さて、夏休みはお家やお外でたくさん遊んで体を育てる良い機会ですね。

また、小学校に上がる前のお子さんが学習の準備をしたり、上がってから苦手が見つかり、ちょっとお家で取組む機会でもありますね。

プリントを使っての学習は、たくさんあるし作った方々がそれについて発信もしておられるのでここでは触れませんね。

今日は、算数、そのもっと手前の数ということが苦手かもしれないお子さんや算数に将来触れるお子さんに向けての遊びです。

仲間同士で集まりましょう!











数の得手不得手は、様々だと思います。
ここでは、苦手なお子さん向けに数は少なめで遊んでいます。

この仲間同士集める、仲間集め、算数的にいうと集合作りです。

この集合の遊びでは、特に「赤が2個だね」とか「クッキーが4つだね」というのは聞かなくても良いです。

お子さんが自分で「黄色が3個だ」「チャーハンが2つ(2皿)だ」と言ったら「そうだね!」で良いです。

ここで大切にしたいことは、具体物を操作すること=体を使ってモノを動かすことです。

数字ではなく「数」ということが身に染みるような経験が学校に上がる前のお子さんや数が苦手なお子さんには大切です。

これは、ピアジェによるとことの、2歳くらいから7、8歳くらいの子どもの思考の特性が「前操作期」という具体物を実際に操作することで物事を理解する段階にいるためです。

でも、これまで発達には個人差があることを私たちは理解していますよね。

ということは、同年であっても具体物を介さずとも数の理解ができるお子さんもいれば、小2くらいのお子さんでも数字と量が結びついていないお子さんもいることと思います。

お子さんに合わせて、もっとたくさんの物で集合作りをしても良いですし、もっと似た物同士を集めて集合作りをしても面白いですね。

そうすることで、「どんな特徴で集合を作ったのか?」という論理的な思考も鍛えることができます。

難しいお子さんだったら、もっと単純化しても、もっと物の種類を少なくしても良いですよね。

子どもたちはお風呂に浸かるときやかくれんぼなど数を数える場面で日々鍛えていることもあり、案外、数のハードルを易々と飛び越えたように思われがちです。

数の後ろに量があることに気がつかないと、中学生であっても同数のものを入れ物を変えて、見た目で違うようにすると、見た目に引っ張られて多いか少ないか、何度も数え直し、不安がつきまとうような子どもたちも見てきました。

先々のためにも、ここは楽しく数の後ろにある量を意識した具体物を用いた遊びを長い休み中に楽しんでみてくださいね!





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考えることの準備。

2020-05-27 17:01:00 | 算数
今日は営業再開した猫カフェ、「そらのしっぽ」さんに行ってきました。


ミルクボランティアでお世話した大和くんも大きくなってかわいさ倍増以上になってました。



さて。

算数は子どもにとっても、また、それを教える親御さんにとっても「できたら嬉しい」教科の筆頭のように思います。

その算数の手前の子どもが獲得している算数につながる様々な要素。その代表的なものが「数(かず)」でしょう。

大人はもう、とっくに数という概念を便利な道具として使いこなしているので、その存在に疑問を持たないかもしれません。

でも、この「数」は子どもにとってはなかなか厄介なものです。

その混乱の要因は、数というものがモノの特徴(大きさ、形、色など)に関わらず、1個は1個と認識できること、また、数そのものは、世の中の具体的な実在する何かを表しているわけではない、抽象的な性質を持った概念であることが原因のようです。

では、そういう小難しい概念を子ども(幼児)がどうやって獲得していくかというと、目で見たり、耳で聞いたり、手で触ったりと自分の感覚を経由した外的な行為から思考し、得ていくそうです。

これを子どもの認知機能について研究したピアジェの言葉を借りると「感覚運動的な認識」といいます。

そして、逆に考えると幼児が目で見ず、耳で聞かず、手で触らず、自分の感覚を使わない状態では、思考ができない状態と言えるそうです。

そういうことを踏まえると、幼い頃に感覚過敏があって、自分の感覚を通しての思考ができなかったお子さんは、幼児期に獲得していく算数に繋がる様々な数の土台を取りこぼしている可能性があるのではないでしょうか。

自分の感覚を自在に使えるようになることは、生活の質の向上と共に、学びの幅も広げるのではないかなぁと思うことです。

学習と身体の育ちも切っても切れないものですね。







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数の準備

2020-05-26 17:44:00 | 算数
仕事から帰る頃、雨が降りそうな空模様だったし、ほわっと雨が降りだす前の独特の匂いも感じました。

その雨が降る前の、降り出しはじめの独特の匂いのを「ペトリコール」ということを昨日知りました。

それで、ふと、「草いきれ」にもそういうなんか名前が付いているのかな、と思ったのですがどうなんでしょうね。

この写真を見て、全部でいくつ、と聞かれたらどう考えますか?





私は大人なので(エッヘン)4+2で6個だな、と思います。

算数の足し算に慣れ親しんだ小学生も同じか、或いは「2+4だから6」と考える子もいるかもしれません。

幼児(ざっくり、3歳くらい〜小学校入学前くらいまで)に「全部でいくつある?」と聞くと、まず、「1、2」と数えて、次に「1、2、3、4」と数えて、その後で全体を「1、2、3、4、5、6」と数える作業をして「6」と答えるそうです。

でも、足し算を習うまでこのやり方に固執するわけではなく、誰に教えられるでもなく数え方が変化するそうです。

それは、まず最初の集合を「1、2」と数えて、次の集合を「3、4、5、6」と数え足していくやり方に変化するそうです。

更に「基数性」(最後の数詞が全体の数〈全体の量〉ということ)をわかってくると、最初の集合を「2!」と唱えて次の集合に対して「2、3、4、5、6」と答えを出す方法に進化したりします。

更に更に、4つの方の集合をまず「4」と数えて、次に2個の方の集合を「4、5、6」とやる場合も出てくるそうです。

小学校で足し算を習う前に、遊びながらこういう知識を幼児は獲得している場合が多いそうで、これは幼児のモノを数える計数の力の発達とリンクしているそうです。また

幼児であってもなるべく、全体の数を知るための手数を減らそうとしたり、何か新しいことを求める能動的な意欲に支えられているとも言えます。

こういう力が小学校入学前にあるならば、小1の算数の足し算なんて、お手のものと思いがちですが、さにあらず。

例えば、4+2と2+4は同じ答えというのを理解しにくかったりします。

それは、幼児にとって、足し算というものが、最初の数に2番目の数を足す、という一方向性のものと捉えていることが大きいそうです。

さて、幼児の間に数に対して、このくらいの認知をしておくには、一つの集合を構成しているものをバラバラに1つずつ見る力や指でそのバラバラの物を1個ずつ指させる力、また、口なり自分の内側の言葉で数える速度と指で指す速度を同じくらいに調整できるなどの力が必要になります。

そうなると、目や手や自分の体を自分でコントロールできないうちに、小さな子に早期学習とばかりにプリント的なものばかりやらせても、あまり効果が得られないように思います。

もしも、身体の使い方に凸凹があって、どうも数えるのも苦手だな、と思われるお子さんは、掴みやすい物を掴んで投げたり、投げた物を目で追ったり、目標になる物を見つめたり、「3つ投げよう」と遊びに数を取り入れたりしながら、幼児が身体に染み込ませていく算数の準備をしていくと良いと思います。

身体の使い方は今ひとつだけれど、数を頭で写真のように取り込めている子も中にはいます。そんな子は、じゃんじゃんその子のやりたい問題しながら、身体は身体で育てていけば良いですよ。

でも計算以前の数の捉え方の準備は、身体、目や手や本人のリズムなど身体も意識してみてくださいねq

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0から1の世界。

2019-12-12 23:31:00 | 算数
満月が美しい夜ですね。
明日は沈み行く月を見ながら通勤です。
楽しみ楽しみ。

小数が苦手なお子さんとの算数の学習のため、小数をどのように体験してもらおうかと考える1日でした。

子どもの頃に、私も小数が苦手でしたが、その原因は、小数という数字のイメージのしにくさにあったように思います。

1、2、3、4、5…という自然数はイメージしやすく、日常の目の前にある具体物でも想像がしやすいですね。

でも、0.1、0.2、0.3、0.4、0.5…という有理数について私は想像することが難しい子どもでした。

その想像の混乱は、全体を1として1より小さい数として分けられた「0.1」なり「0.01」を「1つ」と認識してしまうことからの混乱だったなぁと思います。

0から1までをずんずん分けていくと、マイクロ(100まんぶんの1)とかナノ(10億分の1)とかピコ(1兆分の1)となっていきます。

マイクロとかナノという言葉も小数と関係していたのかーと改めて認識することでした。

また、「打率が3割3分3厘です!」などという割・分・厘、も「10分の1、100分の1、1000分の1」を表していますね。

普段、無意識に使っている言葉ですが小数と関わっていますね。

さて、小数の橋渡しどうするか。
まずは楽しんでもらえるといいな、と思います。

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