日々、あんのん。

からだの育ちの凸凹、学習のスタートラインにつけない人のもっと学びたい、発達したいを応援します。

療育は神のご信託ではない。

2017-03-31 17:05:37 | 発達応援
  
一週間があっという間に過ぎ、明日からは4月。
来週から積込みの仕事もガラリと変わるので、今日は休憩中ミーティングでした。

 仕事の内容はやはり、積込みなのだけど、
トラック8台分は、積込みから配達までするプロの方が配属されるらしい。

 その方たちが積込むものと私たちが積込むものの確認。
今までと異なる荷物の置き方を確認、作業手順をシュミレーションしつつも、
やっぱり、やってみないとわからないよね、という結論になりました。

 新年度、気を引き締めていかねば!です。

 先日、ご紹介したブログに書かれた方の思いが再び綴られていました。

てらっこ塾瓦版

 私は元々、教員をしていて、途中、学校の中の「支援員」という仕事に就きました。

 学校の中では、「宿題をする」「教室でノートを取る」「静かにする」等々、
学校でやって欲しいことへの参加ができない場合、できない子どもにとにかく、させる!という一辺倒で、
根本的にその子ができるようになるためのステップを考えるたり、やらせてみる余地はありませんでした。

 そこで、私は自分で教室を開いて、
子どもたちが自分で学習していく力、考える素を提供していこうと思ったのでした。

 そんな中、私が接していた子どもたちは、
まだ、療育機関にも縁がなく、中学生になって急に困り感が増えた子や
小学生でも療育機関とは縁遠い地域で、療育に行っている子はほとんどいない状況でした。

 だから、「もっと療育機関が浸透して、誰でも、早期に療育が受けられるといいのに」と、
支援員をはじめた頃の私は思っていたし、離島で仕事をしているときも、
同じような気持ちで仕事をしていました。

 そして、教室をはじめて、出会った何人かのお子さんたち。

 2歳のころから療育に通い、4、5歳の頃に発達検査を受けて、
「2歳の子どもくらいしかありません」と言われたと涙ぐむ保護者さんと出会い、
これが早期発見、早期療育というものなのかな?と思いつつも違和感がありました。

 2歳の子くらいの知能だと言われたお子さんは、
数を比べるために色ごとにおもちゃを分けたり、高さで比べられるように工夫をして、
学習することを自分で開拓していく力がありました。

 ブロックの検査が散々で、こんな子いないと言われたと保護者さんは涙ぐんでいますが、
56ピースものパズルを自分で色分けしながら、キャラクターごとにどんどん組み立てていきます。

 こんなことができる子の「知能は2歳程度!」と断言する療育機関って、一体なんだろう?
教室をはじめて幾人かのお子さんたちに会う中で、私の中で、療育というモノに疑問が湧いてきました。

 一体、このお子さんは、どうして療育機関に通うことになったの?
そう思い、保護者さんに聞いてみると、
月に1度幼稚園の巡回に、どこかからいらっしゃる療育関係の方が、
活動中に気になる子をポンポンポンとピックアップしていき、
ピックアップされたお子さんは、療育機関に通うことになるということでした。

 そうか、そんな目利きのプロがいるのか…と、思ったのですが。

 巡回にいらしゃる方が代表の療育機関にピックアップされたお子さんは通うことになる。
そこも、当時の私は、そうなのかぁ、とくらいにしか思っていませんでした。

 でも以前、自分で書いたブログ、魑魅魍魎にとりつかれないようにで考えたことや
上記のブログなどを読んで、今は「子どものため!」だけではない、
別の力、別の理由が「早期発見!早期療育!」の中にうごめいていないかなぁ、と
とても懐疑的な気持ちになっています。

 こよりさんが講演会で言われた、
「たとえ、お医者さんだろうと、いっぱい子どもを見た人だろうと、たった1回会った人よりも、
生まれてからずっと一緒にいる親の方が子どものことわかるに決まってます。
エセ占い師に騙されてはいけないです。」
というような趣旨の言葉、感覚はとても大事だと思います。

 目の前にいる支援者は、神のご信託を持ってくる人ではありません。
親御さんが自分で子どもを感じて、エセ占い師にすべてを任せませんように。

 私も「エセ占い師」になりうるの自覚を持ちながら、
親御さんと子どもたちがその子の持っている良いところを伸ばし、
その子自身の人生を歩んでいけるお手伝いができるように心がけたいとます。

 


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できないことを見守る。

2017-03-30 23:10:36 | 発達応援
 食い気の多い同僚においしい定食屋さんを教えてもらって、
夜ご飯に出かけてきました。

 おかずの量もご飯の量も「大中小」と3種類から選べる親切さ。
おかずだけ、という選択もできてきめ細やかな定食屋さんでした。

 お味の方は私にはちょっと甘めに感じるものもありましたが、
おいしくいただきました。

 もう少し家の近くだと良いのになぁ〜と思いながらの帰り道でした。

 フォイヤーシュタインの体験等でお子さんと学習をしていると、
短い時間ですが、それぞれのお子さんの考え方の癖のようなものが垣間見えてきます。

 大人からすると、もっと要領よく考えるやり方があるのに!とか
ヒントがあるのに気がついていない!とヒントを出したくなるような場面もあり、
お子さんの様子を見守っている保護者さんはポーカーフェイスを装いながらも、
内心は色々な思いが去来していることと思います。

 でも、子どもたちは遠回りに思えるやり方を積み上げていかなくては、
効率のいい道を自分で見つけることはできない子もいます。

 また、遠回りをすることで、思わぬ発見を見つけて帰ってくる子もいます。

 どのお子さんたちもわからないことにも楽しそうに取組んで、
学習することに怯えたり、二の足を踏んだりしていなかったので、
良いことだなぁと思いながら、あれやこれやと一緒に学習することでした。

 ヒントをヒントに感じるように、気がつくようにすることも、
学習の効率を考えると必要なことかもしれません。

 ヒントに気がつかないことで、新しいやり方を手にすることもあります。
指導する側は黙って見守ることも、時には必要ですね。
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学習したい、をつぶさないように。

2017-03-29 11:35:01 | 発達応援
 安定しないのが春の空模様なのでしょうか。
昨日は、気持ちよく晴れ渡っていましたが、今日は雨が降りそうな、降らなそうな微妙な空模様です。

 強風が吹くからか、鹿児島の海岸にクジラが打ち上がったり、
イルカが打ち上がったりしています。

 春の嵐がはやく落ち着くといいですね。

 Facebookで紹介されていたブログがあります。

 てらっこ塾瓦版

 このブログを読んで、支援クラスに在籍し、
支援学校の高等部に進学したお子さんのことを思い出しました。

 その子は、勉強はおそらく、普通にできる子だったのですが、
弱視だったことと、そこからくる引っ込み思案の性格から、中学校では支援クラスに在籍していました。

 支援クラスではのびのびと物をいい、勉強の意欲もあるのですが、
親学級では同級生たちが「話すところをみたことない!」と言うほどに、
じっっとして、物も言わずに過ごしているような子でした。

 負けず嫌いで、漢字を覚えることが苦手でしたが、
漢字のお手本を大きく拡大してコピーし、漢字の意味を考える学習をしていくと、
面白くなったようで、漢字検定のプリントに挑戦するようになりました。

 その子の進路は、だいぶ悩んでいたようでしたが、
「クラスの人数が少ない方がいい」ということ、「就職できるように」ということが、
本人と保護者さんの進路選択で重要事項だったことから、
支援学校の高等部に行くことになりました。

 その子は、入試が終わってからも「将来に向けて!」と、
大好きな数学と少し楽しくなりはじめた漢字検定の学習を中学卒業まで取組んでいました。

 入学して、半年以上経ってから、その子の行った支援学校の高等部に、
私はその子の後輩になるであろう子どもたちと体験入学の行事で訪れました。

 そこで、会った高等部で1年生となった子が、
私に言った第一声は、
「数学の続きもないし、漢検とかもない高校だったよ。勉強ないんだよ。」と言うことでした。

 進路を決めるときに、「もっと勉強できる学校もあるし、そういう選択肢もあるよ。」ということは、
その子の学力を考えて、担任の先生も話されていたように思います。

 でも支援学校の高等部に行くことで、知的欲求を満たす部分とは、ばっさり、縁遠くなってしまう。
それでも、いいのか?そんなことは子どもに聞くことはなかったように思います。

 別の支援学校の高等部に行った子も「宿題ないんだよ…」と、
夏休みに会ったときに真っ先に話してくれましたが、晴れやかではないその顔に、
その子の知的欲求の満たされなさを思い、なにかできないかなぁ、と思ったことでした。

 高校を卒業すると仕事をする子も多くいます。
支援学校の高等部に行く子たちも、そんな子たちと同様、といえば同様かもしれません。

 でも、凸凹の多い子どもたちが、ゆっくりと学習の面白さや自分の好きな教科、
知的好奇心をくすぐる何者かを得たときに、ばっさりとそことの縁を切られてしまうのが、
支援学校での就職メインの学習なのかもしれません。

 働くことも大切ですが、自分の知的好奇心を満たす術を育てることも、
人生の中では大切なことだと思います。

 知的障害があっても、重度の障害があっても、
その子には、その時、その時の、興味関心があり、知的欲求があるということを
支援者としては、忘れないようにしたいものだなぁ、と思います。





 
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「梅雨から夏に向けてのコンディショニング」のご案内。

2017-03-28 20:23:47 | 算数
 
 昨日、さらっと紹介しました、5月21日の熊本での栗本さんのコンディショニング講座のご案内です。

 

 毎年、11月に九州でコンディショニング講座を開催してくださっている講師の栗本さん。

 今回は、湿気が多く、暑い九州の梅雨と夏を乗り切れる体つくり目指して、
5月の時期にも九州に来ていただく運びとなりました。

 また、横浜や東京で行われた栗本さんの「言葉以前のアプローチ」「身体育て」の
最新のコンディショニング講座の取組みにも触れられるチャンスです。

 ぜひ、ふるってご参加ください!

 お申込み、お問い合せは、
annon.okiraku★gmail.com(★を@にかえて)

 まで。

 よろしくお願いします。
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栗本さんのコンディショニング講座のご案内。

2017-03-27 16:34:14 | お知らせ
  まだ先のことですが、栗本さんのコンディショニング講座を熊本で開催します。

 

 お申し込みの方は、

annon.okiraku★gmail.com (★を@に変えてください)

 にお名前、人数、電話番号を添えてお申し込みください。
追ってご連絡さし上げます。

 個人指導枠も20日、21日にかけて12枠ございます。
個人指導については、メールにて個別に対応しますので、お尋ねくださいませ。

 よろしくお願いいたします。
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