アントンK「趣味の履歴簿」

趣味としている音楽・鉄道を中心に気ままに綴る独断と偏見のブログです。

「森の歌」~スヴェトラーノフ最高の演奏

2011-08-11 08:44:08 | 音楽/芸術

この盆休みを利用して、少しずつ買いためたDVDを聴いている。特に、このDVDは、思い出深い。78年まで遡るが、おそらくこの曲でこれほどの演奏は、世界中どこ探してもまず今まで実現していないだろう。それほど、素晴らしく感動的な演奏会であった。もちろん実演に接しているからそう言えるのだが、今再びこうして聴いてみると、改めて現代とは確実に違う演奏が理解できる。当時は、この曲まだ聴いたことも無く、ただこのスヴェトラーノフとソビエト国立管を聴きたくてホールに向かった。前半が、チャイコフスキーの悲愴、そして後半にこの大曲が置かれていたが、さてどんな楽曲なのか期待して望んだことを思い出す。マーラーでも演奏できそうな、ドデかいオーケストラに、大編成の合唱隊、それに少年少女合唱隊まで編成されている。しかも、別舞台の金管楽器郡が左右に置かれている。演奏が始まると、アッと言う間に吸い込まれてしまい、この45分が一瞬に感じられた。特に、「栄光」と銘打った終曲は、その圧倒的なパワーで、曲の心臓部をえぐったような演奏で、NHKホールの座席に身体がめり込みそうになった。こんな音量と充実した音色、そしてもっというなら音の密度とでもいうのか、今まで聴いたことがない。しかし悲しいかな、このDVDでは、あの時の充実感は、やはり半分も伝わらなかった。確かに、この演奏に間違いないのだが・・

音楽はやはり画像、マイクでは、全て言い表せないということだろう。胸にしまって置いた思い出が蘇えったことだけで満足するべきか。